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『大江健三郎全小説2』完読

2023-12-27 | 大江健三郎

 



『大江健三郎全小説2』


2018年11月9日 第一刷発行
株式会社講談社
 
 
--------抜粋
 
 
「リアリスチクに現代日本の青年をえがきだすこと、それを、現実から疎外された青年をえがくべく試みるということとして、この作品のテーマの位置においたことを、私は決してまちがっていたとは思いません。しかし、達成された作品がはたして日本の現代の青年をリアリスチクにえがきだしているかの批判は、それも否定的な批判は、この作品の上梓にあたって再び激しくおこなわれるだろうと思います」(著者・『孤独な青年の休暇』)

【収録作品】
ここより他の場所/共同生活/上機嫌/勇敢な兵士の弟/報復する青年/後退青年研究所/孤独な青年の休暇/遅れてきた青年/下降生活者

──初期作品群その2
 
 
著書について

大江健三郎
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞、94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。
 
 
--------
 
 
ラスト 結構な長編(P284 と言ってもこの全集でのページ数)

・遅れてきた青年
 
「新潮」1960年9月1日
毎月掲載連載ってこともあり、長々と無駄な描写が続くように感じた。
やはり連載物はその都度都度の状況(世相)も関係してくるのか、ブレを多少感じなくもない。
 
--------(抜粋)


地方の山村に生れ育ち、陛下の勇敢な兵士として死ぬはずの戦争に、遅れてしまった青年
戦後世代共通の体験を描いた半自伝的小説


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第一部 一九四五年夏、地方
第二部 一九五*年 東京

早過ぎた敗戦 この二部構成となっている。

ちょうどこの“浅沼委員長刺殺事件”が起こった時代
 

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第一部 一九四五年夏、地方

題名はそのままで敗戦で終わった戦争に参戦出来ず「遅れてしまった」と絶望する青年(主人公)の物語である。
子供の頃から天皇を敬うなんて今の時代じゃ考えられない。
四国の山奥(定番)では敗戦後、進駐軍の噂がひとたび流れ始める。
軍隊の立てこもりが起こっている市の中心部へ、朝鮮人集落の友と隠し持っていた自動小銃を持ち仲間に入れてもらおうと向かうが、警察に捕まってしまう。
「ぼくはもう子供じゃない」
・・いや十分子供です。
 
第二部 一九五*年 東京

時は流れ・・
教護院の演壇に立つ主人公
現在は大学で政治学を勉強している身である。

 
 
 

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