狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

目を閉じて触れてみる。この手、この腕、これが僕だ。見ようとしなければ、僕は本物の僕自身に触れることが出来るだろう。そしてその手応えが、何よりも生きてるってことの証になってくれるのさ。

2020年07月16日 13時15分06秒 | その他の日記
 状況が変わり前提が一変しているにもかかわらず、同じプログラムを走らせようとするのならば、結果を見るしかないですね。
 同じプログラムを走らせろと主張する人達は、同じプログラムを走らせたなら大ダメージを受ける人が無数に出てくる可能性を全く理解しようとしないし大ダメージを受けるであろう人達を見ようとしていない。
 見捨てられる人が大勢出てくる。
 でも、仕方ないじゃん。
 怖い怖いと煽っている人があまりにも多くて怖い怖いと怯えている人があまりにも多いもの。
 この流れを押しとどめることは出来ない。

 みんなで貧乏になりましょう。ということですよ。
 みんなで極貧になりましょう。ということです。
 極一部の人が望んでいた世界に突入しましょう。ということです。
 そして人は動物の部分を捨て去りましょう。ということです。
 欲しいものが手に入らなくなったとしてもそれは仕方のないことです。
 したいことが出来なくなったとしてもそれは仕方のないことです。
 大勢の人が怖がっているのだから仕方がない。
 全ての欲望を捨て去りましょう。
 みんなで閉じ籠りましょう。
 閉じ籠って動物の部分を捨て去りましょう。
 バーチャルな世界で生きましょう。

 でも、その先を考えていた方がよいですよ。
 新しい生活様式のその先に何が存在するのか? そのことはきちんと考えていた方がよいですよ。
 人が動物の部分を極限まで捨て去った世界とはどのような世界なのか? その事は考えていた方がよいですよ。
 
 生き残りを賭けた判断というのならば、判断のその先にある危険も考慮すべきです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瑠璃柳(ルリヤナギ)その12。

2020年07月15日 23時53分16秒 | お花に関する日記
 本日7月15日は、第1回十字軍で十字軍によりエルサレムが陥落した日で、ワット・タイラーの乱の思想的指導者ジョン・ボールが最も重い首吊り・内臓抉り・四つ裂きの刑により処刑された日で、若狭国小浜に南蛮船で象が日本に初上陸した日で、イングランド王ジェームズ2世の甥でセッジムーアの戦いで敗れたモンマス公爵ジェームズ・スコットが刑死した日で、エジプト・シリア戦役の途上フランス軍人ピエール=フランソワ・ブシャールによってロゼッタ・ストーンが発見された日で、東京巨人軍と大阪タイガースが初対戦した日で、1940年に予定されていた東京オリンピックの開催権を日本政府が閣議で返上することを決定した日で、GHQが新聞社16社・通信社3社の事前検閲を廃止して事後検閲に移行した日で、中央線三鷹駅構内で無人電車が暴走し民家に突入した日で、河野一郎邸焼き討ち事件が起こった日で、キプロスでギリシャの支援を受けたギリシャ併合強硬派がクーデターを起こしてマカリオス大統領を追放した日で、台湾で1949年以来続いてきた戒厳令が解除された日で、原油高を受けて日本の17漁業団体の漁船約20万隻が一斉休漁した日です。

 本日の倉敷は雨でありましたよ。
 最高気温は二十五度。最低気温は二十二度でありました。
 明日も予報では倉敷は曇りとなっております。




 上の写真に写っているお花は、「瑠璃柳(ルリヤナギ)」です。
 瑠璃柳のお花に関しては、2019年6月22日の記事2018年6月23日の記事2017年6月18日の記事2016年6月18日の記事2015年6月6日の記事2014年6月26日の記事2013年6月28日の記事2011年7月4日の記事2010年7月5日の記事2009年7月16日の記事2008年8月9日の記事もよろしかったらご覧下さいませ。
 2019年と2018年と2017年と2016年と2015年と2014年と2013年と2011年と2010年と2009年と2008年の瑠璃柳のお花の記事です。


 瑠璃柳のお花の花言葉は、「胸の痛み」です。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『下妻物語』

2020年07月15日 22時57分10秒 | 映画・ドラマに関する日記
 昨日の夜は、映画『下妻物語』のDVDを観ていました。

 舞台は茨城県下妻市。
 全身ロリータ・ファッションで身を包む高校生の竜ヶ崎桃子は東京・代官山のロリータファッションブランドのお店に片道約2時間半かけて毎週のように通っていた。
 高い洋服代を稼ぐ為に、父親の作った某有名ブランドの偽物の服を(偽物と明記したうえで)売り飛ばそうと画策する。
 すると特攻服を着て原チャリに乗ったぱらりらぱらりらの女が某有名ブランドの偽物の服を買いにやってきた……。

 監督は、中島哲也。
 原作は、嶽本野ばらの小説『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』。
 出演者は、深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、樹木希林、岡田義徳、福田麻由子、小池栄子、阿部サダヲ、荒川良々、矢沢心、生瀬勝久、本田博太郎、入絵加奈子、水野晴郎、まちゃまちゃ、真木よう子、スピードワゴン、木村祐一、三浦香、太田美恵、加藤美月など。





 一本筋の通ったロリータファッション莫迦と一本筋の通ったヤンキー娘の友情の物語でコメディーです。
 いたるところにギャップがあってとにかく笑えます。
 爽快な青春映画でハチャメチャでパワフルなコメディーでありました。
 面白かったですよ。
 お勧めです。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

繊細な耳にだけ聞こえる真理を、彼等彼女等は取るに足らぬこと虚偽に等しいことと言う。世の中に大きな騒ぎを引き起こす神々だけを彼等彼女等は信じているのだ。

2020年07月15日 14時55分50秒 | その他の日記
 以下の文は、アゴラ言論プラットフォームの池田信夫氏の『新型コロナでよみがえる「ゼロリスク症候群」』と題した記事の転載であります。


新型コロナでよみがえる「ゼロリスク症候群」
池田 信夫
2020年05月24日



 西浦モデルの想定にもとづいた緊急事態宣言はほとんど効果がなかったが、その経済的コストは膨大だった、というと「ワーストケース・シナリオとしては42万人死ぬ西浦モデルは必要だった」という人が多い。
 特に医師が、そういう反論をしてくる。
 これは原発事故のときと同じありふれた錯覚だ。 
 「炉心溶融で原子炉が破壊される最悪の場合には、放射線障害で数万人が死ぬ」という最悪のシナリオを想定することは正しいが、それに従って行動するかどうかは別の問題である。
 原発事故の危険とその確率をかけた期待値を考えると、石炭火力は原子力の350倍危険なので、リスクを最小化するには石炭火力を減らして原発を増やしたほうがいい。
 これが経済学の想定する期待効用最大化の原則である。
 ところが人はそういう合理的計算で行動しない。
 コロナや原発のような未知の現象に直面すると、最悪のシナリオに従って行動するのだ。
 これは最大の被害を最小化するミニマックス原理で、不合理な行動ではない。

 たとえばレントゲン撮影で胃に影が映っていて、医師が「悪性腫瘍かもしれません」と言ったら、あなたは「良性かもしれないから手術代がもったいない」と思うだろうか。
 最悪の場合を考えて手術するだろう。
 そして結果が良性でも、医師を恨んだりしないだろう。
 しかしその写真が間違いだったらどうだろう。
 あなたの写真は、他人の写真を取り違えたものだった。
 あなたの切り取られた胃は返ってこない。
 「命は取り返しがつかない」という感情が、ゼロリスクの原因である。
 「何もしないと42万人死ぬ」という根拠のない脅しは、写真を取り違えて「切らないと癌で死ぬ」というのと同じである。
 手術することにも、しないことにもリスクはあるのだ。

