これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

日本の活性化❷-2 :少子化対策

2022-05-21 10:30:06 | 未来予想
【はじめに】
 昨日、散歩で保育園の前を通ったら、抱っこ紐で胸に赤ちゃんを抱いて、自転車の後ろのチャイルドシートに幼児を乗せて、前にも空のチャイルドシートを付けた若いお母さんがやって来ました。 延長保育させていた子供を迎えに来たのです。彼女はまだ二十歳代の様でした。「たまには、御主人と二人で呑みに行きなさい」と言って、小遣いの入った封筒を渡し、ベビーシッターを派遣する様な粋(いき)な国になって欲しいものです!

 今回は『少子化対策』についての最終稿です。

【ライオンと象の家族】
 ライオンの家族は、血縁関係の無い雄が二、三頭と、子供達と雌達が15頭程で構成されている様です。雌達が協力して狩りをして、→→食糧を調達し、雄達は協力して敵から家族を守る様です。 ライオンの雄は生殖本能の他に、家族を守る本能も持っているのです。

 ライオンの雄は日中は寝ていて、夜になると「縄張りの中に他の集団や単独行動の雄が侵入していないか?」見て回るのが仕事です。何とか侵入したいと、チャンスを伺っている雄を追い払います。年老いて元気が無くなった雄は、単独行動の雄に追い出されてしまいます。 新しく集団に受け入れられた雄は、子供を殺す事が有る様です。 (子供を殺された雌は発情するので、前の雄の子供を殺すのです。)

 皆さんは、象の家族の映像を見たことが有ると思いますが、雌達とその子供達の集団です。 雄は単独か、雄の集団で生活しています。象の雌は大きくて、強いですから雌達だけで天敵に対抗出来るのです。(密猟者は別ですが。) 要するに、雌達にとって生殖以外では雄は必要の無いモノです。

【人類の家族】
 現在の日本では一夫一婦制が当たり前になっていますが、イスラム教の多くの国では今でも一夫多婦制です。 大分前ですが、中国の『通い婚制』が残っている地方の話を読んだ事が有ります。 家族制は人間の本能とは無関係で、その国の/その時代に子孫をより多く残す制度が採用されて来たのだと思います。

 人間の雄には家族を守ると言う本能が無く、女性が男性に守ってもらう必要性が無くなった社会(高福祉の女性活躍社会)になると、一夫一婦も一夫多婦制も存続の意味が無くなります。 社会福祉が進んだ国で、一夫一婦制を前提にした少子化対策をするのは無理です。

 女性活躍社会を目指すのは民主主義の一丁目一番地です。子供を産めるのは女性だけです。幸いな事に、女性には「子供を産んで、育てたい!と言う本能が有るようですから、フランスの様に多くの女性が『仕事と育児が両立出来る社会』になれば、日本の合計特殊出生率が改善すると私は予想しています。

(余談 :高校生の妊娠) 某中小企業に出向していた時の話です。小さな居室で、設計3人・和気あいあいで仕事をしていました。2月の月曜日に出社すると、私より10歳程若い社員(T氏)が暗い顔をして、殆ど喋らなくなってしまいました。数日経っても暗い顔をしたままでした。T氏には高校3年生の自慢のお嬢さんがいて短大に進む事が決まっていました。お嬢さんが妊娠している事を知ったのですが、既に中絶が出来ない週に入っていました。

 私はT氏の話を聞かせてもらいました。娘さんには短大への進学を断念させました。彼氏は既に私立大学への進学が決まっていたのですが、「就職して子供を養う」と言ったそうです。子供はT氏夫妻が養うから、進学する様に言ったそうです。

私の夢の社会 : ❶高校生が妊娠しても暖かく見守る社会になって欲しい! ❷国がベビーシッターを派遣する等して、娘さんも彼氏も進学出来る社会になって欲しい! ❸赤ちゃんポストを各都道府県に二、三ヶ所設けて欲しい! ❹子供は国家の宝物ですから、子供の支援に『慈善』と言う言葉を使わないで欲しい! ❺親が養えない子供達も、最低・高校には進学出来、大学にも進学出来る様になって欲しい!

