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大和虫籠








今、一番欲しいもの。

この中に宝石を入れて飾りたい。
うちのモダンなイタリア家具にもしっくり溶け込むだろう。

値段は張るが、日本の伝統技術を後世へ伝えるため
微力ながら応援、こういうところにこそお金を使いたいと思う。

ところで、世の中には安価になってはいけないものがあると思うのだ。
例えば熟練職人による漆や竹細工は高価だが、
買い求める人が減ったり、職人の技術が買い叩かれし、
(また某アジア国産の類似品を買えないこともない)
何世紀か後には日本から職人がいなくなったらと考えると恐ろしい。

あるいは、例えば毛皮の類いを大量生産して安売りする必要は全くないし、
卵を1個につき何円か安く生産するために
鶏が放し飼いされないのはどうなのか、

とか。


写真は駿河屋さんのHPから。

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classical order







コラム(独立円柱)が大好き。世界中のコラムをコレクションしたいほど...
先日書いた

書きながら、自分でもさぞ独立円柱の写真をたくさん撮り貯めているだろうと思った。
イオニア式、ドーリア式、コリント式...(<世界史で覚えましたね)

しかし写真ファイルを一覧して、意外に少ないことに気がついた。


ブルージュは18世紀においては見捨てられていた街なので、新古典主義時代の建物はほとんどない(市役所くらいか)。

ブルージュも含め、西欧世界では教会建築に多用されているが、祈りの場でバシャバシャ写真を撮る勇気がなく(それにわたしの腕/カメラで撮影するには暗すぎる)、教会内部の写真がほとんどない。

新古典主義の建築は比較的新しい建物で上書きされているロンドンやパリに多い。が、ロンドンやパリのは結構枚数はあるのに、写真の構図を決めるのがヘタという致命傷のせいで、並べて眺めたいようなものが極少ない。
たまにいいのがあっても人物が写っていたりとか。

バックアップかROMから探してくればもっとあるはずだが、面倒だ...
法隆寺のエンタシスのある柱の写真もどこかにあるはず(ネガだけど)...どこかに...


と、上のようなコレクションになった。


今後出かけるときは「クラシカル・オーダー」をテーマに意識して写真を撮ろうと思う。
そういうのが日常の小さな楽しみなのだ。

そうそう、ブルージュの、娘の幼なじみのお家が石工(フリーメイソンですな)で、大理石のマントルピースやアーキトレーブや柱等を作っている。工房兼住まいの中庭は美術館さながら。ぞくぞくするほど。

弟子入りさせてくれ、と言ってみようかな、たぶん冗談が過ぎると笑われるだろうな(笑)。
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聖母子








ブルージュ 聖母教会 ミケランジャロ作 聖母子像
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憧れのネックレス




もう今では廃刊になっているが、何年か前に「グレース」という雑誌が創刊された。

写真の「優越のジュエリー」というスカしたコピーにすべてが現れているように、目一杯背伸びして気取っている様子が痒くなる雑誌だった。

もちろん参考になるようなページもあり、例えば丹生谷真美さん監修の毛筆の手紙の手本や京都特集など、和の特集は良かったと思う。
それに物欲の塊であるわたしが喉から手が出るほど欲しくなるようなものも時々載っていた。筆頭は日本のうまいものお取り寄せ。パティック・フィリップのジェンマ、作家の器、カルチエのアンティーク...


その中でいつまでもわたしの「欲しいものリスト」から外されないでいるのが写真の Robert Wan のネックレスだ。最近知ったのだがパリにブティックがある。

ご覧のようにタヒチの黒蝶真珠を細い革ひもで繋いであり、クラスプはなく、革ひもで縛るのである。
「この形以外あり得ない」美しさ。
こんな一目惚れはなかなかない。一目惚れとは運命の同義語なのである(笑)。

このネックレスをスプレンディドのぺらっとしたカットソーのTシャツとか、どこにでもある紺色のVネックの普通のセーターなどにつけて、髪はくしゃっと無造作にまとめて...あるいはタヒチのような南海の楽園で、ジャージのマキシドレスを着て、日焼けした首からこれを飾って夕食へ行けたらどんなに素敵だろう。


来月のお誕生日が過ぎたらそういう格好をしているかもしれないし、していないかもしれない。
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天使の衣




今住んでいる家はブルージュの家の4割くらいしか大きさがない。

だからもちろんブルージュで使っていた家具を全部出せるはずがなく、倉庫に半分ほどの家具が入ったままになっている。

例えばクロゼット。
クロゼットが出せないので寝室横の一部屋をわたしの部屋(つまり衣装部屋なのだ)として使っていて、娘の服は一部ここに掛かっている。


最近気になっていたのが、娘の服がハンガーからぼとぼと落ちることだ。
赤ちゃんの時に木製の質のいい赤ちゃんハンガーを何ダースもオーダーしたのが、12歳が着る服を掛けるには長さが足りなくなって来たのだ。


それでお天気がいい午後、窓を前回にして娘の服を整理した。

奥の方から出て来たのがカバーがかかった洗礼式用のドレス。
3ヶ月の時に着せたイ・ピンコパリノのものだ。




娘がふしめふしめで着た服はきれいにして大切に取ってある。

初めてのクリスマス(生後一ヶ月)で着た真っ赤なベルベットのドレス
初めてのお正月、極寒のカナダで着た紺と白のドレス
初めての夏、モーリシャスで着たサマードレス
初めてのお誕生日で着たアイボリーのモヘアのドレス
歩き始めた時分に着ていた濃いグレーのコート


(早速方々からご指摘頂いたのですが、そうです、わたしは「徹底的に物を捨てる」ような行為とは無縁です(笑)。まとめて捨ててすっきりするようなものは元々買わないですし、「徹底的にリセットする」という考え方で世の中(例えば粛清によって)や人間性(例えば掃除によって)が変わるとは思えないからです)



12年の歳月が経ち、綺麗にクリーニングしてあったのにもかかわらずこの洗礼式用ドレスにもあちこちに黄色いしみが浮き出ていた。

思い切って洗濯機の手洗いで漂白剤と一緒に洗ってみたら真っ白になり、アイロンをかけたらぱりっとした。

いつか、いつか、娘の子どもがこのドレスを着る日が来たら...

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