狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

あなたを見た時、呼吸は嵐の森に鼓動は海の地響きになった。近づけば思わずあなたを食べてしまうかも。強暴なくらい昂ってる。

2019年10月06日 18時02分08秒 | VSの日記

 本日10月6日は、会津戦争の母成峠の戦いがあった日で、トーマス・エジソンが初の映画の実験を行った日で、日本・イギリス・ロシア・ドイツ・フランスなど13か国が中華民国政府を承認した日で、蒋介石が中国国民政府の主席に就任した日で、武装蜂起のための武器購入に資金が必要だった日本共産党の党員による銀行強盗事件・赤色ギャング事件が起こった日で、昭和電工事件で西尾末広前副総理が逮捕された日で、第四次中東戦争が勃発した日で、中華人民共和国で江青ら四人組が逮捕されて文化大革命が終了した日です。

 本日の倉敷は晴れでありましたよ。
 最高気温は二十六度。最低気温は二十一度でありました。
 明日は予報では倉敷は曇りのち雨となっております。お出かけの際はお気を付けくださいませ。









 小山の公園の大葉子の実は結び赤詰草の花は枯れて焦茶色になつていて粟は刈りとられ一寸顔を出した野鼠は吃驚したやうに又急いで穴の中へ引つ込む。
 眩い銀の薄の穂が一面風に波立つている。

 其の公園の真ん中の小さな四角い林に野葡萄の藪があつて其の実がすつかり熟している。
 狐は溜息を吐きながら藪の傍の草に座る。
 幽かな幽かな日照り雨が降つて草は綺羅綺羅光り向うの山は暗くなる。
 其の有り無しの日照りの雨が霽れたので草は新に綺羅綺羅光り向うの山は明るくなつて狐は眩しく面を伏せる。

 そちらの方から百舌鳥がまるで音譜をばらばらにして振り撒いた様に飛んで来てみんな一度に銀の薄の穂に泊まる。
 野葡萄の藪からは綺麗な雫がぽたぽた落ちる。
 幽かな気配が藪の影から上つてくる。
 友人がライラック色の裳裾を曳いてやつて来たのである。
 今、其の後ろ、東の灰色の山の上を冷たい風がふつと通つて大きな虹が明るい夢の橋のやうに優しく空に現れる。
 狐は化石のように固まつてしまう。
 友人は此処に狐が居たことを意外に思いながら僅かに眼に会釈して暫らく虹の空を見る。

 そうだ。今日こそ只の一言でも天の才有り麗しく冷徹な此の人ときちんともう一度言葉を交わしたい。
 丘の小さな葡萄の木が夜空に燃える焔よりもつと明るくもつと哀しい想いをば遥か或の美しい虹に捧ると、只是だけを伝えたい。
 もう世界から居なくなつた此の人に。
 もう私のゐる世界では会えなくなつた此の人に。

 「どうか私の尊敬をお受けくださいませ!」
 狐はしわがれた声を吹き荒ぶ風に半分とられながら叫ぶ。
 友人はうつとり西の碧い空を眺めてゐた大きな碧い瞳を狐へ向けた。
 氷のやうな冷たく美しい瞳。
 狐はまるで山毛欅の木の葉のように震えて息が忙しくて思うように物が云えない。
 「どうか私の心からの敬いを受けとつて下さい!」