【昔は何故結婚したのか?】
 日本の合計特殊出生率は『1.4』以下ですが、現在でも結婚したカップルの合計特殊出生率は『2.0』ほど有る様です。 それで、浮薄(ふはく)な某学者先生が「多くの若者を結婚させるのが、有効な少子化対策だ!」と主張しています。 国、都道府県、市町村の一部では、AIを用いた出会いサイトを設けたりしていますが、殆ど成功していません。

 江戸時代には、独身女性を年齢によって、娘盛り→→年増(としま:20歳前後)→→中年増(~28、29歳)→→大年増と言ったそうです。 結婚が国家にとって重要なら、今も昔も『娘盛り』の女性達に結婚を勧めるべきです。

 「昔は大半の人が、何故結婚したのか?」、「現在の若者の一部は、何故結婚したがらないのか?」考えてみました。 私の答えは、「民主主義思想が発展して、男女が自分で結婚を考えて良い時代になった」ためだと思います。

 昔は、長男が財産の大半を相続し、結婚して跡取り息子を設けるのが当たり前だと考えられていました。次男や三男は財産を殆ど貰えないで、働きに出て、自分で稼いで独立しました。(現在の様に財産を平等に分ける親は、『たわけ者』と馬鹿にされました。)

 娘は結婚させないと『世間体が悪い!』と言う風潮が有りました。親達は、伝手(つて)を頼って何とかして娘全員を結婚させようと努力しました。裕福な家では、持参金付きで嫁入り先を見付けようとしました。恋愛は御法度で、嫁入り先は親が決めたのです。 大昔は、写真が有りませんでしたから、結婚式が終わって初めて、お互いに顔を見たカップルが有ったと想像します。

 生涯独身の女性には、現在死語になっている下の❷の様な酷い陰口が叩かれました。離婚して実家に帰った女性は『出戻り』と軽蔑されました。

 大昔から戦前までは、結婚する割合が高く、合計特殊出生率が『4.5』程も有りました。 悲しい話になりますが、三、四人子供を産んだら、その後で生まれた子供は殺した(『間引き』した)のです。時代劇には障害を持つ子供や知恵遅れの子供が登場しませんが、そんな子供達は殺された(間引かれた)のです。この習慣は、戦後の1950年頃まで残っていた様です。『間引き』は小説や映画で取り上げられる事は殆ど有りませんが、仲代 達矢が主演した映画『果たし合い』には間引きのシーンが有りました。

・・・ 独身の男女への陰口 ・・・
❶ 男性 :半人前
❷ 女性 :行かず後家、売れ残り(売れ残り女)、薹(とう)が立った女、小姑鬼千匹(小姑一人は鬼千匹に向かう)

(余談 :私の見合い話し) 私の姉の一人が、資産家で、同じ名字の男性と結婚しました。 私が入社して直ぐの頃(1970年頃)、見合い写真が送られて来て、釣書(つりしょ/つりがき)に「持参金として一億円付ける」と言う様な手紙が付いていました。 オッチョコチョイの仲人が、義理の兄の実の弟と勘違いしたのです。間違いに気が付いて、直ぐに先方から断ってきたので助かりました。

(余談 :嫁入り道具と姉の思い出) 妻と私は紀州の出身で、1974年に結婚しました。 (私は知らなかったのですが)嫁入り道具は最初に『鏡』を搬入して、受け取るとき新郎(?)が鏡持参者に御祝儀を渡す習慣が残っていました。 この時、私の一番上の姉が(遠路はるばる)何故か来てくれていたのです。そして、そっと祝儀袋を手渡してくれました。

 嫁入り道具を受け取る作法が有って、姉は作法を私が知らないと思って来てくれていたのです。「幾ら入っていたのか?」と聞いたら「10万円」だと答えました。当時の私の月給は五万円ほどでした。「後日返す」と言うと、「私からの結婚祝いだから、返さなくて良い」と言ってくれました。

【現在は何故結婚しない人が増えたのか?】
 戦後、段々と結婚しない男女が増えて来ました。何が原因か種々議論されています。 どのコメンテーターも言いませんが、私は「結婚しなかったら世間体が悪い」と言う考え方が無くなり、男女が自分で結婚するか?どうか?を決められる時代になって来た事が最大の原因だと思います。