  「予防原則」で行動してはいけない
 ゼロリスク感情は(少なくとも一部は)遺伝的なものである。
 つねに周囲からの攻撃や捕食の危険にさらされていた人類にとって、いい獲物に喜ぶことよりケガや死の危険に反応するほうがはるかに大事だった。
 獲物はまた捕れるが、死んだら二度と獲物は食えないからだ。
 だからマスコミがネガティブな物語で「コロナの恐怖」を売り込むことは、彼らのビジネスとしては合理的だ。
 死の恐怖は人々に遺伝的にそなわった強い感情であり、理性的な思考に先立って働く速い思考だからである。
 ゼロリスクを政策として提唱したのが予防原則である。
 そのもっとも強いバージョンは「少しでもリスクがあるものは禁止する」という原則である。
 たとえば「1ミリシーベルト以上の放射線は人体に危険だ」という説をとなえる人が出てくると、それに科学的根拠がなくても、放射線の恐怖におびえる人は「最悪の場合を考えて禁止しよう」と考える。
 そして民主党政権は、こういう人々に迎合して「安心」のために1ミリシーベルト以上の地域を立入禁止にし、数十万人の生活が破壊された。
 こういう錯覚が生まれたのは、人々が直接にコストを負担しないからだ。
 福島ではコストを負担するのは東電だからただ乗りできる、と国民も政治家も考えた(実際にはその国民負担は膨大だが)。
 だが今回は、人々が毎日の生活の中で、自粛や休業の大きなコストを負担している。
 当初「命を守るためには多少の不便はしょうがない」と思っていた人も、これ以上自粛が続くことには耐えられなくなってきた。
 このような費用と効果のトレードオフを意識することが、ゼロリスク症候群から脱却する上で重要だ、というのが福島で日本人が学んだ教訓である。
                                 転載終わり。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

合うは離れの始めにして、楽しみは憂いの伏する所なり。

2020年07月15日 14時51分10秒 | VSの日記
 「私達の稼業は人が豊かでないと成立しません」と、ある知人は微笑んだ。「私達の仕事は人の生存という意味では人に必要なものではありません。豊かな生活を彩る為に存在します。なので私達の稼業は緊急事態になれば経済が止まった状態になれば真っ先に切り捨てられます。人の心がさもしくなると私達の仕事は必要とされなくなります。この稼業をしている者は、そのことを常に理解して覚悟しています。私達は伊達や酔狂でこの職業を選んだのですから。安定を求めるならば別の職に就けばよいのです。命令されて無理矢理この職に就いたわけではない。そして辞めることも自由なのです。辞めればそれまでの蓄積は無に帰ります。復活することはありません」
 ……。残念です。まだやれるはずです。と私・狐は云った。
 「お金の問題ならば耐えることが出来ます。根無し草なのでそれなりの備えはしています。独り者なので守る者もありません。捨て身であり続けるのならばまだやれます。辞める理由はお金の問題ではないのです。理由は述べません」
 左様でございますか……。
 「もはやここまで。君には随分とお世話になりました。もうお会いすることもないでしょう。今生の別れです」
 左様ならば、私は貴方の新たな門出を祝いこれからの人生に幸があるよう祈ることにいたします。
 「ありがとう。私も君の人生に幸がたくさんあるように祈ることにするよ。それと、よい人を見付けたまえ」
 ……。






 その知人は笑顔で手を振って去って行った。
 ……。
 無念である。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手慣れたものには飛躍が無い。常に猛烈な素人として危険をおかし直感に賭けてこそ、閃きが生まれるのだ。

2020年07月15日 11時31分20秒 | サッカーに関する日記
 本日はJ2は第5節の日。
 我らがファジアーノ岡山は、アウェのニンジニアスタジアムで愛媛FC様と対戦いたします。
 キックオフは19時です。




 失敗してもよいよ。チャレンジしよう!
 実戦で挑戦してみないと分からないことはシーズン序盤に全部試しておきましょう!
 何が出来るのか、何が出来ないのか、何をすべきなのか、それを知る為に早い段階で勇気を持って実戦で試して底力を貯めておきましょう。
 私達に必要なのは根拠のない自信ではなく根拠のある自信です。
 勢いで突っ走るだけではなく、自信の元となる根拠を多く集めましょう。
 小さい自信をたくさん集めてシーズンの最終盤までに絶対的な大きな自信を持てるようにしておきましょう。
 その為にはあらゆることにチャレンジすることが必要となります。
 そして勝ちにこだわりましょう。 
 J2は長丁場です。
 一つ一つ丁寧に勝ち点を積み上げていきましょう。

 楽しい試合を期待していますよ。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人間に生まれ この煩悩に曇る目で無限を覗く楽しみを教えられ

2020年07月14日 23時51分10秒 | VSの日記
 本日7月14日は、安禄山らの蜂起で唐の皇帝・玄宗が楊貴妃を伴って都落ちした日で、桓武天皇の命を受けた坂上田村麻呂が蝦夷征討に出発した日で、パリの民衆がバスティーユ牢獄を襲撃・占領して政治犯を解放した日で、ルイ16世が憲法への忠誠を誓った日で、「ラ・マルセイエーズ」がフランスの国歌となった日で、米国東インド艦隊司令長官マシュー・ペリーが久里浜に上陸した日で、アルフレッド・ノーベルがダイナマイトを発表した日で、長崎奉行がキリシタン68人を捕えた日で、ビリー・ザ・キッドが保安官パット・ギャレットにより射殺された日で、中華民国で北洋軍閥同士の戦争が起こった日で、ドイツで国家社会主義ドイツ労働者党・ナチスを除く全政治政党が禁止された日で、イタリア共産党書記長パルミーロ・トリアッティが狙撃された日で、イラクでアラブ民族主義者らによるクーデターが起きて王政が打倒されて共和国が樹立された日で、内閣総理大臣の岸信介が池田勇人の自民党総裁就任祝賀会からの帰路に暴漢の襲撃を受けて重傷を負った日で、「世界知的所有権機関を設立する条約」がストックホルムで調印された日で、レフチェンコKGB少佐が米下院の秘密聴聞会で工作活動を暴露した日です。

 本日の倉敷は雨のち曇りでありましたよ。
 最高気温は二十七度。最低気温は二十二度でありました。
 明日も予報では倉敷は曇り時々雨となっております。お出かけの際はお気を付けくださいませ。





 昔、天竺に閼迦衛奴国といふ国があつて、其処の王を和奴々々王といふた。
 此王も此国の民も非常に書を愛する風があつたが、其国に一人の者があつて王の愛蔵書を誤つて燃やすといふ騒ぎが起つた。
 其罪でもつて此者は死刑に処せられたばかりで無く、次の世には粟散辺土の日本といふ嶋の吉備王国の山の奥深くで狐と生れ変つた。

 此の狐はぐうたらと怠け者でぼんやりと日々を過ごす浅ましい境涯であつた。
 然るに長い時をぐうたらと過ごしてうとうとと居眠りをしていた時、ふと夕方の一番星の光を見て悟る所があつて、狐の分際でぐうたらと過ごすといふのは罪の深い事だと気が付いた。

 其処で直様御寺へ駈けつけて、段段今迄の罪を懺悔した上で、どうか人間に生れたいと願ふた。
 七日七夜、縁の下でお通夜して今日満願といふ其夜に、小い阿弥陀様が狐の枕上に立たれて、一念発起の功徳に汝が願ひ叶へ得さすべし、信心怠りなく勤めよ、如是畜生発菩提心、善哉善哉と仰せられると見て夢は醒めた。