 友人は幽かに吐息したので其の胸の黄や菫の宝石は一つずつ声をあげるように輝いた。
 「敬いを受けることはあなたも同じです。何故そんなに辛そうな顔をなさるのですか?」と友人は冷たく云つた。
 「貴女に会えないのが辛いのです」
 「如何してそんなことを仰るのです? あなたは生きているではありませんか。此処に来るべきではないのです」
 「私が生きるより貴女が生きるほうが余程素晴らしいことです!」
 友人は顎を上げて冷たく嗤い声をあげた。
 「莫迦げたことを。あなたは生きているのです。そして私は死んだ。もう会うべきではありません。帰りなさい」
 「もし、もしも、代わることができるなら」
 狐は友人の美しいかんばせを熱い目で見つめた。しかし友人は狐の顔を見ること無く西の碧い空を見つめていた。
 「御覧なさい。向うの蒼い空の中を一羽の鵠が飛んで行きます。鳥は後ろに皆其の後をもつのです。皆は其れを見ないでしょうが私は其れを見るのです。同じやうに皆其々の一つの世界を作つています。其れは生きている者が作るのです」
 「けれども貴女は高く光の空に架かる才がありました。全て草や花や鳥は皆、貴女を褒めて歌いました。私は誰にも知られず巨きな森の中で朽てしまうのです」
 「私を輝かしたものはあなたをも煌めかします。私に与えられた全ての言葉は其の儘あなたに贈られます」
 「私を連れて行つて下さい! 私はどんなことでも致します!」
 「否。私はあなたを連れて行きません。でも何時でもあなたが考える其処に居ります。全て真の光の中に一緒に住んで何時でも一緒にゐるのです。けれども私はもう帰らなければなりません。お日様が遠くなりました。百舌鳥が飛び立ちます。では。ごきげんよう」

 停車場の方で鋭い笛が鳴り、百舌鳥は皆飛び立ってばらばらの楽譜のように喧しく鳴きながら東の方へ飛んで行く。
 「私を連れて行つて下さい! 如何か私を連れて行つて下さい!」
 美しく気高い友人は幽かに笑つたやうに見えた。
 また当惑して頭を振つたようにも見えた。
 そして周囲は暗くなり空だけ銀の光を増せば、あんまり百舌鳥が喧しいので姉妹の雲雀も仕方なくもいちど空へ登つて行つて少うしばかり調子外れの歌を唄つた。



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2つの問いかけをする必要がある。自分達が何をしたいのか。何が最速で最も効率的かつ効果的に目的を達成できるか。

2019年10月06日 17時51分04秒 | サッカーに関する日記


 昨日は明治安田生命J2は第35節の日。
 我らがファジアーノ岡山は、アウェの駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で東京ヴェルディ様と対戦でありました。
 試合結果は、2-1で逆転勝利であります!!! うおっし!!! 

 目の前の試合だけに集中しましょう。
 最終的な順位は目の前の試合で勝ち点を積み重ねた結果でしかないのですから。
 目の前の試合を一つ一つ勝っていくことを考えましょう。
 ふふふふふ。
 いよいよ、過酷なJ2の最終盤でありますよ。
 ラストスパートであります。



 次も楽しい試合が観たいです。
 期待していますよ。


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『涼宮ハルヒの消失』/谷川 流

2019年10月06日 17時45分22秒 | 小説・本に関する日記


 昨日の夜は、今更なのですが、谷川 流の小説『涼宮ハルヒの消失』を読んでいました。

 高校入学早々、突飛な自己紹介をした涼宮ハルヒ。
 その性格や言動は変人そのもの。
 高校の全てのクラブに仮入部して運動能力の高さから多くの運動部から勧誘を受けるが、その勧誘を全て断る。
 クラスの生徒達が話しかけても拒絶する。
 なので涼宮ハルヒはクラスの中で孤立していた。
 しかし、そんなハルヒに好奇心で話しかけた「ただの人間」である、キョンとだけは会話をするようになる。
 ゴールデンウィークも過ぎたある日、校内に自分が楽しめる部活がないことを嘆いていたハルヒは、キョンの発言をきっかけに自分で新しい部活を作ることを思いつく。
 キョンを無理矢理引き込んで、文芸部部室を占領し、唯一の文芸部員であった長門有希を巻き込み、上級生の朝比奈みくるを強制的に参加させ、5月という中途半端な時期に転校してきたという理由で古泉一樹を加入させ、「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を目的とした新クラブ「SOS団」を発足させる……。
 キョンは何だかよく分からないこの目的にうんざりしながら、変わり者のハルヒの行動に付き合っていたのだが……。

