むぎの城さんぽ

日本100名城&続日本100名城を巡っています。
近頃は山城歩きもエンジョイしてます!

和合城(長野県)

2021年01月15日 | 百名城以外の城
和合城わごうじょう
別名和子城・城山
構造山城
築城者村上義清
築城年代不明
指定史跡町指定史跡
場所長野県埴科郡坂城町南条 地図

和合城は、鼠宿の不寝見(ねずみ)番所の置かれた交通の要でもあり
岩端山の頂上に築かれています。
村上の連珠砦のひとつで、葛尾城防衛の支城とも考えられています。
和合城からは、坂城方面と上田方面が見通すことが出来るために
連絡の要所であったとも考えられます。


産業道路1号線

あの山のてっぺんが和合城です。
坂…キツそうだなあ。



この日はとても寒かったので、ベイシアで手袋を買って登山の準備を整えて
いざ出発!
(車を置かせて頂いたので、帰りはいなり寿司とおにぎりを買って駐車場で昼食としました。)


和合城跡登山口

ベイシアから間もなく墓地を目指して歩いて来ると、看板があるのですに入口が発見できました。


登山道案内図

山城サミットがあったので、看板等整備されています。
この図を見ながら登ることに。



墓地から間もなくして、鉄塔脇に立てられた看板があります。
この辺りから、あちらこちらに石積が見えます。


石垣

道の右にも左にも、低い石垣が見えます。
段々畑にでもなっていたのでしょうか。



道には石がゴロゴロしています。
この日は霜が降りていて、とても滑りやすい状態でした。


倒木

道には倒木もあるので、気を付けて潜って進みます。
(リュックを背負っていると、引っかかるので注意してね)



小さな沢まで登って来ました。
小川になっているわけではなく、ジメっとしている感じです。



ずっと日陰でとにかく空気が冷たくて、お日様が恋しくなってきたところで空が見えて来ました!
そろそろ尾根に出そうな予感。



尾根に出ました。\(^o^)/



虚空蔵山にも行ってみたいのですが、今回は和合城跡を目指します!



尾根道はとても歩きやすくなっています。



凸凹した景色が見えて来ました。


大堀切

目の前には郭らしきものが連なっているのが見えるのですが、
足元には大きな堀切が!!



真下を見ると、かなり深く掘り下げています。



堀切の中を渡り、急斜面を登って郭内へと進みます。


四の郭虎口

虎口には堀切側に土塁が付けられ、更なる防御としています。



懐で温めて来たおしるこで温まることに。
尾根に出るまでは、ずっと日陰で風も冷たく、足元は白く霜が解けない状態でした。


三の郭

四の郭から見えていた、案内看板のある郭にやってきました。
手前にも堀切があったのですが、かなり埋まっていて浅くなっていました。


案内看板

段々に見える郭との境目には堀切で区切られているのが分かります。
現地でもその様子は見て撮れますが、大堀切以外の堀はかなり風化して浅いものになっています。


腰郭

二の郭の南下に延びる小道を進むと鉄塔があります。
この小さな平場が腰郭です。
上田側を見張るのと、二の郭への道を防御する役割をしていたのでしょうか。


二の郭

二の郭にやって来ました。
敵が登って来られそうな、北と東向きに低い土塁で防御しています。


主郭虎口

石で階段を造り、主郭は石で固められているのが目に付きます。


主郭

主郭に到着しました!
ここは標高654.7mです。
正面には土塁も見えます。



主郭は二段になっていて、虎口がある東側が高くなっていて
西側は一段低く、四方を土塁で囲まれています。



主郭から、二の郭、三の郭、更に奥へ四の郭、大堀切と望むことが出来ます。


眺望

周囲は木を伐採してあるため、眺めは抜群です。
坂城側を見ていますが、本当に丸見えの状態です。


出浦城

三角に見える山は狼煙台の役割もしていたという出浦城が良く見ええます。
狼煙の伝達地点としてこちらと繋がっていたのでしょうね。


土塁

主郭の土塁の切れている場所があります。
この写真で見ると、右側には土塁がありますが、正面は土塁が切れています。
この土塁の切れ目の真下は…岩で出来た崖地で絶対に人は登って来られない場所です。



主郭で日向ぼっこして…と思ったら、日当たりは良いけど吹きっさらしで
風を避ける所がないので、そろそろ下ろうと思います。
このような状況から見て、主郭が凹んでいるのは単に防御のための土塁であったり、
一段下げていたりするのは風よけ対策でもあったのかなと思いました。



四の郭まで堀で区切られながらなだらかに凸凹と落として行きます。
そして、大堀切側を土塁で止めています。


大堀切

大堀切まで戻って来ました。
逆から見ても立派な堀切です!


分岐点

分岐点の看板があるところまで戻って来ました。
ここで、登って来た道とは反対に、下塩尻側へ下ってみたいと思います。



こちらの道は、落ち葉がいっぱい積もっています。


石積

道の両側には、住宅分譲地のように敷地を四角に区切られ、
石垣で段差を補強しているのが見えます。



西側は登山口付近で見られた石積でしたが、こちらは尾根の下まであります。
居住地だったのか、後の畑に利用していたものなのか謎ですが、沢山の石積が見られます。



下塩尻側の道はほとんど消えているという情報があったのですが、
そのようなことはまったくなく、しっかりした道があります。
但し、落ち葉が多く滑りやすいです。



かなり下って来ました。
ここで道は左に折れます。



道の右側に、岩の上に突き出た細い道?があります。
本当に細く両側が切り立っていて、落ちたら死んでしまいます。



下を覗くと…
どこまで落ちて行くのだろう…下が見えません。



ここで道は左に折れます。
ここはまるで門があったかのような場所です。



道を折れると、このように虎口状になっています。
下から見上げるとこんな感じです。



門のような岩場を過ぎればもうすぐ下塩尻登山口です。


下塩尻登山口

この登山口には、杖も置かれているので心配していた「道が消えてる」ということはなく
地元の方々がちゃんと整備されていることが分かりました。



登山口は国道から見える場所ですが、駐車場が無いので車は別の場所に置くことになります。
ちなみにここは民家の駐車場なので車を置くことは出来ないと思われます。



岩の突き出た場所を見てゾッとしました!
先程、道の途中で突き出た細道は、あの岩場でした。
昔は物見にしていたのでしょうかね。
お~こわっ💧



そして、国道18号線を歩いて坂城側へと戻ります。
途中、岩鼻を見上げると、「あの鉄塔のある場所が和合城かあ。」と。
さっきまであそこに居たんだと思うと、「凄い立地だなあ」と首が疲れるほど見上げてしまいます。
とても、この岩場側からは登れませんね。


山城サミット上田・坂城大会の配信を視てからの訪問となりました。
映像ではまだ緑の草木が生い茂る状況だったのですが、緑も無くなる時期で
とても良く城址の様子が見ることが出来ました。
整備をして頂いた結果見やすくなっていて、
山城サミット自体は縮小開催で残念なことにはなってしまいましたが
こうして個人的に訪れられるので、整備してくださったことに感謝しております。
城址より道中の方が長くなってしまいましたが、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。


令和2年12月6日登城


今回の参考本