気ままなZOO

行った場所、見たもの、感じた事、気ままにねぇ…… きままなZOOです。旅のお話、動物園、水族館のお話を…

おひな様の歌

2011-03-03 | 創作…

 

灯りをつけましょ ぼんぼりに」 

ママのお膝の上で、舞ちゃんは、大きな声で歌っています。

目の前のかわいらしい雛人形が、
ふたりを見守っています。
 

「マイちゃんが、元気に歌っているから、
お雛様もよろこんでいるわね」 

声がますます大きくなります。
顔を真っ赤にして歌う舞ちゃん…

ふとママは思い出しました。

 

 

ずっと昔…
自分が小さかったとき、
母のお膝に乗っている私に
ひな祭りの歌を歌いましょうと
母が言った時のことを。
 

大好きな母と一緒のひな祭りなのに、
どうしても声が出なくて、歌えなかったのです… 

目の前にあるのは、千代紙のお雛様でした。

生活の苦しかった母が、
我が子のために用意してくれたお雛様。

まだ子どもだった私は、
このお雛様が恥ずかしくて恥ずかしくて…
小さな声で歌詞をつぶやくので精一杯でした…

あの時の
母の寂しげな眼を思い出したのです。

  

 

「ママ、どうしたの…」

歌い終わった舞ちゃんは、ママの顔を見上げました。

「ううん…なんでもないの…
マイちゃんの元気な歌をおばあちゃんにも聞かせたかったなぁと思って…」
 

「だいじょうぶだよ。
大きな声で歌ったから、
天国のおばあちゃんにも聞こえているよ」

 「そうね…」

 ママは、心の中に熱くなるものを感じました。

舞ちゃんは、赤いほっぺをふくらませて、
もっと大きな声で、もう一度歌い始めました。

 「灯りをつけましょ ぼんぼりに…」

 

ひな祭りに、短いお話を作るのが恒例になってしまいました…

今年のお話は、どうだったでしょうか…

みなさま、よい雛祭りをお過ごしください(^^)/

 

 画像は、うちの「うさぎうさぎ雛」(*^_^*)

 

 
よろしければ、過去のお話も読んでね

昨年の創作→首に傷のあるおひな様
2009年の創作おひな様へのお願い… 
2008
年の創作千代紙で折ったおひな様
2007年の記事ちょっと悲しいひな祭り
2006年の創作→シチューとおひな様処女作でした

  

コメント (4)
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