情報を間違いなく伝えることは非常に難しい。
例えば、JR東海の金子社長と川勝静岡県知事の会談。
この内容は全世界に会談の最初から最後までが放送された。
知事室の『開かずの扉』の話がでた。
それまでの知事は知事室を何時も密室にしていたらしい。
会談の最終段階で「知事室は人事打合せ以外は全てオープン」と明かした。
秘密主義で判らないようにするより、ガラス張りで誰にでも見せる。
判断は各自でやるしかないが、情報が無いよりはるかに良い。
会談に戻る。
この会談についてのマスコミの情報や談話を拾い読みし、放送を聞いた。
県に厳しい批判を向ける意見の多い中、そうでないものもあった。
それは当たり前で、同じ会談を見た人でも感じ方は異なる。
しかし、重要なことはそれぞれが同じ情報を根拠に感想を述べたということ。
感じ方や判断の仕方は一つである必要はない。
これは民主主義社会の良いところである。
さて、話をコロナ対策に向けてみたいと思う。
情報はガラス張りだろうか。
少なくとも現政権は『秘密主義』・『都合悪いは隠す主義』である。
はっきり言って、今の政権の頭脳より、市井の頭脳の方が優秀である。
それなのに我々が判らなかったり、判断できないのは何故か。
情報の大半が隠されているからだ。
大阪の吉村知事はその意味ではガラス張りに近い。
勿論、すべての情報を公開せよと言うつもりはない。
感染者の氏名や住所を明かす必要もない。
しかし、地域と性別・年代は明確にすべき情報だと私は思っている。
統計的な手法で現状を理解するためには重要な情報だからだ。
もっと重要なことは、PCR検査の地域別実数値と調査範囲。
その検査結果。
少なくとも厚生労働省のホームページからはその情報を掴めない。
現在の東京は3000体の検査容量があり、毎日約2000体が検査されている。
マスコミはホストクラブ関連の感染者数などと報道している。
小池都知事の会見から、新宿・池袋のホストクラブ関係者を全員検査。
そのように捉えることも出来るが、実態は判らない。
検査数を場合分をして報告したらどうだろうか。
クラスター・濃厚接触者・外来患者・医療関係者・特殊などとである。
特殊とはプロ野球・Jリーグなどの選手とその関係者。
この数が増えるに従い感染者率は減少するに決まっている。
「そこまで手が回らない」というのは行政の怠慢である。
こんな時こそ公僕として走り回れ!!
多少の間違いより、新鮮な情報が今は求められている。
情報は多岐にわたり、それを連日公表するのは不可能。
そう言う行政トップがいる。
そして、正確に把握するのには時間も手間もかかると言い訳する。
情報を提供する意味すら分かっていない故の発言だ。
今必要なのは流れの外枠であり、詳細ではない。
地域別にどんな状況になっているのかをまず知るべきである。
その上で分析すればよいし、定期的に情報の正確性を担保すればよい。
リモートでこれだけ仕事が出来る世の中だ。
国家危機の現在、すべての機関にインプットさせればよいだけだ。
忘れた機関があったとしても大きな問題ではない。
今は、各保健所に集計されて云々、と馬鹿げているではない。
保健所の職員をそんなことで疲弊させてはいけない。
インプットがあったかどうかを確認するだけで仕事は終わりだ。
入力忘れの機関は何か問題を抱えているはずだ。
そう考えてそこに行き状況を知る。
それは広い意味での問題解決に繋がる。
それこそが保健所職員がすべき仕事だ。
中国共産党ではあるまいし、情報公開はどんどんすべきだ。