『山かげの岩間を伝う
苔水(こけみず)の
かすかに我はすみわた
るかも』
(良寛)
山かげにある岩の間を伝わって、苔の下をかすかに水が流れるように、ひっそりと私は山かげにある庵(いおり)に住み続けよう。
仏教最古の経典の法句経に「清らかに澄む月のように生きていく」
独り森の中で瞑想している人。
わけもない罵倒や暴力、拘束にも怒ることなく堪え忍耐力と勇猛な心を持つ人。
彼をわれはバラモン
(最高の僧侶)と呼ぶがあります。
これらの句にあてはまる人が、江戸時代の僧侶、良寛さんだと思います。
「僧に非ず、俗に非ず」と僧職からも俗世からも離れ、山中の小さな庵にて仏道を求めた。
日々の糧(かて)は托鉢(たくはつ)のみに頼り、すり切れて向こうが透けて見えそうな衣を着ていた。
ある時、村人から盗人とまちがえられて、乱暴を受けたが一言の言い訳も抵抗もせず、相手の気のすむようにさせていたそうです。
「清らかに澄んだ月」
のように生きた良寛こそ、私はバラモンだと思っています。
長い人生には浮き沈みが交互にやって来る。
得意のときもあれば、
思わぬ逆境に見舞われ、ひそかに涙を流すときもある。
それを、どう乗り越えたらよいか。
私はまだまだ助言できるには力不足ですが少しでも役にたてればと言霊(ことだま)を綴って行きたいと思っています。
お月様と神様、今日明日も人様に生きる勇気を与える言葉をお与え下さい。
合掌 アーメン