舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

独り歩きするネタは現代の詠み人知らず。

2023-02-16 23:42:59 | Weblog
2/14(火)に、與那覇くんと久し振りに電話をしたのですが…
バレンタインデーはチョコレイト・ディスコ&鉄道員記念日!

與那覇くんは学生時代から変なことをやって目立っていたから大学のちょっとした有名人だったし、卒業後は髪型をちょんまげにしてしまって愛知県のちょっとした有名人になってしまいました。
だから、與那覇くんの与り知らぬところで、與那覇くんの奇行の数々や目撃情報が知れ渡り、語り伝えられていることが結構あると思うんですよね。

で、僕も昔から、自分が言ったネタが学校とかで流行るんだけど、僕の知らないところにまで広まって僕のネタと知らずにみんなが使っている、僕のことを知らない人達の間で俺のネタが独り歩きする、みたいな現象がよくあります。
そういう思い出をちょっと振り返って書いていこうと思います。



大学生の時、同じ研究室に内モンゴルからの留学生の友人がいて、神戸まで一緒に教授の学会発表を見に行った時、新幹線で帰ってきた教授に対してその留学生の友人が「先生!新幹線、速い?」と純粋に聞いていた、ということがありました。
そのエピソードが個人的に面白くて、僕がその友人の物真似をして與那覇くんに話していたのですが…

與那覇くんとその留学生は同じ学生寮に住んでいたんですが、僕の知らないうちに寮内で「新幹線ハヤイーー!」という微妙に改誇張されたギャグとして流行っていたそうなのです。
しかも、與那覇くん曰く「今日は、サムイー!」みたいに改変したギャグまで流行っていたらしいのですが、その台詞の由来も、そのエピソードを話した僕のことも知らない人達の間でも流行っていたそうなのです。



また、大学卒業後、10年以上前に松本でBLUESに所属して演劇をやっていた頃、ピカデリーホール(松本の劇場)の支配人の堀内さんが宇宙人に体を乗っ取られる、というめちゃくちゃなネタを勝手に作ってBLUESや色んな演劇仲間に見せていたことがありました。
すると、信州大学劇団山脈の友人がそのネタにめちゃくちゃハマって言いまくったらしく、知らないうちに劇団山脈の中で流行っていた、しかも僕が松本から新潟に帰ったあとも、その演劇仲間が大学を卒業したあとも、僕を知らない世代にまで広まっていた、ということでした。

特に、そのネタの中で登場する「ちひろくん、君はいい体をしているね、君の体をもらうよ?」という台詞(宇宙人に体を乗っ取られるという場面)が、例えば劇団の稽古中に「いい台本を持っているね。君の台本をもらうよ?」みたいな汎用性の高さで流行っていたそうなのです。
ところで、僕が新潟に帰ったあとで、劇団山脈を卒業してBLUESに所属したメンバーもいるのですが、彼の前で僕がネタを披露したら、「これが元ネタだったのか!」とめちゃくちゃ感動していました。



それから10年ほど前、僕が新潟で演劇を始めた頃、僕が自分の持ちネタである、佐渡金山の「馴染みの女に会いてえなあ」のおじさんのロボットの物真似をやったら、演劇関係者の間で無駄に流行った、ということもありました。
さくらもみぢの分析によると、僕はあのネタがあったから新潟演劇の人達から注目される存在になったそうで、いや、こんなの昔から新潟の人達よくやるネタだし…と思うのですが、実際どうなんでしょう?



また、10年近く前、大西暁美さんの演劇「にいがた女がガマン強いってやめてよ!アタシ、ボブと南国で暮らすわ」を僕がネタにしまくっていたら、周りでその単語が流行って、最終的に大西暁美さんを知らない松本のBLUESのメンバーさえも使っていたこともありました。
しかし今思うと他人の考えたアイディアを勝手に乱用してふざけていたのでは…?と思いつつも、そのタイトルを考えた宇佐美さんは「注目してくれてありがとう」と言ってくれたので、まあいいか…





それから、僕が9年ほど前に全身に黒いテープを巻いてT.M.Revolutionのコスプレをしたことがあるのですが、その画像がどうやら僕の知らないところにまで広まったみたいなのです。
それで、僕のことを知らない人でもその画像を知っていて、初対面の人から「ああ、あのT.M.Revolutionの人…」みたいに言われることがよくありました。



こんな感じで、昔から自分が考えたネタが独り歩きすることがよくありますが、本来ネタとはそういうもなんだと思います。
誰かの考えたアイディアが人に伝わり広まり発展していく、文化とはそういうものです。

そして僕自身も色々な人のネタから影響を受けています。
例えば、T.M.Revolutionのコスプレは、実はゴールデンボンバーのネタのパクりです。

ただ思うのは、どんなにネタが流行っても「ちひろBLUES」は別に流行らないし、バズることもないのです。
だから、僕自身が売れたり有名になったりすることはまったくなく、ネタだけが流行るのですが、それでいい、本来ネタとはそういうものなのだと思っています。



ところで、7年前、さくらもみぢが名古屋から劇団うりんこの平松さんを呼んでワークショップを企画し、僕も手伝ったことがありました。
その時、さくらもみぢが僕のことを初対面の平松さんに紹介する際に、僕のT.M.Revolutionのネタが知らない人達の間に広まるという話をしたことがありました。

すると、プロの演出家である平松さんは、「それは、詠み人知らずだね」と言ったのです。
作者不詳だが作品だけが歴史に残る、詠み人知らず、僕のネタはそういうものなのかもしれません。

でも、考えてみればただの素人の一般人なのに、ネタだけは流行るほどの力を持っている、そういうアイディアを生み出す才能がある、という感じで前向きにとらえることもできるのかもしれません。
それに、僕のことが忘れされられても、僕のアイディアが歴史に残ったらちょっと嬉しいという気持ちもあります。



というわけで、これからも現代の詠み人知らず作家として頑張っていこうと思います!
でも、もうちょっと俺が売れても良くないか?

せめて「月刊おはなし図鑑」の知名度と集客力はもっとほしい!
というわけで、知る人ぞ知るちひろBLUESの、「知る人」を少しずつ増やしていく努力はしてもいいのかなと思いました。







2/18(土)には、トークイベント「月刊おはなし図鑑」第50回を開催。
【お知らせ】トークイベント「月刊おはなし図鑑」第50回 ゲスト:秋山朋信さん(出来心) [2/18(金) 19:00、ぺがさす荘]

本番までのカウントダウン!
本番2日前、2/16(木)は、万代シテイ、ビルボードプレイスから。
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