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今日から娘の学校はハーフタームで一週間お休み。

パリに行きたいと思っていたのだが、お客さんと一緒にロンドンで4泊、その足でブラッセルで2泊の予定になった。

31日はロンドンなので、娘はこのキャンバス製バッグを持ち猫のマスクをヘアバンドがわりにしてロンドン中でお菓子を回収するつもり。ちゃっかりした算段...
もしお見かけになったらお菓子下さい。ぜひわたしの分も(笑)。

鑑賞予定のミュージカルでも何かハプニングがあるはずというのがわたしの密かな楽しみ。
夜中の大都会で奇妙な仮装の大人たちに遭遇できたらいいなあ。


みなさまもよい週末を!

そしてハッピー・ハロウィン!
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中国語学習熱@英国




12歳(中2/8年生)の娘は、学校で英語はもちろん、羅、仏、独、西を学習している。
それらの成績と、他にも日と蘭が話せることから、言語部門の先生から「彼女は耳が抜群にいい。課外で開講されている中国語(マンダリン)を受講をしてはどうか」と強く勧められた。
(わたしは先生が「マンドリンを」とおっしゃっているのだと思い、なぜマンドリンなのかと思いつつも「わたし自身も常々習ってみたいと思っていましたっ!」などと答えてしまったのである・笑。それでも会話が無理なく続いたから可笑しい)。

お稽古はすでに音楽系を週4回、バレエと演劇各週1回づつ受講している。プラス毎日部活もある。何かを新しく始めるのなら何かを辞めなくては余裕がない。
娘は漢字が難しいことを補習校に通った経験から知っているため、マンドリマンダリンへのお誘いは自分自身でさっさと断ってしまった(笑)。



中国語...

英国では中国語学習熱が盛り上がっている。昨今外国語学習と言えば中国語のことだ。
もちろん中国の国勢と同期してのことで、例えば今年2012年の世界大学ランキングで4位につけたUCL(ロンドン大学)には、中国人学生が1万人近く在籍(!)していて、そのUCLがサポートしている公立中高では、中国語学習が生徒だけでなく学校の管理作業員にまで義務づけられているとかいうから驚きである。
これからは中国語ができなければ取り残されるとばかり(この「取り残される」というのはまぎれもなく金銭的に、という意味である)。しばし冷静になって考えてみたら?というようなブームなのだ。


若い人はご存じないかもしれないが、日本が欧米から「ライジング・サン」と呼ばれ、NYやロンドンのビジネスマンがこぞって日本語学習をした時期が20年くらい前にあったのである。
そう、「24時間働けますか」のあの頃だ。

当時、すでに経済に陰りが見えていた欧米に比較して日本の経済成長は終わりがないように見えた。ドイツが「日本人が働きすぎるのが不公平だ」などと屁理屈を言ったり、フランスの首相が「日本人は黄色いアリ」と揶揄したり、まあ彼らをマジで脅かす破竹の勢いがあったのだ。
「探偵ナイトスクープ」だったか、その仏首相発言を受け、芸人さんが「アリ」の着ぐるみを着てパリの首相官邸前で「アリです。ども。クレソンさんに会いに参りました」とやったのはよかった。いい番組である。

調べたわけではないが、そのころ「日本語ができなければ取り残される」と日本語講座を開講した(多少おっちょこちょいの)欧米の中高や大学があったはずである。
それも今は昔。


外国語をこぞって学習するのがバカバカしいと言うつもりは全くない。語学を学習するということはその言語を話す人々の考え方を理解することだから、もっと重要視されるべきだとすら思う。
一方、経済的な成長というのは永遠には続かない。だから、経済的な競争に負けない為に外国語を学習する(社益や就職に有利だとかそういう考えで)という動機だけでいいのかと思うのだ。動機が何であれ、しないよりいいのかもしれないけれど。
わたしの周りでは中国はすでに「うり」であると言う人が多いが、じゃあ中国がダメになったら次はポルトガル語でもやるんですかね。

未だに羅や仏や独が学習されるのは、彼の国が経済大国だからではなく、かつて優れた古典やシステムを生み、今も最高学府で重要な研究がされたり、政府は細々ながらもリーダーシップを取ったり、時々「ええこと」を言ったり、それらが人類に有益な知恵だからである(と思いたい)。
中国にもすぐれた古典がある。と言うかそれしかないんちゃうか、という感じ。