 狐は此お告に力を得て、さらば諸国の霊場を巡礼して、人間に生れたいといふ未来の大願を成就したい、と思ふて、処々経巡りながら終に四国へ渡つた。
 こゝには八十八箇所の霊場のある処で、一箇所参れば一年ぐうたらした罪が亡びる二箇所参れば二年ぐうたらした罪が亡びるやうにと、南無大師遍照金剛と吠えながら駈け廻つた。
 八十七箇所は落ち無く巡つて今一箇所といふ真際になつて気の緩んだものか、其御寺の門前ではたと倒れた。
 其れを如何にも残念と思ふた様子で喘ぎ/\頭を挙げて見ると、目の前に鼻の欠けた地蔵様が立つてござるので、其地蔵様に向いて、未来は必ず人間界に行かれるやう六道の辻へ目印の札を立てゝ下さいませ、此願ひが叶ひましたら、人間になつて後、屹度赤い唐縮緬の涎掛を上げます、といふお願をかけた。
 すると地蔵様が、汝の願ひ聞き届ける、大願成就、とおつしやつた。
 大願成就、と聞いて、狐は嬉しくてたまらないので、三度唸つてくる/\とまはつて死んでしまふた。

 やがて何処よりともなく八十八羽の鴉が集まつて来て狐の腹ともいはず顔ともいはず喰ひに喰ふ事は実に凄まじい有様であつたので、通りかゝりの旅僧が其れを気の毒に思ふて狐の屍を埋めてやつた。
 それを見て地蔵様が云はれるには、八十八羽の鴉は八十八年のぐうたらした罪の化身である、其れが狐の身を喰いに来たのであるから勝手に喰はせて置けば過去の罪は満足して消えて未来の障りが無くなるのであつた、それを埋めてやつたのは慈悲なやうであつて却て慈悲で無いのであるけれども、これも定業の尽きぬ故なら仕方が無い、これぢや次の世に人間に生れても煩悩と迷いとで一生困められるばかりで到底ろくたまな人間になる事は出来まい、とおつしやつた……。

 といふやうな、このやうな狐があつて、其れが生れ変つて私になつたのではあるまいか?
 其証拠には、私は煩悩と迷いに塗れてほとほと困つているのであります。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『天気の子』

2020年07月14日 23時22分39秒 | 映画・ドラマに関する日記
 昨日の夜は、アニメーション映画『天気の子』のDVDを観ていました。

 2021年(令和3年)6月。
 神津島で暮らす高校1年生の森嶋帆高は家出をして、東京にやって来た。
 フェリーで知り合ったライターの須賀圭介の元を訪ねて、彼の下で働き始める。 
 彼の仕事の中で一時的な晴天を呼ぶ「100%の晴れ女」の都市伝説の話を聞く。
 その夏の関東地方は、異常気象により長期間にわたって雨の日が続いていた……。




 作った側は、ラストの一番盛り上がるシーンの主人公の台詞を描きたかったということなのでしょう。
 この物語の原型と呼べるお話は世界中に無数に存在しているのですが、このお話は原型と呼べるお話から構造が大きく変化しています。
 あの台詞を主人公に叫ばせる為に、原型となるお話の構造から逸脱させたのでしょう。
 ただ、あの台詞は、胸を打たれる人とどん引きする人に分かれるのでは? 
 ちなみに私はどん引きしました。


 主人公は物語の最初から延々と間違い続けます。
 判断を間違え決断を間違え続けます。
 間違えを間違えだと気づきません。或いは間違えを認めません。
 でも、高校生なのだから仕方ないっすよ。
 ヒーローはこの世に存在しない。世界を変える力を持っている者がいるとしてもその人は世界の命運を独りで背負う義務はない。ただし個人的にはヒーローもヒロインも存在する。そんなお話です。

 気になるのはヒロインの意思や決断を主人公が無にしてしまっていること。
 それでよいのでしょうか? 
 あれだけの決断をして実行したヒロインが、主人公が迎えに来たら即座に全てを無かったことにしてしまうということはあり得るのでしょうか? 


 面白かったですよ。
 楽しめました。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一人でするのも気持ちはいいが やってほしいの 耳掃除

2020年07月14日 10時51分46秒 | 休日の日記
 或る夜。
 やんごとなきお方に「妾の元に今すぐ来ておくれ」と呼ばれて、いそいそとやんごとなきお方のお宅に行った時のこと。

 やんごとなきお方に挨拶をし手土産を渡した後に、何用ですか? と尋ねたところ、「退屈よの~。妾は何かこうわくわくどきどき過ごしてみたいでおじゃる」と云われたのでいそいそと拙い芸を見せてやんごとなきお方の無聊を慰めておりました。
 「美味しいものが食べたい。何か作ってたも」と云われたのでいそいそと食事の準備をし、「買い物をするのでついてまいれ」と云われたので買い物のお供をし、やんごとなきお方のお宅に帰ってきてからは家事に勤しみ、その後はやんごとなきお方の無聊を慰め、やんごとなきお方をお風呂に入れてやんごとなきお方のお身体を清め、やんごとなきお方を褥に運び、「抱き枕になってたも」と云われたので抱き枕になっておりました。

 私は何をやっているのだ。orz。
 しかしですよ。相手はやんごとなきお方なのです。是非もありません。
 やらねばならぬことはやらねばならないのです。
 浮世で生きていく為には義理も人情も大切にせねばならぬのです。
 いわんや路傍に転がる小石のような一片の価値のない私のような身においてをや。

 その日はふらふらとお部屋の中でのんびりまったりと過ごしたかったのですが仕方がありません。

 本日は私はお仕事がお休みの日であります。
 是非とも是非ともお部屋に閉じ籠ってのんびりまったりとしたい。と思っているところなのでございます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岩菲(ガンピ)その10。

2020年07月13日 23時37分36秒 | お花に関する日記
 本日7月13日は、花山天皇が近習らとともに清涼殿から失踪した日で、ヴィクトリア英女王がバッキンガム宮殿に移り住んだ日で、明保野亭事件が起こった日で、1888年1月1日から東経135度の子午線の時刻を日本標準時することを定めた勅令「本初子午線経度計算方及標準時ノ件」が公布された日で、アメリカ合衆国が金本位制に復帰した日で、北京の大紅門で日本軍のトラックが中国兵に爆破されて日本兵4名が死亡する事件が起きた日で、第21次集団引揚げ船白山丸が中国天津市塘沽より579名を乗せて舞鶴港へ入港して中国大陸からの集団引揚げが終焉した日で、ボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァでスルプスカ共和国軍が推定8千人のボシュニャク人を殺害した日です。

 本日の倉敷は雨でありましたよ。
 最高気温は二十一度。最低気温は二十度でありました。
 明日も予報では倉敷は雨のち曇りとなっております。



 上の写真に写っているお花は、「岩菲(ガンピ)」です。
 岩菲のお花に関しては、よろしかったら、2019年6月21日の記事2018年6月18日の記事2017年6月17日の記事2016年6月22日の記事2015年6月16日の記事2014年6月22日の記事2013年7月2日の記事2011年7月2日の記事2010年6月28日の記事も御覧下さいませ。
 2019年と2018年と2017年と2016年と2015年と2014年と2013年と2011年と2010年の岩菲のお花の記事です。


 岩菲のお花の花言葉は「明朗」です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『川の底からこんにちは』

2020年07月13日 18時03分51秒 | 映画・ドラマに関する日記
 昨日の夜は、映画『川の底からこんにちは』のDVDを観ていました。

 OLの木村佐和子は上京して5年目。
 上京して5人の男にフラれ5つ目の職場で働いている。
 人生どん詰まりと感じていて夢や希望はない。妥協と惰性で生きている。
 ある日、父親が入院したという知らせが入り、実家のシジミ工場を継ぐよう言われるのだけれども……。