 クリスマスシーズン。
 ハルヒはSOS団でパーティーを開催すると盛り上がっていた。 
 12月18日、教室に入ったキョンは、ハルヒの席であるはずのキョンの後ろの席が、もういなくなったはずの朝倉涼子の席になっていることに驚く。
 しかも、クラスメートの誰もハルヒという人物など知らないと言う。
 驚いたキョンは、古泉一樹が在籍している1年9組に向かうが、古泉はおろか9組そのものが存在していない。
 朝比奈みくるは鶴屋さんと一緒にいたが、2人とも、SOS団のこともキョンのことも全く覚えていない。
 SOS団が占拠していた文芸部室に向かったキョンは、そこで長門有希と出会う。
 しかし、彼女はメガネを掛けおどおどと戸惑う普通の少女だった。
 ハルヒの存在が消え去り、世界は改変されている……。
 キョンは途方に暮れてしまうのだが……。

 涼宮ハルヒシリーズの第4弾であります。
 永井豪の漫画『バイオレンスジャック』の学園版でありますね。でもってSF小説であります。
 学園生活を楽しく描いていると思ったら、お話はとんでもない方向に向かっていきます。
 第1巻から第3巻までの流れを踏まえてのこの第4巻の展開は凄いです。
 ここで涼宮ハルヒが消え去るとは……。
 とてもスリリングであります。
 そしてどちらかというと醒めた性格のキョンが自分を見つめ直すお話となっていてぐいぐいと引き込まれます。


 面白かったですよ。
 楽しめました。


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人間は土着するが、決して「近代化」などすることはない。近代化するのは、人間ではなくて環境だからである。

2019年10月06日 17時44分26秒 | その他の日記


 それぞれの土地でややこしい問題は存在しています。
 そのややこしい問題に正面から対峙しなければならない人は賢く対峙せねばなりません。
 しかし、それぞれの土地でのややこしい問題の代表格の問題は、高度経済成長を契機とした地方から都市部への人の流れの余波で消え去ろうとしていました。
 勿論、全てが消え去ったわけではないけれども、当事者を含めて多くの人があまり気にする必要が無いところまで状況はよくなっていたはずなのです。

 当事者達はかつては自分達に対する差別を撤廃させる為に懸命に戦う必要がありました。
 しかし、この運動は今ではほとんど必要ないレベルになっていたのです。
 しかし、差別を利用した利権を作り上げた連中は、その利権を手放す気はありません。
 この連中は当事者とは関係ない者であったりもします。
 お金になると考えて運動を乗っ取る輩は何時でも何処でも存在します。
 被差別民でなく外から入ってきて差別を利用して利権を貪る輩もいます。
 そんな連中は差別を利用した利権を貪る為に差別が続くことを望んでいます。
 かつての幻影を利用し、強大な力があると見せかけて利権を存続させようとしています。
 当事者達がそんな連中を否定してくれたなら、その差別を利用した利権構造は一気に消え去ることになりますが、それは物凄く難しいしそれに新たに差別を復活させることになりかねません。
 古くから存在する問題です。
 根が深くそれ故に難しい問題です。

 差別を利用した利権を貪る連中は、問題をタブー化させていることで、問題の本質を掴みにくくさせています。
 反論をすれば、「差別だ」と騒ぐ。
 そうすれば多くの人が黙ってしまう。
 「差別だ」と騒げば多くの人が黙ってしまう状況を、差別を利用した利権を貪る連中は作り続けています。

 問題をタブー化すればするほど差別は再生され差別を利用した利権集団は存続することになります。
 これは、被差別民であった人達が差別を利用した利権集団に食い物にされ続けることを意味します。

 この問題を表に出してみては如何でしょうか? 
 今迄、タブー化されてこの問題をきちんと議論できずにいます。
 もう、色々とぶっちゃけてもよいのでは? 
 きちんと議論して理解してその上で、差別の根っこを絶ち、差別を利用した利権集団を消し去ってみては? 
 タブー化していると何が何だか分からなくなり、差別を利用した利権集団が利する状況が続くことになります。


 でも、難しいだろうなあ。これは。
 何が噴き出てくるか分からない。
 色々なものが混じり合っていて単独で存在する問題ではないもの。
 多くの人が目を逸らせ続けた問題で一筋縄ではない問題を表に出してしまうと何が起こるか予測がつかない……。
 でも、一度正面から向き合う必要があるとは思うのですよ。


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