 「男女が出会うチャンスが少なくなったのが原因だ」と言う方がいますが、都会の会社で働いている男女は、(女性社員の数が一般に増加していますから、)昔よりもズット出会いの機会は多いいです。 私が勤務していた会社では、1995年頃・若い男女の社員達に月に一回『飲む会』を設けるのを奨励して、一人500円補助していました。然し、社内結婚は増加しませんでした。

 漁村や農村には若い女性が少ないので、確かに男女が出会うチャンスは少ないと思われます。農漁村の合コンに公費を投入する事に賛成します。然し、それだけでは不十分です。女性達が時々集まってワイワイガヤガヤやれる集会場を設けたり、女性の希望に添える環境を整備すべきだと思います。

 私は、「男女が協力して子育てしたら、子供は幸福だ」と考えるので、「一組でも結婚するカップルが増えたら良い」と願っています。然し、少子化を止められる程、結婚数が増加するとは考えていません。

(余談 :息子達) 私の開発チームには沢山若い人が配属され、私は教育係を兼ねて仕事をしました。社会人になってから相手を見つけるのは次第に難しくなって来ていました。 長男は女好きと言える程では有りませんでしたが、高校時代から彼女がいたので、心配しませんでした。 次男は、奥手(おくて)だったので、「大学中に好きな女性が出来たら良いが!」と願っていました。 (二人とも遠くの大学に入って、アパート暮らしをしました。)

 次男が大学3年生の時に、妻と二人で様子を見に行きました。アルバイト先で知り合った可愛らしい女性を紹介してくれたので、凄く嬉しかったです。 それ以来、年に一度は彼女を連れて家に遊びにきました。卒業したら結婚するのか?と期待していたのですが、7年間も待たされました。

【少子化対策は必要か?】
 私は、先進国の社会は現在・大変革時期に入っていると考えています。多くの先進国で一斉に少子化が始まりました。一方、世界全体で見ると、毎年!毎年!人口は1億人ほども増加しています。 人類の長い歴史の中で経験した事の無い現象が進んでいるのです。

 私は、少子化→→人口減少の問題は、以下に述べる理由から重要な問題では無いと考えています。未婚女性が子供を産んでも暖かく見守り、国が支援する様になれば、日本の合計特殊出生率はフランスと同程度までは改善すると予想しています。


❶ 人口密度 :日本は西洋諸国と比べると山が多くて平地が少ないのに、人口密度が高いです。 日本≒347人/km2、ドイツ≒237人/km2、イギリス≒275人/km2、フランス≒122人/km2。 戦後直ぐの日本の人口は0.72億人でしたので、人口密度≒1.98人/km2だったのです。

 このまま、少子化が進むと戦後直ぐの人口に近づいていくでしょうが、それでも、現在のフランスの人口密度よりは高いです。 今後、世界的には食糧の確保が難しくなってくると予想されるので、人口減少は『悪』とは言えないかも知れません。

❷ 省力機械/装置 :既に日本は高齢化社会ですから、種々の分野で省力機械/装置の開発を推進する必要が有り、需要も有ります。この面から、少子化の問題は、日本にとって『ピンチはチャンス』だと思います。

 介護用の素晴らしい省力機械が開発出来たら、欧米諸国だけでなく中国にも輸出出来るでしょう! 私の経験では、省力化のアイディアを出すのは中小企業の方が得意です。日本には中小企業が多いいですから、省力機械/装置の先進国になれる可能性が有ります。

❸ 自動運転自動車 :現在・既にレベル4の自動運転自動車の実験が行われています。「2025年にレベル4の車を市販する計画だ!」と政府は二、三年前に公表しました。実現したら種々の分野で無人運転自動車が活躍する様になると予想します。タクシー、バス、トラックなどの運転手が大幅に減るでしょう!