あ、それで思い出した。
かつて「ブック・ロード」があった。中国は唐の時代のお話だ。
「アラブ・ヨーロッパの使節のお目当ては、初めから皇帝が下賜するシルクであるが、日本の遣唐使たちはそのシルクを中国国内で売りさばいて換金し、本を買った。
シルクはいくら持ち込んでもそれ以上増えることはなく消費されるのみであるが、例えば本は1冊輸入されれば、書写し復刻し印刷して限りなく増える。そればかりではなく知識として活用され応用され新たな文化を築くことさえできる。つまり本は交易品というより金の卵で、シルクより価値があると考えられていたのである。日本は本から文化を学ぶことができるという自信を深めていく。
遣隋使や遣唐使の派遣の目的は初めから「本」であったという。」(シルクロードとブックロード「一衣帯水」で喩えられる中国と日本/チャイナネットより)

...当時の日本朝廷の慧眼には畏敬の念を抱く。カネよりチエ。
一国を支えるのは英知なのだ。


中国が今後世界から尊敬されかつリーダーシップを取るためには、焼き畑農業みたいに常に莫大な何かを失いながら経済を回転させるだけではなく、古典を含めて世界が中国を手本としたいと思うような英知を示すべきで、学習者側はそれを求めることをこそ言語を学習する動機とすべきではないか。

よく使われる例だがマレーシアは大国ではない。しかし昔(やはりちょうど20年くらい前)マハティール首相の強いリーダーシップとカリスマ性が注目され、ぜひ意見を伺いたいたいというムードがあった。
今の中国に対して金銭的なお伺い以外にぜひ貴重な意見を伺いたいと思う人がいるだろうか、あまりいないのではないか。


中国の経済が天井知らずに伸びているから企業は今後も中国語話者が必要だ、中国語ができたら就職にも困らないだろう、という考えはちょっと短絡的だ。
中国が目先の利益だけをなりふりかわまず追い続け、また中国語学習者がそれに便乗したい「だけ」というのはどうかと思うのだ。


あと何年か後に中国バブルがはじけても、それでも中国語を続けたい、なぜならばその英知を汲み取りたいからという学習者がどのくらい残るのか、そういう長い射程で中国にはがんばってほしいなーと思う。

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大人のアドバイス




わたしが中学生の頃、6歳からお世話になっていたお習字の先生には「書道家を目指したらいいのに」と何度も言われた。
わたしが高校生の頃、担任の音楽教師が「もえさんは絶対に声楽に向いてると思うよ。声楽をやったら?」と何度もアドバイスをくれた。

ティーンエイジャーのわたし自身は考古学者になりたいという希望を持っていて、書道はそこそこまで修めたが、声楽はついぞ始めることもなく、天命を知るまであと何年、というところまで来てしまった。

考古学者にもならなかったし、書道家にも声楽家にもならなかった。



こんなことを考えたのは、うちの12歳の娘には科学者になりたいという夢があり、だが中学校の先生からは(すでに何人かの先生から)言語関係の研究をやれば成功するのではないかと言われたり、ベルギー時代のピアノの先生2方には申し合わせたように作曲をやってはどうかと言われたことと引きくらべているからである。

娘もあの頃のわたしと同じように、大人が「これ向いてるんじゃない?考えてみたら?」というようなことにはそれほど興味がなく、自分がやりたい道に進もうとしている。12歳の今のところ、ですけれど。
もちろん自分自身が寝食を忘れるほど夢中になれることを選ぶのは基本である。わたしも娘が科学者になりたいなら大歓迎だ。

一方、大人になってから子どもだった自分のことを思い出してみた時に、こういう類いの大人のアドバイスはわれわれが考量するよりもずいぶん有り難いのではないかと思ったのだ。つまり、大人(特にプロ)の言うことを聞いて考えてみても良かったかもしれないな、と。

でも若者が大人のアドバイスを聞入れないのは古今東西同じことで、そういうものなのだろう。



これからでは遅いというタイミングはない。わたしは「夢はあきらめずに追い続けたら必ずかなう」という甘言は信じてはいないが、インディ・ジョーンズのような考古学者やプロのソプラノにはなれないにしても(あ、そういえば漫画家の池田理代子さんが45歳で音大に入学して声楽家デビューされましたね!)、大人のアドバイス、今から聞き入れて取りかかってみようか。

逆に、あなたがティーンで(笑)、自分がなにがやりたいのか分からない、自分に何が向いているのか悩んでいるならば、信頼できる大人からのアドバイスは考慮してみる価値は十分にある、と言いたい。ま、大人の言うことを聞くなんて屈辱的でしょうけど。

しかしさらには先日、山中先生とノーベル賞を共同受賞なさった英国のガードン卿は、生物学の道は早晩あきらめるべきとアドバイスされたにもかかわらず続けたことによって大成されたのだから、最後はやはり自分の意志だ。