 監督は、石井裕也。
 出演者は、満島ひかり、遠藤雅、相原綺羅、志賀廣太郎、岩松了、並樹史朗、稲川実代子、猪股俊明、鈴木なつみ、菅間勇、牧野エミ、工藤時子、安室満樹子、しのへけい子、よしのよしこ、目黒真希、森岡龍、廣瀬友美、山内ナヲ、丸山明恵、潮見諭、とんとろとん、など。




 駄目人間の映画です。
 駄目人間しか出てきません(子供は除く)。

 前半から中盤までいらいらさせられました。
 前半から中盤までは駄目人間達の駄目っぷりをまざまざと見せつけます。
 駄目人間達の発言に主人公の佐和子がより一層駄目な発言をかぶせてきます。
 満島ひかりの観る人をいらいらさせる名演技はお見事です。
 「私はどうせ中の下の女ですから」とか「しょうがない」とかネガティブ発言連発でいらいらしながら観ていました。
 どうしようこのままこんな感じで終わるのかなと不安に思いながら観ていると、終盤に入って主人公が開き直って面白くなりました。
 今までのネガティブ発言はそのままで「だから頑張らないとしょうがない」と続いて主人公は頑張りはじめます。
 それでも相変わらず駄目人間なのだけれども観ていて面白い。
 朝礼のシーンは、満島ひかり、お見事です。
 劇中の(主人公が作った)社歌には笑ってしまいました。良い具合に狂ってる。

 お話の造り方が荒っぽくて粗い部分が見えたしうんざりするところもあったけど、朝礼のシーンとあの社歌が出てきただけで私はOKです。
 ラストもちょっと切ない。

 面白かったですよ。
 映画としてはどうだろと思うところはありますが、面白かったです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恐怖を生むのは弱さです。そして恐怖が不信を生むのです。誰か一人でも恐れることをやめたら、我々は争うことをやめるでしょう。

2020年07月13日 15時26分37秒 | その他の日記
 以下の文は、ダイヤモンド・オンラインの筒井冨美氏の『前代未聞!なぜコロナ禍なのに日本で“医師余り”が続出したのか』と題した記事の転載であります。



前代未聞!なぜコロナ禍なのに日本で“医師余り”が続出したのか
筒井冨美:フリーランス麻酔科医
2020.7.13 5:40


  未曽有のパンデミックが起こったとき、現場では一体何が起こったのか。
  特集『コロナで激変!医師・最新序列』(全12回)の#1では、「ドクターX~外科医・大門未知子~」等の医療ドラマの監修でも知られたフリーランス麻酔科医、筒井冨美氏がお涙ちょうだいメディアが決して報道しない、「コロナ禍に晒された医療界の真実」を赤裸々に暴く。
  前編、後編の2回に分けてお届けする。



  「ヒーロー不在」だった、日本の“コロナとの闘い”
 私の職業はフリーランス麻酔科医。
 特定の職場を持たず、複数の病院で麻酔を担当して報酬を得つつ、多様な医療現場の内側を見る者ならではの立場で著作も行っている。
 コロナ禍による経済危機は、医師にとっても決してひとごとではなく、格差の拡大が一気に進んだ感がある。
 失って困る肩書もないので、この数カ月に医療現場で起こった騒動を率直に伝えてみたい。

 2019年冬、中国で発見された新型コロナウイルス(以下、コロナ)は、20年には世界に拡散し、日本社会も大きく翻弄された。
 とはいえ、死者977人(7月6日時点、厚生労働省発表)は、米国13.3万人、英国4.4万人、イタリア3.5万人(7月6日時点、Worldometer)など、欧米に比べて奇跡的に少ない水準であり、結果的には「コロナ対策に成功した国」といえるが、なぜか政府や専門家会議への評価は低い。

 一方で、最前線の医療従事者の奮闘が毎日のように報道され、称賛を浴びた。
 PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査に不可欠な臨床検査技師、重症患者に使用するECMO(体外式膜型人工肺)を担う臨床工学技士といった、これまであまりスポットを浴びてこなかった医療職も一般に知られるようになった。
 コロナとの闘いは、まさに「ヒーロー不在の戦争」であり、「無名で多数の専門職がジグソーパズルのように連結することで日本を守った」闘いだったように思う。

 日本では、20年1月に初めて感染者が確認されたのを皮切りに、2月にはクルーズ船のダイヤモンド・プリンセス号の集団感染騒動があったが、この頃はまだ医療機関にも余裕があった。
 2月1日に始まった「新型コロナウイルス感染症発生届」が、いまだに指定用紙に手書きし、印鑑を押してファクス送信というシステムだったことに医師たちはボヤきながらも「03年のSARSコロナウイルス、15年のMERSコロナウイルスのように、そのうち終わるだろう」と考える者が多かった。

 多くの医療機関での「コロナ騒動」の始まりは、2月27日の「一斉休校要請」だろう。
 病院という職場は、看護師・薬剤師・臨床検査技師などの女性の専門職が多く、ワーキングマザー率も高いが、仕事の性質から在宅勤務は困難だ。
 「来週からの勤務シフトどうしよう!」と、日本中の病院が大パニックとなった。

  コロナ禍で起こった、医療史上初の医師余り現象
 連日の報道を見て、日本中の病院で医療従事者がコロナ患者の診療に奮戦しているかのように想像する人も多いかもしれない。
 しかし、実のところ、医師たちは実際にコロナ関連業務に対応する「多忙な一握り」と、「暇で困惑する多数」に分かれていた。
 検診や人間ドックなどの「不要不急の診療」は休止となり、手術件数も延期になるなどして激減した。
 午後3時ぐらいになると、医局には仕事を終えてダラダラする医師が目立つようになった。

 「不要不急の外出は避ける」との政府広報、「志村けん死去」のショックを受けて、医療機関の受診を控える高齢者が急増した。
 かつて日本中の当直医を悩ませていた「コンビニ救急」(「深爪で血が出た」など軽症なのに気軽に夜間救命救急病院に駆け込む)が激減した。
 また、4月10日にはコロナの感染対策として遠隔診療が大幅解禁された。
 「高齢者はインターネットに疎く対面を好む」といわれてきたが、遠隔診療にはオンラインのみならず電話診療も含まれている。
 病院に電話すると近所の薬局で常用薬をもらえるというシステムは、「こりゃ楽だわ」と患者やその家族に広く受容された。
 「今は病院に行っても友達がいないから」と、かつて病院や診療所の待合室をサロン化して雑談していた高齢者集団“病院サロネーゼ”も病院に来なくなった。
 多くの病院で経営収支が悪化し、まずは非常勤医師が解雇された。
 何となく惰性で雇っていた高齢医師は「コロナ感染が心配でしょうから」、スキル不足のママ女医は「今はお子さんが大変でしょうから」と、自宅待機という名の退職勧告を受けるようになった。
 医師のバイト案件は激減し、単価も下がった。
 かつては誰も目に留めなかった医師転職ネットでの地方病院当直バイトが、数分間で成約する事例が相次いだ。

