森の分かれ道では人の通らぬ道を選ぼう。きっと迷子になるから。

　本日３月８日は、イタリアのシチリア島にあるエトナ火山が噴火して主に溶岩流により約１万人が死亡した日で、アン・スチュアートがイングランド・スコットランド・アイルランド女王に即位した日で、堺事件が起こった日で、ハチ公が渋谷駅前で衰弱死した日で、インパール作戦が始まった日で、日米相互防衛援助協定が調印された日で、第二次中東戦争で閉鎖されていたスエズ運河の通行が再開された日で、アイルランドの首都ダブリンのネルソン記念柱がＩＲＡ暫定派によって爆破された日です。

　本日の倉敷は晴れのち曇りでありましたよ。
　最高気温は十八度。最低気温は十一度でありました。
　明日は予報では倉敷は雨となっております。お出かけの際はお気を付け下さいませ。
　風がやはらかくなって春はもう来ているやうですね。
　しかし冬将軍様の最後の悪足掻きがあるという噂もあります。お気を付け下さいませ。







　行軍の困難な所には軍を駐屯させてはならない。
　勢力が入り乱れた所では外交交渉に重きを置く。
　敵領深く進攻した場所に長く留まってはならない。
　敵に囲まれ儘ならぬ時は計略を用い脱出を図る。
　絶体絶命の危機的状況に陥ったら勇戦あるのみ！

　常に周囲を見渡し自分が何処にいるか確認せよ！
　何処にいる？　あれ？　私、今、何処にいるんだ？






　皆様、今晩は。人生で迷子を続けている狐でございます。

　人生での見事な迷走ぶりに他人ならば拍手を送りたいくらいに思えるのですが我が事なので能天気に拍手を送る気にはなりません。
　この道を行けばどうなるものか？ 危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。
　それはそうなんだろうけれどもさ。行けばわかるさと突撃して迷子になり、さらに行けばわかるさと知らない道を突進して迷子になり（以下略）、延々と同じ所を彷徨っているような気がするのですよ。
　路傍に転がる石ころのようなちっぽけな私の人生なので影響力は小さいし、道を思いっきり踏み外したりしない限りはどうなろうともどうにかなるのだろうけれどもさ。何処を歩いているんだかよく分かんない、という状況は精神的にあまりよろしくない。
　道には王道という道があると聞いていて、できればその王道とやらを歩いてみたいものです。
　見晴らしがよくて歩きやすいんだろうなぁ。


　人生について真面目に考えねばならぬ。とは思うのです。
　しかし、囁くのです。私の能天気な魂（←魂と書いてゴーズトと読む）が。まぁ、難しいことはよいではないかよいではないか、と。
　このまま私は「あ～れ～」とくるくると回っていてよいのだろうか？ と悩んでいるところなのでございます。

『脳内ポイズンベリー』

　昨日の夜は、映画『脳内ポイズンベリー』のＤＶＤを観ていました。

　仕事の飲み会である年下の男性が気になった櫻井いちこ。
　偶然、駅の構内でその男性を見かける。
　いちこはその男性に話しかけるべきか？ それともスルーすべきなのか？
　いちこの脳内では喧々諤々の議論がはじまっていた……。

　監督は、佐藤祐市。
　出演者は、真木よう子、西島秀俊、神木隆之介、吉田羊、桜田ひより、浅野和之、古川雄輝、成河、岡本玲、野波麻帆、カンニング竹山、ともさかりえ、竹財輝之助、など。
　原作は、水城せとなの同名の漫画です。



　む。私はこの映画の登場人物に似た人を知っているぞ。と思いながら観ていました。
　早乙女亮一のように芸術で生計を立てようとしているのにその辛さに押しつぶされそうなっている弱い（でもだからこそ魅力的に見える）人とか、越智のようにきちんとしていて礼儀正しくて優しくて安定しているように見えるけれども色気がない人とか、いちこのように自己評価が異様に低い人とか……。

　恋は理屈じゃなくてときめくかときめかないかは言語化して説明できるものではないのだけれども、恋する感情に従ってそれで幸せになれるとは限りません。
　ときめくお相手が現れた時やお相手として条件面では最適なお方と出会った時は、理性や感情や体面や期待など様々な想いが頭の中を駆け巡り、次の一手をどう打つべきか考えを巡らせるわけです。

　そんな脳内の葛藤をこの映画では視覚化して脳内会議で表現しています。
　ただ、いちこの脳内会議は少し偏っています。そして次なる一手に尽く狙いすまして誤手を打つ。

　脳内会議のパートがなかったなら主人公は嫌なキャラクターになってしまうのだけれども、脳内会議のパートがあるから「うんうん。仕方がない」となります。うんうん。物事を利口に上手く立ち回ることなど難しいっすよ。
　グズだけど魅力的で魅かれてしまうってことはあるし、いい人だけれどもときめかないならどうにもならないし。

　面白かったですよ。
　お勧めです。