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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

残された限りある時間で些細な幸せをいっぱい噛みしめた『余命10年』

2022年03月22日 20時04分45秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:40/45
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】
ラブストーリー
感動

【原作・過去作、元になった出来事】
・小説
 小坂流加『余命10年』(2007)

【あらすじ】
数万人に1人という
不治の病で余命が10年であることを知った
20歳の茉莉(小松菜奈)。
彼女は生きることに執着しないよう、
恋だけはしないと心に決めて生きていた。

そんなとき、同窓会で再会したのは、
かつて同級生だった和人(坂口健太郎)。
別々の人生を歩んでいた2人は、
この出会いをきっかけに急接近することに——。

もう会ってはいけないと思いながら、
自らが病に侵されていることを隠して、
どこにでもいる男女のように
和人と楽しいときを重ねてしまう茉莉。

「これ以上カズくんといたら、死ぬのが怖くなる」。

思い出の数が増えるたびに失われていく残された時間。
2人が最後に選んだ道とは……?

【感想】
原作小説は未読です。
観客が若い子ばかりで肩身狭かった(笑)
しかも、自分以外ほとんどの人が号泣してて、
これもまた肩身が狭かった(笑)
メッチャ泣けるんだろうなというのはわかるんだけど、
個人的には涙が全然流れず。。。

◆生きることをあきらめている無欲な主人公

この映画、言ってしまえば
『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004)タイプの話。
主人公もしくはその相手が病気で……っていう。
2000年代からその手の映画が多く作られたこともあってか、
そういうのをたくさん観てきた人からしたら、
正直観飽きてしまってるかもしれない。
まあ、今の若い子からしたら、
これがその子たちにとっての『セカチュー』足りえるんだろうけど。

今回は主人公の茉莉が
絶対に治らない病気にかかっているため、
冒頭からすでにオチが決まっている形。
そのオチに向かって、
茉莉がどういうドラマを紡いでいくんだと思うのだけど、
死がほぼ確定しているからか、
基本無欲なのよ。
その場その場の出来事は楽しんでいるけれど、
あれがしたいこれがしたいっていう意思表示もない。
ある意味、未来をあきらめているとも受け取れる。

実際に彼女の立場になったら、
同じような気持ちになるんだろうなっていう点ではリアルだけど、
映画として観るとちょっと面白みに欠けるかなあと。

◆和人の扱いがもったいない

そんな彼女を変えたのが、
和人との出会い。
最初は彼と深い仲になることに抵抗があった茉莉だけど、
和人の粘り強さ?によって、
彼との仲を深めていく。

和人自身も人生が思うようにいかずに、
自ら死のうとするぐらいには追い詰められてるんだよ。
ただ、ここがあっさりしすぎてて感情移入しづらい(笑)
どうやら父親と反りが合わない?ようだけど、
そこには全然触れられていなくてね。
彼の人物背景がもう少しわかったなら、
キャラクターとしてもっと魅力的に映ったと思うんだよなあ。

◆サブキャラをもっと活かして欲しかった

未来があるのにすぐ死のうとする和人に、
生きたくても生きられない茉莉は苛立ちを感じる。
だから、この2人って最初はあんまり合わなかったはずなんだよね。
それが、お互いにちょっとずつ前を向こうってことで、
距離が近づいていって。
自然な流れではあったけど、
ラブストーリーにしてはあまりにも淡々と進んでいくから、
全体的に印象深いところもそんなになかったかなあ。

こういうときこそ、
サブキャラをもっと活用して欲しい気もする。
茉莉の友達の沙苗(奈緒)と
和人の友達のタケル(山田裕貴)が、
もっと茉莉と和人の背中を押したり押さなかったり
っていう活躍があってもよかったかも。

◆終盤は涙の洪水ポイントかも

個人的にはなかなかハマれない要素が多いものの、
終盤はうるっとくる。
ようやく茉莉も自分の本音を言えるようになったり、
彼女の和人に対する感謝の気持ちがわかったり。
特に茉莉の妄想シーンは泣けた。

◆そんなわけで

オーソドックスな悲しいラブストーリーってことで
目新しさはないけれど、
とにかく泣きたい、感動したいっていう人は観てもいいかも。
ただ、過去に同様の映画を
たくさん観て涙しまくった人からしたら、
同じような展開にマンネリを感じる可能性も(笑)



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