 12年のテレビドラマ「ドクターX」放映によって、フリーランス医師は一気に世間に認知されるようになり、大学医局の弱体化と表裏を成して快進撃を続けていた。
 シーズン1の頃は、「麻酔科の一時的なブーム」とささやかれていたが、ネットやSNS(会員制交流サイト)の発達と相まって19年ごろには内科、精神科、訪問診療、整形外科などでもフリーランス医師を見掛けるようになったが、今回のコロナ騒動でフリーランス需要は冷え切った。
 3月末に雇い止めされたのは「低スキル」「時間にルーズ」など問題のある医師が多かったが、4月に入ると真面目な中堅医師も雇い止めされるようになった。
 4月末になると「○○医大のエース」的な人材から「仕事ありませんか?」というSNSメッセージが届き、私も心底ビックリした。
 私自身も症例数ベースで4月は前年同月比マイナス32%、5月は同マイナス57%となった。

 フリーランス医師の中でも、高リスクな資産運用を行っていた人々はさらに厳しそうだ。
 株の信用取引、原油先物、(東京オリンピックを前提とした)不動産投資を行って、昨年にはセレブ生活をSNSでアピールしていた医師の中には、SNSアカウントが消滅して音信不通のケースもある。

  “アウトブレークで医療システム崩壊”は本当だったのか
 「本物のコロナをまだ診ていない」という医師は多い。
 日本国内で確定診断されたコロナ患者は1.9万人(7月6日現在)で、日本の医師は約32万人。
 「感染症指定医療機関」以外の病院に勤務する医師が出会わなくても不思議はない。
 私自身もこの数カ月間で遭遇したのは「確定診断されたコロナ症例1人」「疑い症例3~4人」「コロナパニック者20~30人」である。

 医療従事者たちは、むしろコロナ患者ではなく「父にPCRしろ!」「37.2度では対象外です」「だったら入院させろ!」「軽症者は自宅待機で」「父は一人暮らしだ! 何かあったらぶっコロすぞ!院長を出せコルァ!」のような、コロナパニック者との不毛な問答に時間と精神力を削られるケースが多かった。
 しかも、コロナパニック者の対応には診療報酬は発生しない。

 3月末から4月にかけて、ワイドショーでは大学教授やら“感染症に詳しい”医師やらWHO(世界保健機関)上級顧問を名乗る医師やらによる「東京は2週間後にはニューヨークになる」「ロックダウンしなければ、数十万人の死者」「日本は手遅れに近い」という恐ろしい予言が繰り返されていたが、医師仲間では「そんなことはないよね」と話し合っていた。
 理由は簡単、「毎日いろんな病院に行っているのに、一向にコロナ患者に出会わない」からである。
 また、ちまたで不足が叫ばれていた、コロナ肺炎の治療で救命の要となる人工呼吸器も実は一貫して余っていた。
 感染症指定医療機関以外の病院では、アルコールやマスク、感染防護服の不足が深刻で、病院の倉庫でもアルコールやマスクは鍵で厳重管理されていたが、人工呼吸器は無造作に並んでいた。

 医師専門のネット掲示板でも「○○でマスク購入可能」「防御衣がないときはワークマン製品が代用品になる(写真)」のような投稿はあっても、「不要な呼吸器を貸してください」といった投稿は全く見なかった。
 3月15日、中西宏明・経団連会長は人工呼吸器の増産を呼び掛けて、日本光電などが「1000台増産」と発表している。
 しかしながら、日本集中治療医学会の集計ではコロナでの人工呼吸器装着患者数は4月27日の315人をピークに低下傾向にあり、呼び掛けに素直に応じた企業が巨額損失を抱えないか心配だ。

 コロナ騒動のピークを過ぎて考えるに、結局のところ一般病院を苦しめたのはコロナ患者そのものよりも、「感染疑い症例には防護服着用、濃厚接触者は2週間自宅待機」のような過剰ルール、コロナ発生届が象徴する「紙と印鑑と電話ファクスが基本」のアナログな保健行政システム、「ワイドショーに扇動されたコロナパニック者」への対応、「一斉休校によるスタッフ不足」、そして「患者の受診控えによる大幅減収」である。

  コロナが正した医療界の無駄
 5月下旬になると、麻酔の依頼が再び増えてきた。
 アルコールや防護服も再び充足し始め、骨折などの手術は再開の運びとなった。
 しかしながら20年は事実上の遠隔診療元年となり、電話再診に慣れた患者層が再び病院に足しげく通うとは考えづらく、病院サロネーゼたちも簡単には戻らないだろう。
 すでにコロナ禍による経営破綻がささやかれている病院は少数ではなく、病院の統廃合が進めば、医師の淘汰も確実に行われるだろうし、若手医師に人気のキャリアのモデルコースだった眼科、耳鼻科、皮膚科の開業医も、患者の受診控えで苦しそうだ。
 雇い止めされたフリーランス医師も全員が再契約できるとは思えないし、横並び固定給だったのが「売上連動制」など契約変更を求められるケースも多発しそうである。
 一方で、骨折(整形外科)や尿管結石(泌尿器科)など治療の必要性が高い医療はダメージが少ない。
 とはいえ、意外にも「給料は減ったけれど、4~5月は人間らしい生活ができた。元に戻りたくない」と述懐する医師も多い。
 コロナ騒動は、不要不急の受診やコンビニ救急などによる医療費の無駄遣いや、勤務医の過重労働を解消するなど、今まで放置されてきた医療界の諸問題の解決に一役買った面もある。
 今回の騒動で顕在化した現実は、今後の若手医師の進路選択に少なくない影響を与えるだろう。(後編の#2に続きます)

                                 転載終わり。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

穂咲下野(ホザキシモツケ)その10。

2020年07月12日 23時36分57秒 | お花に関する日記
 本日7月12日は、皇極天皇の弟・軽皇子(第36代天皇・孝徳天皇)が即位して中大兄皇子が皇太子となった日で、播磨守護・赤松満祐が室町幕府将軍・足利義教を自邸に招き謀殺した日で、ユカタンの司教ディエゴ・デ・ランダがインディオの異端尋問を行って多数のマヤの絵文書の焚書を命じた日で、江戸幕府が第3次鎖国令を布告した日で、神聖ローマ帝国に属していたドイツの諸侯が帝国を離脱してナポレオンを盟主とするライン同盟を結成した日で、江西省で李烈鈞が袁世凱政権からの独立を宣言した日で、北京政府国務総理・段祺瑞が率いる討逆軍が張勲軍を破り北京に入城した日で、溥儀が退位を宣言した日です。

 本日の倉敷は曇りでありましたよ。
 最高気温は二十七度。最低気温は二十三度でありました。
 明日は予報では雨となっております。





 穂咲下野のお花に関しては、2019年6月20日の記事2018年6月16日の記事2017年6月13日の記事2016年6月17日の記事2015年6月4日の記事2014年6月15日の記事2013年6月10日の記事2012年6月18日の記事2008年8月6日の記事もよろしかったらご覧くださいませ。
 2019年と2018年と2017年と2016年と2015年と2014年と2013年と2012年と2008年の穂咲下野のお花の記事です。


 穂咲下野のお花の花言葉は、「活発」ですよ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『LUPIN the Third -峰不二子という女-』 DVD第4巻

2020年07月12日 22時46分11秒 | 映画・ドラマに関する日記
 昨日の夜は、『LUPIN the Third -峰不二子という女-』のDVDの第4巻を観ていました。

 テレビアニメ『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』の放送開始40周年を記念して、27年ぶりに連続テレビアニメシリーズとして制作された作品で、峰不二子を主人公としたお話であります。
 ルパンや次元や五ェ門がまだ仲間になっていない時代のお話で、原作の漫画に近いイメージとなっています。

 収録されているのは、第10話「死んだ街」と第11話「愚か者の祭」と第12話「峰不二子という女(前篇)」と第13話「峰不二子という女(後篇)」で、最終巻であります。



