マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下平田のカンピョウ干し

2017年03月19日 09時08分33秒 | 民俗あれこれ(干す編)
前月の7月23日に訪れた明日香村の下平田。

下平田は大字平田にある。

桜井市から明日香村に向かって国道を走っていた。

上(かむら)が目的地であるが、ふと目に入った白いモノに思わず車を停めた。

あそこにある白いモノは間違いなくカンピョウ干し。

白さが目立つぐらいだから今朝早くにユウガオの実を収穫して皮を剥いた。

木の竿にぶら下げて滑車で揚げた。

晴れ間が続くときはそうしているとSさんが話していた。

この日は13日。

先祖さんを迎えるお盆の日でもある。

まさかお盆にはしないだろうと勝手に思っていた。

サラリーマンであればお盆はたいがいの会社が休みにする。

たいがいと云っても特に工場関係の仕事に従事している人たちだ。

私がかつて務めていた情報処理会社。

金融関係会社の情報処理を担っていた。

金融関係にお盆はない。

お盆や正月の電車、バスは日曜ダイヤ。

それに乗車するのに勘違いして乗り遅れることもあった。

お盆のニュースは里帰りの大渋滞に超満員の新幹線。

それを見て日本全国どこでも休みだと思い込んでいた。

そうでもないことに再認識した。

そんなことを思いながら撮影できる場所を探した。



当主から予め聞いていた場に行く。

そこは宮内庁が管轄の吉備姫王墓。

平成25年の11月15日に宮内庁の承諾をいただいて撮影に臨んだサンノンサン

下平田の住民が吉備姫王墓に参る庚申講行事である。

手を合わせていた背中にあたるのが当主の家。

王墓下にある民家に立てた滑車揚げの竿がある。

その位置は前月の7月23日に当主の了解を得てカド庭に立てているのを確認している。

ここより下りてカド庭から撮るには門屋からお伺いしなければならない。

お盆は忙しいと思って声はかけず、この場から撮ることにした。



その時間帯はやや曇り。

もう少しの晴れ間が欲しいと思っても次の取材地が待っている。

ゆったり落ち着いて撮る時間はあまり確保できない。

その辺りをウロウロしながら撮り位置を探して何枚かを撮った。

振り返り見れば「みかん蔵」がある。



屋根の上に突き出た構造物は風の吸入口。

煙出しと同じような構造であるが、風を蔵内に送る装置。

これを知ったのは7月23日

カンピョウ畑や皮剥き道具などを拝見した当主に教えてもらった。

そのときにもう一カ所あると聞いていた。

場はここにあったのだ。

(H28. 8.13 EOS40D撮影)