 この二、三年、電気自動車が話題になりますが、私は「当初の計画の通り自動運転自動車の開発に国は注力すべきだ!」と考えています。2020年の自動車の燃料税収は4.3兆円も有りました。急激に電気自動車が普及したら、別の財源を探す必要が有り、発電所の増設が必要になる等の問題が発生します。高齢化社会の問題解決には、自動運転自動車の普及の方が有効です。

❹ デジタル化 :昨年(2021年)に”ヤット”デジタル庁が出来ました。国と地方公共団体の事務が将来・大幅に効率化出来て、人減らしが可能になると予想します。

 中国ではAIによる裁判(AIが判事役)が実施されていますが、日本でも最近(2022年5月)民事裁判の手続きをIT化する民事訴訟法改正案が成立しました。過去の膨大な裁判データをデジタル化したら、民事訴訟はAIによる裁判に出来ると思います。裁判所の判事や事務員、弁護士の数が減るでしょう!





令和維新のすゝめ (その5)

2020-10-03 10:29:12 | 未来予想
★★★★ 少子化対策 ★★★★
 今回は予定を変更して『そこまで言って委員会NP』の議論に関する私の考えを書きます。「人は色々だから少子化対策は難しい」と言う話は次回に書く予定です。

【はじめに】
 読売テレビが、ほぼ毎週日曜日に『そこまで言って委員会NP』を放送しています。全国放送はしていないので、東京の方はご存知無いと思われます。 2003年に『たかじんのそこまで言って委員』と言うタイトルでスタートした時から、私は見ています。

 最近は録画して見ているのですが、2020年9月13日分を一昨日に見ました。少子化対策を少し取り上げていました。 私から見たら、コメンテーターの皆さんは頓珍漢な議論をしている様に思いました。

 少子化対策は、50年以上掛けて成功したフランスの例が有りますから、日本も本気で取り組んだら合計特殊出生率を『2.0』近くまでアップ出来ると思います。 然し、私が定義した『未婚女性家族社会』になると思います。 私は『未婚女性家族社会』を許容しますが、皆さんはどう考えられますか?

【卵子凍結保存】
 13日の放送で頭脳明晰な山口真由氏が、少子化対策として2案提案されていました。

① 学校で妊娠・出産・卵子の老化などを教える。
② 卵子凍結保存の費用を国が負担する。

 私は①の提案には大賛成です。②の方は、保存する卵子の数と期間による様ですが、「300万円ほど掛かる」と言っていたので、費用対効果の面で全面的には賛成出来ません。

 若い時に卵子を凍結しても、年齢と供に子宮や血管の老化が進み、体外出産の成功率は低下する様です。 ウイキペディアの『卵子凍結保存』によると、「体外受精での出産率は30代から低下を始め、36歳ごろから加速し、36歳で16.8%、40歳で8.1%、42歳で5%、45歳だと1%以下」です。 45歳になって冷凍保存していた卵子を用いて出産する為には、100個以上の卵子が必要になります。

 日本では体外受精を法律では制限していない様ですが、学会が未婚女性の体外受精を認めていない様です。 「年老いた学会のボス達がリタイアしたら、制約は大幅に緩和される」と私は見ています。 同性婚のカップルが子供を授かるためには、体外受精が必要です。

(余談 :同性婚と憲法)  G7(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)で同性婚を認めていないのは日本だけです。 いずれ日本も認める様になるでしょう。 同性の家族でも、「自分の血の繋がった子供が欲しい」と言う運動が始まると予想します。 男性同士のカップルから、代理母出産の要求が出そうです。

日本で同性婚が認められないのは、憲法第24条・「婚姻は、両性の合意にのみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、・・・」の規定のためです。同性婚を認めるためには、憲法の改定が必要なのです。

 「同性婚を認めたら何か社会的な問題が発生する」と思われますか? 私は、「同性しか好きになれない人も、幸福な人生を送って欲しい! 幸福な人生を送る権利が有る!」と考えています。

 私は、2019年4月~7月に『日本国憲法(その1)~(その10)』と言うタイトルで投稿しました。 日本国憲法は1947年の施行から70年以上も経過していて、種々・改定が必要な個所が有ると思います。

(余談 :卵子) 私の小さい頃、我が家では沢山鶏を飼っていました。郵便配達員が月に何回も殺して、胴体の肉以外は持って帰りました。 私は時々殺して解体するのを見ました。 それで、今でも鶏肉が食べられません。

 鶏の卵巣を見た事が有りますか? 卵巣の壁には小豆より小さな球体の粒(卵胞)が沢山付いています。 郵便配達員は、「粒の数(卵胞の数)は最初から決まっていて、増える事は無い」と教えてくれました。 鶏の場合は・その幾つかが成長を始めていて、明日か明後日に産むのは卵の黄身程の大きさになっています。 人間の卵巣の仕組みは鶏と同じ様な物だと思いますが、人の場合は・排卵後に卵胞の一つが成長を始める様です。

 卵巣に有る卵胞を凍結保存しても駄目です。完全に成熟して卵巣から放出(排卵)された卵子を取り出して凍結保存します。 体外受精の成功確率は低いので、沢山卵子を凍結保存しておく必要が有ります。 卵子を取り出すのは、女性にとって大きな負担になる様です。

【田嶋陽子先生】
 13日の放送に田嶋陽子先生も出演されていました。私は田嶋先生とは考え方がだいぶ違いますが、昔から先生の発言に注目してきました。

 先生は若い頃にイギリスに留学された話をされていましたが、今・行かれたら考え方が大幅に変わると思います。イギリスでも多くの未婚女性が子供を産んで、自分で育てています。 今!田嶋先生が持論をイギリスやフランスのテレビで発言したら、「そんな事はとっくに解決済みです!」と言われるでしょう。

 日本は、女性の問題に関してはドンドン西欧諸国に近づいています。 田嶋先生が生きている間は無理かも知れませんが、先生の考え方では”金”を貰えない社会になります。 そんな時代になったら、「男性の権利を擁護する」考え方の人が、テレビに呼ばれる様になりそうです。

(余談 :男子医科大学) 女性医師が出産で休暇を取れる様にするためには、男性医師がカバー出来る体制が必要です。 男女共学の医科大学の入試で、男子に下駄を履かせるのには賛成できません。 東京女子医科大学が有りますが、何故か?男子医科大学は有りません。  ○○男子医科大学を設立したら、問題解決の一手段だと思われませんか?!

 理想は、医者の数が増えて産休を取っても支障が無い状態になる事です。「医師の数を増やすと医療費が増加する」、「医師の所得を減らさない為に、医学部の定員を増やしてはならない」等々の主張がまかり通っています。 私は、「医師も需要と供給の原理に従うべき」と考えています。 医学部を希望する高校生が多いいですから、医科大学の新設や医学部の定員を増やすべきです。 医師はそんなに頭脳明晰で無くても出来る仕事です。

【不妊治療】
 日本でも不妊治療費を医療費控除の対象にしました。 貧しくて税金を払っていないカップルは恩恵を受けられ無いのでは?

 私は、不妊治療を受けた/受けているカップルを4組知っています。2組は、「夫婦に特別な異常は無い」と医者が言ったそうですが、結局・授かりませんでした。 1組は、40歳を過ぎたので、諦めて治療を止めたら半年ほど経って出来ました。 (背の高い、美男美女のカップルでした。)

 六、七年前に、裕福な家の一人息子と一人娘が結婚しました。 現在、三十歳を少し過ぎています。 昨年・片方の親に、「もうそろそろですか?」と聞いたら、「実は、医者で調べたら、二人とも子供の出来難い体質だった。 可能性が低くても、幾らでも金は出すから不妊治療を受ける様に勧めた」と言っていました。 彼は多分、「孫の誕生のためなら一億円でも惜しくない」と考えていると思います。

 生命の誕生の話しに『費用対効果』を論ずるのは不謹慎と思われそうですが、国の税収は減少していますから、可能性の低いカップルへの支援は止めるべきです。フランスは43歳までの不妊治療費を国が出している様です。

【私の考え】
 0歳児保育を充実して、出産した女性が早期に職場復帰出来る様にするのが、少子化対策の一丁目一番地だと思います。 延長保育が必要で無い、つまり・残業しないで良い様にする『働き方改革』を進めるのが二番地です。 (私の孫の経験では)幼児にとって、延長保育は辛い/悲しい事の様です。

 保育料の無償化は実現しました。出産費用の一部は健康保険組合から出る様ですが、私は「一回50万円程度の出産費用を国が支給すべきだ」と考えています。(毎年100万人出産するとしても、国庫負担は5,000億円にしかなりません。)