 もう既に多くのイメージが付いている「ルパン三世」のキャラクター達を再解釈して今迄のイメージを打ち壊して再解釈のイメージを提示しています。
 これはかなり勇気のある行為で凄いです。
 何故にルパン達が格好良いのか? この部分を掘り下げて、原作の漫画のイメージに近づけながら、残虐で冷酷な部分を出しながら、物語を作る。
 失敗する可能性がある行為で、物語を作る能力がないと挑戦も出来ない行為です。
 そして、「ルパン三世」のキャラクターの再解釈をして提示する行為を、峰不二子というキャラクターを主人公にして峰不二子というキャラクターを通して行っています。
 その上で、峰不二子というキャラクターの再解釈を行い、その再解釈を物語を通して提示しています。
 各キャラクターの峰不二子を評した言葉はばらばら。
 峰不二子をどう評するかでそのキャラクターの性格や考え方が分かります。
 そして、峰不二子を評したばらばらの相矛盾する言葉は、全て峰不二子に当てはまる……。面白いです。

 そして、峰不二子という女とはどのような女なのかを描いています。
 峰不二子というキャラクターを再解釈するのではなく新たに作り直す……、と思わせて……。 




 アダルトな「ルパン三世」。
 面白かったですよ。
 楽しめました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

専門知識はそれだけでは断片にすぎず不毛である。専門家のアウトプットは、他の専門家のアウトプットと統合されて成果となる。

2020年07月12日 17時03分58秒 | その他の日記
 以下の文は、2020年5月13日の小宮山 宏・三菱総合研究所 理事長・元 東京大学 総長の『「コロナ禍からの脱出」のための知の構造化』と題した記事の転載であります。



「コロナ禍からの脱出」のための知の構造化
小宮山 宏 三菱総合研究所 理事長 元 東京大学 総長
2020-05-13


   知の構造化と全体像
 現象は常に複雑であり、そのすべてを理解するのは不可能だ。
 現象の中から最小限の要素を選択し、目的とする全体像を表現するのがモデルである。
 全体像モデルによって、人は現象の知りたい部分を理解するのである。
 コロナに関してもおびただしい量の知識が手に入るが、「いつ、コロナ以前に戻れるのだろう」という素朴かつ最も重要な問いへの答えはない。
 まるで、ジグソーパズルのピースの束をばらまいたようだ。
 知の構造化とは、ピースの中から目的を表現するのに重要なものを選び出し、配置することである。

 「コロナ禍からの脱出」のために知りたいのは、どれくらい怖いのか、隔離の有効性と失うもの、隔離以外の対策などだろう。
 完全な隔離を行えばコロナは終息する。
 しかし、社会の本質は人の交流である。
 隔離は社会活動の停止を意味する。
 経済もその一つだ。
 長期隔離の下で、人がまともでいられるはずがない。
 不機嫌、うつ、DV、生活習慣病や認知症の進行、閉店、不況、破綻、自殺、殺人など増えるだろう。
 しかし、人の交流が感染リスクになるのは確かだから、専門家のみの議論は「コロナのためなら死んでもいい」ということになりかねない。
 専門は重要だ。
 専門知なしで全体像は描けない。
 しかし、専門知は全体像の中でのみ生きるのだ。
 ここでは、コロナ禍に関して、リアルタイムで世界の情報を分析し、全体像と、政策の基本の提案を行ってみたい。
 また、「コロナ禍からの脱出」の全体像を描く過程で、重要な副産物として、世界から取り残される日本システムの状況が浮かびあがった。
 日本は、「強い行政システムと馴致された国民」という構造から、「知の構造化と自律分散協調系」へと脱皮しなければならない、という結論に至ったことを述べたい。

   教養とは「よりよく生きるための知の力」
 イマジニア株式会社から、テンミニッツTVという教養コンテンツを配信している。
 座長の私と、曽根泰教副座長を中心に議論した結果、教養は現下の課題にも役立つものでなければならない、コロナ問題の構造化に挑戦しようとなった。
 これまでにウィルスの基礎、パンデミックの歴史、医療の現状、世界の状況、中国情報などを配信した。
 これらは、この問題を理解する重要な部分全体像、つまり、「コロナ禍からの脱出」という全体像にとっては各論である。
 全体像を描くにあたり、特に留意すべきは二点。

 第一は、人類未知の問題だが、世界各国が総力を挙げて解決を目指しており、新しい知見が日々続々と生まれてきている。
 どうやって集めて、評価するか

 第二に、科学と科学技術が過去とは、けた違いだ。
 ペストやスペイン風邪の時代とは比較にならないし、新型インフルの時にさえできなかったことが、今ならできる。
 この10年ベンチャー企業の数と実力は格段に高まっている。
 特に大企業と相乗効果を発揮するとすさまじい力が生まれる。
 ワクチンや薬の開発スピードなど、過去の常識は通用しないかもしれず、過去の常識に囚われてはいけない

 必要なことは、世界を俯瞰したリアルタイムの知の構造化だ。
 そのために用いた主たる情報源は、これまで培った信頼できる人々のネットワーク、加えて下記引用文献[1,2]である。
 私たちは、ディジタル時代の集合知的教養の形成へ挑戦していると言えるだろう。

   世界の状況
 【図表1~3】はWorldometer[1]に報じられたものから9か国を選んで図示したものである。
  【図表1】は、新規感染者数の日変化で、この図のみ、各国で縦軸の値を変えてある。
 この図からは、感染の勢いの消長が見て取れる。
 多くの国で感染は収束に向かっている。
 ドイツはイタリア、オランダに若干先行。
 韓国は感染爆発を抑制、アイスランド、オーストラリアはゼロに漸近している。
 シンガポールが感染増に見舞われている。



 【図表2】は、【図表1】を百万人あたりの感染者数に換算したものである。
 韓国の感染爆発は、ヨーロッパの国のそれと比較して、規模は小さなものであった。
 台湾、オーストラリア、日本は新規感染率が小さい。
 アイスランドの感染率は世界最高レベル、シンガポールの感染率が拡大している。




 【図表3】は、百万人当たりの新規死亡者の数(死亡率と呼ぶことにする)を示す。
 アイスランドは、感染率は高いが死亡率は小さい。
 感染率の高いシンガポールを含め、非欧米国の死亡率は図では見えないほど小さい。




 これらのデータのみでも多くのことが分かる。
 韓国、台湾、オーストラリアは、新規感染、新規死亡ともに抑制に成功している。
 アイスランドは感染率は高いが死亡率を抑えている。
 シンガポールは、感染拡大にもかかわらず、断然少ない死亡率を誇る。
 たとえ感染しても死なない、という抑制の仕方も可能なのだ。

 日本は、後述するように感染検査PCRが他国と比べ10~100分の1と小さすぎて、感染率は信頼できないが、死亡率から考え、他の非欧米国と同様、抑制していると言ってよいのだろう。

 【図表4】は、感染者、感染者当りの死亡者(致死率と呼ぶことにする)、病床数などを国別に並べたものである[3]。
 死亡率の高い国は、致死率も高い傾向がある。
 医療崩壊と関係が深そうだ。





   世界を俯瞰して何が分かったか
 コロナ禍とその対応の全体像を知り、日本を相対化することができる。
 下記に例示しよう。

 ①欧米が特殊
 ここに記した、シンガポール、アイスランドのほか、香港、ルクセンブルグ、UAE、カタールなど小国が健闘している。
 小さいからよいわけではなく、サンマリノ、アンドラなどは悲惨である。
 ガバナンスの良い小国ということだろう。
 また、台湾、韓国、オーストラリアは小国ではないが、IT、ガバナンスで頑張っている。
 しかし世界を俯瞰して最も顕著なのは、ヨーロッパと北米の特殊性だ。
 死亡率が高い国はここに集中し、他地域との差は大きい。
 札幌医大の提供するサイト[2]は最も秀逸なものの一つだ。
 そこで、死者数(百万人当たり)の世界全体図を表示し、そこから北西南ヨーロッパと北米を消すと、グラフのスケールが変わる。
 さらにイランとエクアドルを除くと、差は一けたを大きく超える。
 日本の報道は、欧米に偏っている。
 テレビと新聞だけだと、世界を見誤る。