あなたは子どものころ、誰か大人から「○○をやってみたら?」「○○の道に進んでみたら?」とアドバイスを受けたことがありますか?
アドバイスされた道に進まれましたか?
それとも自分がやりたいと思ったことをされましたか?
あるいは全然関係のないことを?
全部経験しました!というケースもあるかもしれない。
それとも「まだまだこれから!」と思ってらっしゃる?
ならばあなたは幸せです。Good Luck!
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悪玉は水中基地で何を聴くか




昨夜、ボンドシリーズの最新作「スカイ・フォール」のロンドン・ロイヤル・プレミアがあったそうだ。

先日tumblr に引用した「影響力の強い男性」1位はジェームズ・ボンド 米誌の話を夫にしたら、彼は「影響力」と「ボンド」が結びつかず、一瞬何のことか理解できなかったらしい。何を言うか、あれほど憧れているくせに(笑)。

わたしは「単に物が売れるってことじゃないの?トム・フォードのスーツとか、ボランジェとか、アストン・マーティンとかが」と言った。天下の百貨店ハロッズのショウウインドウも全面ボンド・テーマになっていたし、一般人がボンドを真似るとしたら「物」で真似るしかないだろう。派手なカーチェイスや殺し合いを真似たら犯罪、キザな言動を真似たら失笑ものであるからして。それにミソジニーが伝染するのは恐ろしいが、トム・フォードのスーツが似合う男性が増えるのなら大歓迎なのである。

たぶん英国で「影響力の強い女性」をアンケートしたらおそらくキャサリン妃あたりが1位になるだろう(個人的には彼女はもっとセンスを磨くべきだと思う。いや、あの垢抜けなさが受けるのか)。
日本で「影響力の強い女性」というのがわたしにはちょっと思いつかない...固定されていないのかもしれない。どなたか教えて下さい。
オカマさん対象なら聖子ちゃんが強いのかしら。



それでやっとタイトルについて...
昨日朝のラジオBBC3の朝の番組で、「ジェイムス・ボンドに登場する悪玉が、水中基地で音楽を聴くとしたら何を聴いていると思う?」というお題が出たのだ。
採用されて放送されたのが

Leon Boellmann - Suite gothique Toccata

Tomaso Albinoni & Remo Giazotto - Adagio in G minor

の2曲だった。

わたしが演出家で悪玉に何を聴かせるとインパクトが強いか考えるというケースと、わたしが悪玉本人だったとしたら何を聴きたいかというケースがあるかと思うが、己を神に模す誇大妄想狂という設定で、人間の声が入っていて特に清らかなものを選ぶかな...人間の声は魔であると言われたように。ベリーニの Casta Diva などいかがでしょう(tumblr にルネ・フレミングのを載せました)。

雅楽もかなり強烈ではないだろうか(雅楽かなり好き)。


あなたははいかが?

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bramley apple




英国で生活するようになって初めて見たもののひとつ。

普通のりんごよりも平たくいびつで、ずしっと重い魅惑的な果実だ。果物かごにたくさん盛って飾るだけで絵になる雰囲気もある。


ラベルに「料理用」と記してあるように、甘さはほとんどなく酸味が強いのが特徴だ。日本で料理用のりんごと言えばすぐに紅光を思い浮かべるが、あれよりも大分しゃきしゃきしていている(セロリのようにと言っても良かろう)。グラニー・スミスのずっと先祖、といった感じ。
わたしはすっぱい食べ物が好きなので、そのままで食べるし、サラダにするのもいい。例えばベイビー・リーフにこのりんごのスライスとブルーチーズとくるみとを合わせてフレンチドレッシングでまとめる、など。


夫がなぜにりんごを使ったお菓子ばかりを作るかだが、結婚当時、何も料理ができなかった彼は「アップル・パイが焼けるような夫になりたい」と宣言したのだった。それでまずはりんごを使ったお菓子のバリエーションを習得しようとしている...らしい。
ベルギー時代は1年の3分の2は家にいないという仕事の事情でお菓子づくりなどとてもできなかったが、英国に来てからは忙しいにしても週末はほとんど家におり、いよいよお菓子づくりに精を出している次第。タルトなど結構おいしいのを作るのだ。
...毎度大騒ぎですけど。


最近は調子に乗ってパンづくりをしたいと言い出した。「朝ご飯を作るのが趣味」なので(たしかにエッグ・ベネディクトやフレンチ・トーストを喜々として作る)パンも自分で、と思っているようだ。
まあホーム・ベーカリーを使うみたいですけれどね...

カスタードクリーム入りのりんごパンとか焼けるようになってくれたらうれしい。
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