 子供を産んだら”褒美の金”を渡す制度は、多少効果が有ると思われますが、「仕事を続けたい」、「キャリアをもっと積みたい」・・・と言う女性の望みを叶えられる様にした方が、少子化対策の効果が期待出来ます。 国も企業も地道な努力が必要です。

 仕事をしながら乳児や幼児を育てる女性には、肉体的にも/精神的にも大きな負担が掛かり、(現状では)遊びたいと言う母親の願望を抑える必要があります。 『子供は社会の宝物』ですから、子供を育てている女性を、社会全体で支える必要が有ります。

 「経済が回復して、給料がアップしたら沢山子供が生まれる」、「一人産んだら1,000万円支給する様にしたら、少子化問題は解決する」・・・などと大真面目で言うコメンテーターがいますが、「お金だけの問題では無い」と私は考えています。

 「母親が、たまには子供から解放されて、一人で遊び行きたい! などは以ての外だ!」とか「未婚の女性が子供を産むのは許せない!」と考える人物を少子化対策大臣にしてはいけません。 若い女性の考え方、希望、欲望が理解できる人を探して、少子化対策大臣になって頂く事が肝要です。

令和維新のすゝめ (その4)

2020-09-26 10:02:12 | 未来予想
★★★★ 少子化対策 ★★★★
 今回は、「少子化対策が進んだ未来」にまで考えを巡らして見ました。次回は、人は色々ですから対策は至難の業と言う事を書く予定です。

【はじめに】
 私が、少子化問題について考える様になったのは、4年程前に次男に娘が出来た時です。 妻が、「この子の結婚式の時、私達は90歳を過ぎているから出れないだろう!」と言いました。 その前に、私は「フランスでは婚外子(非嫡出子)が増えている」と言う記事を読んでいたので、「この子が成人した時、日本も結婚しない女性が増えているから、結婚式は無くなっているのでは?」と思いました。

 それ以来、私は少子化の問題について調査し/考えて来ました。

【婚外子は増加しています】
 各国の婚外子は増加しています。 戦前の日本は4%ほどだったと思われますが、多分・金持ちが二号さんを持つ習慣が有ったためでしょう。戦後は徐々に低下して、0.9%程になりました。その後、1995年頃から少し増加傾向に有りますが、2016年でも2.3%です。

 婚外子の定義 :結婚していない女性が生んだ子供と、結婚したが離婚または死別した女性が再婚しないで生んだ子供を婚外子と呼びます。

フランス   :1970年≒6.0%  →16年=59.7%
ノルウェー  :1970年=6.9%  →16年=56.2%
スウェーデン :1970年=18.6% →16年=54.9%
イギリス    :1970年=8.0%  →16年=47.7%
アメリカ   :1970年=10.7%  →16年=39.8%
ドイツ    :1970年=7.2%  →16年=35.5%
カナダ    :1970年=9.6%  →16年=33.9%
イタリア   :1970年=2.2%  →16年=28.0%
スイス    :1970年=3.8%  →16年=24.2%
日本    :1970年=0.9%  →16年=2.3%

【核家族化と伝統/文化】
 戦後、核家族化がドンドンと進みました。それに伴って日本の伝統/文化は失われ/変化して来ました。 1947年~49年に生まれた『団塊の世代』が定年を迎える様になった2010年ころから、「核家族化が伝統/文化にどんな影響を与えるのか?」が明確になって来ました。

 その典型例が『墓』だと思います。 私は1985年に家を建てて、田舎から両親を連れて来て、同居を始めました。 年老いた父が、三日にあげずに「墓が欲しい」と言うので、私は超多忙でしたが墓探しをしました。この頃は、まだ、「家には墓が必要だ!」と言う風習が残っていたのです。

 我が家の墓は、明石海峡大橋の見える丘の上に有ります。隣が有名な高校で、近くに運転免許更新センターが有るなど、辺鄙な所では有りません。1995年の阪神・淡路大震災の時は震源地に近かったので、多くの墓石が倒れ、一部は破損していました。 当時、『団塊の世代』は50歳ほどで、まだ元気でした。 殆どの墓石は半年ほどの間に、元の状態になっていました。まだ、墓を大切にしていたのです。

 2010年頃から、”草ぼうぼう”の墓が増えて来ています。お盆や春秋のお彼岸に、墓参しない家も多くなって来ています。 2030年には私達夫婦は80歳を過ぎるので、我が家の墓も草引きは難しくなると思います。

 前稿に書いた『未婚女性家族』化が進んだら、日本の伝統/文化は更に、大きく変化していくと予想します。 ライオンの家族では、雌達が協力して食べ物を狩ります。 雄の子供は成長すると全て集団から出て行きます。ライオンの家族には外敵から家族を守る雄が二、三頭いる様ですが、『未婚女性家族』には男性は必要有りません。 22世紀の初頭には、曾祖母+複数の祖母+複数の母+沢山の子供達で構成される家族が主流になるのでは?!

【現在の日本の少子化対策】
 2007年に少子化対策大臣を設けて、国が種々の金を出して来ました。私の見立てでは、「日本の少子化対策は結婚した女性に子供を産んでもらおう!」としている様に思えます。 「日本では欧米諸国の様に結婚しないで子供を産む女性が少ない」事が問題なのです。 日本のやり方だと、「結婚しない男女を減らす」と「結婚して複数の子供を産んで貰う」と言う、二つの課題を同時/平行で解決する必要が有ります。

 「結婚した女性に子供を産んでもらおう!」とするのなら、人の機微を感じ取れる/高潔で/アイディアの湧く人を沢山集めて、時間を掛けて綿密な対策を立案/実行しない限り達成出来無いと思います。

 以下に示す様に日本の合計特殊出産率(1人の女性が生涯に産む子供の数)は低迷したままです。 2020年5月29日に政府は「2025年に合計特殊出産率を『1.8』にするとの目標を掲げました。 コロナ対策でヘトヘトになってしまった安倍政権の置き土産です。 現在・出産適齢期(20歳~35歳)の女性に、この5年間に二、三人も子供を産んで貰わないと達成出来ない無茶苦茶な目標値だと思います。

 『未婚女性家族』化を回避しながら少子化問題を解決する為には、「色々な工夫を凝らして、新しい社会制度を創設/開発する」必要が有ります。継ぎ接ぎだらけの政策を進めたら、結局はフランスの様に「結婚しないで子供を産む女性が増える」事になり→『未婚女性家族』化が急激に進むと思います。

近年の日本の合計特殊出産率
2019年=1.36
2018年=1.42
2017年=1.43
2016年=1.44
出展:ウイキペディア

【急流を無理やり竿をさして小舟で上る!?】
 私の独断と偏見ですが、「女性は子供を産んで/育てたい!」と言う本能を持っている様に思います。 『子供願望』と呼ぶ事にします。 この本能は『結婚願望』とは無関係だとも思います。 本当に合計特殊出産率を高くしたいので有れば、女性の本能を発揮して貰える政策を立案すべきです。

(注記:結婚願望) 人は色々ですから一概には言えませんが、私は、『結婚願望』は男女ともに本能では無いと考えています。 「一緒に住んで/生計を共にした方が、子育てや老後の生活などに都合が良かったので、結婚が人類の社会制度になったのだ」と思います。 社会が変化して、女性が子供を産んで/自分で育てられる様になったら、結婚は不可欠では無くなって来ると思われます。

 結婚制度の維持に拘っていたら、合計特殊出産率を目標値の『1.8』には出来ないと予想します。

 フランスは55年ほど掛けて合計特殊出産率を『1.9』まで戻しました。安倍政権は5年で『1.8』にしようと考えました。 5年は無理としても、急激な合計特殊出産率上昇は急激な社会変化をもたらす恐れが有ります。 保守的な日本人は急激な変化に耐えられ無いと思います。 30年~40年ほど掛けて、日本の伝統/文化を出来る限り維持しながら少子化問題を解決した方が良いと考えます。

(余談) 出産に関する日本人の考え方は、だいぶ変わって来ました。 昔は未婚の女性が子供を産むと「ふしだらな女」と言うレッテルを貼られ、軽蔑されました。 現在は、結婚前の女性が妊娠すると、『授かり婚』と言う様になり、恥かしい事では無くなっています。