 ②致死率は低い
 もし十分な医療が供給されていたとしたら致死率はどのくらいなのだろうか。
 これは、コロナ禍がどれくらい怖いものなのか、最も重要な指標だ。
 まず参考にすべきは、20%が感染したダイヤモンドプリンセスのデータだろう。
 その致死率1.8%は、WHOの2%に近い。
 しかし、これは偶然の一致だ。
 クルーズ船の乗客は高齢者に偏っている。
 WHOは60、70、80代それぞれ、3.6,8,15%で、若い人を含めた平均で2.3%としている。
 日本で知られたWHOの2%は、固有の状況(武漢)における値で、医療が適切なら、致死率は2%からさらに一桁小さいことをクルーズ船は示唆する。
 コロナ固有の致死率を知るには、PCRを十分行い、十分な医療もある国を考えるべきだろう【図表4】。
 ドイツは、感染率が英仏伊より若干低く0.2%、致死率は4.2%と3分の1だ。
 しかし、悲惨な欧州の中で低いというだけだ。
 他の国を見てみよう。
 アイスランドは、PCRを国民の14.8%に実施、日本のちょうど百倍、世界一だ。
 感染率は世界最高レベル0.53%で致死率0.56%。世界第二のPCR実施国はUAE、国民の12%に行い、感染率は0.14%、致死率0.89%。
 シンガポールはPCR2.5%、感染率は欧州と同等0.33%だが、致死率は低く0.093%だ。
 カタールは、PCR3.8%、感染率世界最高0.60%、致死率は0.070%である。
 致死率は、医療、文化、BCGなど未知の要因、さまざまに影響されるだろう。
 しかし、シンガポール、カタールの平均値の0.08%は一つの指標だろう。

 慶應病院で行っている非コロナ来院者のPCRは、4月30日までの集計で、2.7%の陽性率、5月5日厚労省発表0.012%の230倍だ。
 日本の致死率3.6%は、本当は0.02%の可能性があり、0.08%と同レベルになる。

 結論として、PCRの大規模実施で測定される感染者の致死率は、WHOの2%、日本の3.6%などと比してはるかに小さく、0.08%以下と考えるのが妥当である。
 さらに、3月ころから世界各地で抗体検査が行われて、無自覚無症状の感染者が多く、PCR測定値の、数十倍から数百倍に及ぶという可能性が高くなってきた。
 ニューヨークでは21%と報告されている。
 日本でも神戸中央市民病院が千人測定し、3.3%が抗体を持つと発表している。
 これら個々のデータは、それぞれ、固有の状況に影響されており、大きな誤差も免れまい。
 しかし、多くの知見を総合すれば、致死率は0.08%をさらに下回ると考えるべきだろう。
 それならインフル程度だ。
 このことは、「コロナ禍からの脱出」を考えるに際し、きわめて重要な希望ある知見だ。

 ③ウィルスの変異は大きな影響を与えていない
 イタリアの悲惨な状況に対して、ウィルスが強毒に変異した可能性が示唆された。
 事実変異はすでに、A、B、C三種など、さらにRNAの分析で分岐が報告されている。
 しかし、強毒化の可能性は否定できる。
 イタリアはフランス、スイス、オーストリア、スロベニアと国境を接する。
 その北がドイツだ。
 オーストリア、スロベニアの感染率はイタリアと大差ないが、致死率は3~4分の1、ドイツと同程度だ。
 また、ルクセンブルグの感染率は高いが、致死率は、国境を接するベルギーの7分の1だ。
 こうした状況に鑑みると、変異の影響はあったとしても大きくはない。
 感染と死亡の爆発の主因は、医療崩壊、社会崩壊にあると考えるのが妥当だ。

 ④「コロナ禍からの脱出」3条件
 こうして分析してくると、脱出の条件がおのずから明らかになってくる。
 結論は、
 1、新規感染者、新規死亡者の減少。
 2、検査の充実による実態把握。
 3、医療体制、ロジスティックスを中心とするガバナンスの確立。

 現下の日本のデータは、新規感染者の減少、感染に2週間ほど遅れる新規死亡者の飽和を示している。
 1はほぼクリアしているといってよいのではないか。
 しかし、2,3に関して、公表データからは理解不能であることを以下に述べよう。

 ⑤日本はおかしい、特殊すぎる

 1)なぜそれが日本だけなのか?
 日本は、感染検査PCRが極度に少ない。
 このことはすでに国民のコンセンサスになっている。
 実際、人口当たりにしてOECD平均の9分の1しか測定していない。
 PCRを増やすことの困難さについて説明はなされる。
 しかし、私の唯一最大の疑問は、他国はできるのに「なぜ日本だけできないのか」だ。
 感染者の多い国から並べると、日本は31位。
 50位以内で日本よりも人口当たりのPCRが少ない国はメキシコ、パキスタン、インドネシア、バングラデシュ、エジプトだけだ。
 OECDどころか、トルコ、サウディアラビア、ペルー、エクアドル、ベラルーシといった国よりもはるかに低いのだ。
 他の国はできているのに「なぜ日本だけ」、これを明らかにする必要がある。

 2)医療崩壊がなぜ懸念されるのか?
 【図表4】にあるように、日本の急性期用病床数(ICUを除く)は他国に勝るとも劣らない。
 しかも、感染率は他の国よりもけた違いに低い。
 これだけ優位な資源の状況で、なぜ医療崩壊が懸念されるのか?
 この2点に関しては「日本だけができない理由」を、明確にしなければいけない。
 「コロナ禍からの脱出」3条件の2つであって、必須だ。
 PCRはゲノム研究を行う通常技術であり、日本全体として、機器も人も技能も、世界の劣等国であるはずがない。
 医療資源に関しても、感染者とベッド数の関係からも、足りないとはとうてい思えない。

 3)国のガバナンスの劣後だろう
 資源を有効に使うシステムが劣後しているに違いない。
 国のガバナンスが悪いのだ。
 どこに責任があるのか?政府か、厚労省か、医師会か、国民か、他の何かか、ここは明らかにしないといけない。
 私は、日本のガバナンスの問題と考える。
 「強すぎる行政と馴致された国民」という基本的構造が限界にきているように思える。
 そして答えは、自律分散協調系への移行だと考える。
 日本の未来にとって、これは最重要な問題である。
 たとえ、ポストコロナになろうとも、決着をつける必要がある。
 そうしないと、「全員が協力してやるべきときに、非難めいたことをいうべきではない」でコロナが終わり、終わった後は「みんな頑張ったんだし、もう済んだことなのだから、今更いいじゃないか」となる。
 太平洋戦争もそうだった。
 危機に際して日本が繰り返し犯した過ちだ。

