『永遠の0ゼロ』というタイトルから、ファンタジー?? それとも、ヒューマン系??と思いつつ、印象の
あるカバーに反応して買ってみました。
後書きにも書いてありましたが、読んでみて「あ~」という感じでした。
内容はゼロ戦に乗っていた、そして最後に特攻で亡くなったお祖父さんの真実を探し求めるストーリー。
文体は最初の内は・・・。と思いましたが、非常に面白いストーリーでした。
序盤で浮かんできたイメージがハリウッド映画の「硫黄島からの手紙」、中村獅童や渡辺謙、嵐の二宮君の画像が浮かんできました。
友人には戦争のことをよく調べている人間もいますが、私は全くもってわかりません。
そのような人間にとって、戦争の真実というものに一石を投じる作品かなと思います。
子供の頃みた、映画は戦争のかっこよさしか感じていませんでしたが、硫黄島からの手紙を
見るにつけ、歪んでしまった人間も、その中で折り合いをつけて命を投げ出していかざるを得なかった人間も、そして高いところから物事を見てきた人間も様々な人間模様も存在するという事を知るようになり。
今回の本を読むにつけて、戦争当事者の様々な思いや立場としてのギャップを感じ。
上層部のやり様と失敗⇔前線の人々の苦悩、国内にいた人々の思いとブレ、アメリカの考え方と戦略、そして、戦争終わっての戦争当事者のそれぞれの思い。
もちろん戦争を知らない人間なので、真実なのかどうかもわかりませんが、内容からするとインタビューを本当にベースにしているのではと思う部分も感じ、いろいろ考えさせられました。
正直、ストーリーや文体が凄い!というのは最後まで感じませんでしたが、戦争という真実の一端を感じさせてくれた重要な一冊でした。
軍の大将と言えば凄い人と単純に思っていたのが、今の官僚に近い側面を持っていたという部分。
今の日本の将来へのかじ取りの無さとリンクしたりと、いろいろな物が見えてきた本です。思ったより暖かい!!