【男の子の教育】
 2050年~60年頃には、日本も「結婚しないで多くの女性が子供を産む様になる」と私は予想しています。 多分・その前に子供のいる家庭の離婚が増加するでしょう! 暴力を振るう夫、甲斐性の無い夫、子育てに協力しない夫、女性を満足させられない夫と無理に暮らす必要は無くなる社会が、もう直ぐやって来ます。

 現在・10歳以下か、これから生まれる男の子は、家事が出来る様に育てないと結婚が難しくなりそうです。 「男の寡黙」は褒め言葉とされている様ですが、家族を笑わせて/楽しくさせる話術も必要です。 男の子しかいない親は、真面目に考え無いと孫と遊ぶ事が出来なくなってしまいそうです!

 自慢する分けでは無いのですが、将来にも通用しそうな私の次男の事を以下に書いて置きます。 私とは全く正反対で、一応・イケメンで小学生の頃から女の子のファンがいた様です。

【私の次男】
 私には息子が二人います。 次男の方は小さい時から『綺麗好き』で、部屋の掃除も片付けも自分でやりました。台所で母親の料理を少し手伝っていました。 地方の大学に進学し、1DKのアパートに入れましたが、仕送りが十分で無かったので、外食を控えて食事を作っていた様です。料理の腕がドンドン上がって、休みに帰省すると、時々新しいメニューを披露しました。 今では、会社を首になっても飯屋か居酒屋が出来そうです。

 学生時代にアルバイトした時に知り合った、気立ての優しい女性と結婚しました。彼女は、あまり料理が得意では無かった様でしたが、休日に次男が教えながら二人で仲良く料理していました。 彼女も、段々と上手になって、今では”なかなかの腕前”です。

 今年、次男の娘が幼稚園に入ったのですが、家では結構沢山食べますが、幼稚園の給食は「美味しくない!」と言って、何時も残している様です。

 次男は子煩悩で、おむつ交換/風呂に入れたり/遊んでやっています。孫は「トトとカカは大好き、バーバも大好き、ジージはちょっとだけ大好き」と言っています。この前の敬老の日に、孫が描いたジージとバーバの絵を送ってくれました。

(余談) 息子・二人は、歳が(5学年)離れている事も有って、小さい時から仲が良く、今まで二人は喧嘩した事が有りません。それぞれ結婚して、娘が一人ずついます。 お嫁さん同士も仲が良く、孫達は非常に仲良しです。 長男の娘が、東京の某女子高校の付属幼稚園に入った時に、「先生、神戸に○○ちゃんと言う可愛い妹がいる!」と何回も自慢したそうです。 先生は「愛人の子供か?」と疑って、お嫁さんに、それと無く聞いたそうです。

 長男は”そこそこ”勉強が出来たのですが、次男は机に向かう時間は長いのですが、学校の成績は芳しく有りませんでした。 次男は優しい性格だったので、無理やり勉強させて”ひねくれた性格”にならない様に見守りました。

 長男に自慢出来る事を何か次男に見に付けさせようと考えていました。自宅から歩ける距離に自動車学校が有ります。長男が免許を取ったのですが、大学が東京でしたから、ペーパードライバーになりました。次男も大学に入って、免許を取りたいと言ったので、「中古の自動車を買ってやろう」と私は考えました。

 非常にラッキーな事に、スポーツカーを買い換える方がおられ、愛車を貰って/使ってくれる人を探していました。 なんと!ただで譲ってくれました。若葉マークを付けて家の周りで練習していたら、ヤクザが故意にぶつかって来たのです。保険会社が対応してくれて、助かりました。 「悪い人間がいる」と分かって、次男は良い勉強になったと思います。

 アパートまで500kmほど有りましたが、妻を助手席に乗せて帰りました。次の休みから車で帰って来るようになり、運転の腕前はビックリする程上達していました。 妻はほぼ毎日・車で買い物に行っていたのですが、次男が怖い先生になってハンドル操作を教えていました。 大学を卒業して、外資系企業の営業マンになって、車は必需品になっています。