 ⑥希望の兆しは見える
 日本の課題が、強すぎる行政とそれに慣れてしまった国民にあるとすれば、コロナを奇貨として自律分散協調系へ向かいたい。
 北海道、千葉市、川崎市、大阪府、新宿区など、自治体が、政府に先んじて、あるいは政府とは異なる方針を打ち出すところが出始めている。
 それは地方自治体の自律の兆しと考えたい。
 また、慶應病院、大阪市立大学附属病院、神戸中央市民病院、東京医師会はじめ、国に先んじてPCRや抗体の検査を行う例が散見され始めた。
 これは希望だ。
 日本は大国である。
 アイスランドやシンガポールのようなわけにはいかない。
 多様な背景を持つ地域が自らの意志で自ら動く、分散系の自律が不可欠なのだ。
 アイスランドがやれたことを、富山市がやればよい。
 人口は同規模だ。
 それらを見ながら、政府は協調系としての機能を果たす。
 国として自律分散協調系に移行しよう。
 その点でドイツは参考になる。
 悲惨な周辺国の中で火の粉を浴び、日本よりはるかに厳しいコロナ禍に見舞われながらも踏みとどまり、今でも日本より厳しい状況の中、すでに経済再開へと舵をきっている。
 ドイツは、州の力が日本の都道府県と比してきわめて強い。
 自律分散協調系を志向する国家である。

  専門家と非専門家のあるべき関係
 疑問は尽きない

 1.接触を80%減らす
 テレビでの説明の図を見ると、20%減らした場合、すとんと20%落ちて(そう見える)、そのあと感染爆発がまた始まる。
 80%だと、すとんと80%落ちて、そのあとゼロへ漸近する。
 どうやら、感染率一定で均質な、きわめて単純なモデルらしい。
 モデルは、目的を表現できる限り単純な程よい。
 しかし、接触確率は人の密度の2乗に比例する。
 感染症の最も基本的なSEIRというモデルでもそうだ。
 それなら、人出が55%減れば(0.45×0.45=0.20)、接触率は80%減るはずだ。
 メディアが報じる人出の減少率は、接触率80%減をゆうに超えているように思える。
 それで十分減らないと言うならモデルは欠陥品だ。

 2.無駄な自粛が多すぎるのではないか
 人出の減少から言っても、自分の周辺を見た直感としても、自粛はよくできているように思う。
 それでも十分減らないとすれば、病院や介護施設(ヨーロッパでは破綻した)、営業を続ける一部のパチンコ屋(そこが本当に発生源なのか、トレースしてみたらどうだろう)などが局在化した発生源となっているのかもしれない。
 そうであれば均質モデルはダメで、それに基づいた対策は間違いになる。
 また、感染者の増え方に比べて減り方が遅いそうだ。
 その理由は、PCR測定が徐々に増えてきているから、増え方が実態以上に加速され、減り方は減速されて見えるだけなのではないか。
 こうしたことがあるとすれば、私たち善良な市民は無駄な自粛をさせられているのではないのか。
 疑問は尽きない。

   非専門家は専門家の前提を問うべきだ
 専門家が全体像を持っているとは期待しない方が安全である。
 その証左は枚挙にいとまがない。
 最悪の例は、福島第一の事故だ。福島以前、五重の安全だから心配するなというのが専門家の言だったのだ。
 コロナの専門家会議は、感染症や医療の専門家だけである。
 あの危険この危険と思いつくから、隔離論に傾きがちだ。
 「コロナのためなら死んでもよい」となりがちなのだ。
 陥穽に落ちこまないためには、他の領域の専門家の批判を受けることだ。
 たとえば、上のような疑問に答えることだ。
 「国民に分かりやすく伝える」というが違う。
 大事なことは、「他の領域の専門家(誰でもそうだ)が納得できる」ように説明することだ。
 これは実は、自身の反省からの弁だ。
 専門家による「原発五重の安全論」を私たちは、その前提を問わずに信じてしまっていたのだ。
 高速道路の地震による崩落も、化学工場の事故も、専門家が計算間違いを犯したわけではない、設計の前提が誤っていたのだ。
 専門家は、走り出すと前提を問い直すことを滅多にしない。
 だから、詳細は専門家に委ねるが、モデルの前提は問う。
 これが、失敗から学ぶべき、専門と非専門との関係なのである。

   全体像と戦略的政策
 場当たり的政策
 たとえば、初期に国が行った一斉休校、これは誤りだと考える。
 政策は、①感染を抑制する実態的意味、②危機意識の喚起、③副作用、がポイントだろう。
 まず、感染の抑制という意味では休校の効果は二次的だ。
 子供自身はあまりかからない。
 居酒屋、バー、ナイトクラブ、カラオケ、密室ライブなどの閉鎖が優先順位として上だろう。
 第二に、危機意識を喚起するためなら他に手段はいくらでもある。
 第三に副作用が大きすぎる。
 直接の負の経済効果が小さいからやりやすいが、社会的副作用ははなはだ大きい。
 また、長期のマイナス効果は計り知れない。 
 休校なら台湾のやり方が参考になる。
 台湾では1週間と決めて閉鎖した。
 この間に、消毒薬の配布、教員の教育など準備をした。
 開校後は、感染者がでるとそのクラスを学級閉鎖、二クラス閉鎖になると休校と決めた。
 その結果、ほとんど休校はせずに済んでいるそうだ。
 政策の良し悪しはここまで市民生活に影響するのである。

   戦略的政策
 コロナの政策で大事なことは、持久戦だ。

 1、ロジスティックスの確保。マスクや消毒薬はもちろん、PCR、抗体など検査体制、医療体制、生活必需品の補給体制、ライフライン、その他重要物資のサプライチェーンを確保することが肝要だ。
 2、個別政策を打つ場合の、効果、意識喚起、副作用の3条件の精査。
 3、出口条件の明確化。新規感染(死亡)数、検査体制、医療体制の3条件。

   全体像(もちろん現状での仮説)
 公式発表に基づけば、日本の感染率は0.012%、致死率3.3%である。 
 しかし、PCRが他国と比して1~2桁小さい。
 PCR測定数に対して陽性の比率が、OECD平均と比して特に高くないという事を根拠に実態を反映しているとの主張もあるが、OECDは医療はおろか介護など社会システムが崩壊した国が多い。
 要は、シンガポール、アイスランド、UAEなどの値と比較できるかどうかである。
 公表値のうち、百万人当たりの死亡者数は4人で、この値は信ずるに足るだろう。
 ここで示した、あるいは報じられている情報を総合すれば、もし百倍測定すれば、感染者が10倍程に増え、感染率は0.1%、致死率は0.36%ということになる。
 ありうる全体像だ。
 慶應病院のPCR、神戸中央市民病院の抗体検査を見ると、感染者はすでに2~3%と考えるべきだろう。
 たとえば、2%感染、医療の対象に入ったのは0.012%とすれば、99.5%の人は無自覚だ。
 致死率は0.02%である。
 致死率はインフル程度、ただし薬がまだない。

 そうだとすれば、均一に接触確率を減らそうという基本策自体を修正すべきだ。
 医療施設や介護施設、家庭での高齢者などの防護に資源を集中し、一般社会の速やかな活動再開に向かう。
 そして、第二波、第三波に備え、ワクチン、薬の開発を急ぎ、さらにはウィルスの強毒化といった最悪事態をも視野に入れる持久戦だ。

 さらに何よりも、コロナ禍を奇貨とすべく、「知の構造化と自律分散協調系」の新しい体制に日本を導く必要があるだろう。
 強い現場の創発力は、日本の比較優位の最たるものだ。
 コロナ禍でも、検査体制の不備、一斉休校といった場当たり的政策にもかかわらず、持ちこたえている根幹は現場力にある。
 心の持ちようで自律分散協調系は可能なはずだ。


その他の主要な参考文献・ガイドライン[引用文献]
  1. Worldometer:https://www.worldometers.info/coronavirus/
  2. 札幌医科大学HP:https://web.sapmed.ac.jp/jp/news/press/jmjbbn000000p5j4.html
  3. 三菱総合研究所HP:https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20200415.html
  4. プラチナ構想ネットワークHP:http://www.platinum-network.jp/
                                転載終わり。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする