これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

鶯(うぐいす)の思い出

2023-04-08 09:27:09 | 小鳥
【はじめに】
 先日、FUNDC 社の次の記事を読んで、鶯(うぐいす)について色々思い出したので書きました。FUNDC 社が記載していない事を書いています。

★参考資料 :FUNDC 2023年4月3日付け 『ウグイスの鳴き声「ホーホケキョ」は、ホーホケやケキョケキョの時もあるのはなぜ?』

【口笛で鶯を呼べます!】
 私は和歌山県の山村育ちで、鶯の鳴き声をよく聞きました。 父から「鶯が鳴くのは縄張りを主張しているのだ、『ホーホケキョ』と口笛を吹くと、侵入者が来たと思って追い出しにくる」と教えて貰いました。

 我が家では庭にいても鶯の鳴き声が聞こえてきました。『ホーホケキョ』と口笛を吹くと、段々近づいてきて、庭の柿の木で「ホーホケキョ、ケキョケキョ」と鳴きました。口笛を吹き続けると、柿の木に留まって鳴き続けるのです。 鶯はスズメ程の大きさで、暗い黄緑色(鶯色)をしていて、綺麗とは言えません。(目白も同じ大きさで、目白の方が綺麗な色をしています。)

【鶯の巣】
 家から徒歩数分の所に、細い竹が生えた結構広い『竹藪』が有りました。そこに木苺(きいちご)が数本自生していて、5月頃に美味しい実を付けました。誰にも教えないで、私一人で毎年頂きました。

 小学校高学年になった頃に、木苺の近くで鶯が頻り(しきり)に鳴くのです。鶯の巣を見付けました。ソット覗くと玉子が五、六個有りました。

 鳥は、孵化して直ぐ、まだ目が見えない時から飼うと「人に懐く」事を、私は小さい頃から知っていました。私が小学生になった頃から毎年、孵化したばかりのスズメを捕って来て育てていました。 村の青年がカラスを放飼いしていました。 ノーベル賞を貰ったコンラート・ローレンツが研究して、鳥のこの習性を『刷り込み(imprinting)』と命名しました。

 スズメを飼った件は、2018年3月20日に投稿した『雀を育ててみませんか!』に書きました。

 今年は鶯を育てて見ようと、孵化するのを楽しみに10日ほど毎日巣の様子を見に通いました。有る日、近所の一歳年上の子供(M君)に見つかってしまいました。「内緒にしてくれ」と頼んだのですが、家で喋ってしまった様です。次の日に行くと、巣は破壊され、鶯はいなくなっていました。M君の4歳年上の兄が、雄の鶯を捕って鳥籠で飼っていました。

(余談 :鶯は一夫多妻です!) この時、雌も見かけたのですが、「チャチャ・・・」としか鳴きませんでした。後で誰かに教えて貰ったのですが、鶯は一夫多妻です! 雛の世話は雌達が共同して行い、雄は「ホーホケキョ、ケキョケキョ」と鳴いて縄張りを主張し、外敵の近づくのを雌達に知らせるのが仕事の様です。

(余談 :ウグイス嬢) ”ウグイス嬢”は、日本のガラパゴス文化の一つです。 若くて綺麗で、美しい声のお嬢さんと言う意味で『ウグイス嬢』と呼ぶのでしょうが、鶯の雌は「チャ、チャ」と鳴くだけで、綺麗な鳴き声では有りません。そして、羽根の色は地味です。 私は、『コマドリ嬢』が良いと思います。

(注記 :狩猟禁止鳥) 現在では、鶯、目白など多くの野鳥が狩猟禁止になっています。スズメは狩猟鳥獣に入っています。

【夾竹桃の鶯の巣】
 私の家から私鉄の駅に行く近道の途中に、くねくね曲がった所が100m程有ります。道幅は4mほど有るのですが、約10mだけ道幅が1m程しか有りません。 車やバイクが通れないので、静かです。

 道に沿って、四方が金網フェンスで囲まれた細長い40坪程の市有地があります。道路から1m程下がっていて、前が六、七メートル程下がった崖なので利用するのが難しいのか?数十年以上(今でも)空き地のままです。

 そこに夾竹桃(きょうちくとう)が生えていて、ドンドン成長しました。十数年前に、頻りに鶯が鳴くので眺めていたら、鶯の巣を見付けました。私は、妻にも子供にも内緒にして、前を通るとソット巣を眺めました。 二、三年間、巣を作っていたのですが、野暮天の市の役人が、夾竹桃を切ってしまいました。

【我が家に鶯がやって来ます!】
 我が家の近くに雑木林が結構残っているので、今でも鶯の鳴き声が時々聞こえます。口笛で「ホーホケキョ」と吹くと、段々近づいて来て、近くの電線で「ホーホケキョ、ケキョケキョ」と暫く鳴いています。

 入歯になったので、上手く口笛が吹けませんが、それでも鶯には効果が有ります。

【梅に鶯】
 我が家の花札の『梅に鶯』の札の鶯は、目は鶯ですが、羽根の色は目白(メジロ)です。鶯の色は地味なので、大抵の花札でこの様に描かれているそうです。

 我が家の小さな庭に梅と木瓜(ボケ)の花が咲くと、毎年、目白とスズメがやって来て蜜を吸います。然し、鶯は来た事が有りません。 (我が家の梅は2月に開花しますが、その頃、鶯は殆ど鳴きません。)

(余談 :花と目白とスズメ) 目白とスズメの蜜の吸い方は、全く違います。スズメは花を捥ぎ(もぎ)取って蜜を吸い、吸い終わると「ポイ」と捨ててしまいます。目白は、枝に付いたままの花から蜜を吸います。我が家の庭には蜜蜂が来ないので、多分、目白が受粉させてくれているのだと思います。

 目白は番(つがい)で、一日に何回もやってきます。 ジッと動かないで観察していると、私から1mも無い距離まで近づいて来て、蜜を吸い続けます。

 スズメは大抵一羽でやってきます。警戒心が強いのか?目白の様に近くには来ません。 花を落とすので『悪者』だと思っていたのですが、成り過ぎない様に『摘花』してくれているのかも? 庭の一本の南高梅で、去年98kgも収穫しました。嫁入り先を探すのに、妻が苦労しました。今年は『摘果』しようと考えています。


雀を育ててみませんか!

2018-03-20 20:37:00 | 小鳥
 昔(私が子供の頃まで)田舎では、大きい子から小さい子に色々な遊びを教えて、子供達だけで楽しく遊んでいました。学童保育など全く必要の無い時代でした。この話は、そんな時代の遊びの一つです。

 雀の雛がかえって(孵化して)、まだ目の見えない内に取ってきて育てると、人になつきます。 手のひらや肩などに止まって遊んでくれます。庭に連れ出しても、(数か月間は)飛んで行ってしまう事は有りませんでした。
 雀の数は激減している様ですが、今でも田舎に行けば雀の巣を見つけられ、雛が手に入ると思います。

 雀の産卵は春から夏の様です。私が小学生だった頃、毎年・夏休みの初めに雀の雛を育て始めました。
 野菜と小魚をすり鉢で磨り潰して餌を作り、手製のスプーンで一日何回も口に入れてやらなければなりません。最初は手間が掛かるので、学校が休みの時期でないと出来ない遊びです。
 飛べる様になるのに2週間ほど掛かります。そこまで成長したら、鳥籠から出して遊ぶことが出来ます。庭の木に止まっていても、呼ぶと手のひらに乗ったりしてくれました。
 数か月すると飛んで行ってしまい、二度と帰って来ませんでした。その年の雀との遊びは終わりです。

 大人になって、ノーベル賞をもらったコンラート・ローレンツの本を何冊か読みました。彼はカラスの一種を雛から育てて観察しました。カラスは自分を「人間」だと思い込み、雄カラスが人間の若い女性に恋をして毎日、その女性の家に通ったと書いてありました。これを、「刷り込み」と呼んでいました。

 子供の頃、近所の大人が大きな鳥籠を作って、カラスの雛を飼い始めた事があります。子供達がカエルやヘビを採ってきて育てました。何か月かして鳥籠から出しましたが、その後何年も飼い主の家の周りに留まり、飛んで行ってしまう事は有りませんでした。
 日本ではローレンツが発表するよりもずっと前から鳥類の「刷り込み」は知られていたと思われます。鷹狩の鷹匠は、雛を育て始める時期などによって「刷り込み」の効果が違う事を知っていたようです。鷹匠のの誰かが論文を出していたらノーベル賞を貰えたのでは?

 「刷り込み」について学術的な興味のある方は、「ハンドレアードとペアレントレアード」で検索して見て下さい。


 今、我が家の庭のボケが満開です。毎年、ペアーのメジロが毎日数回ボケに飛来して蜜を吸います。縁側でじっとしていると、手の届きそうな所まで寄ってきます。小鳥は可愛いですね!