舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

88歳の頑固じいさん旅に出る!『家へ帰ろう』観て来ました!

2019-01-29 13:58:35 | Weblog


1/28(月)、シネ・ウインドで『家へ帰ろう』を観て来ました。
シネ・ウインドでは1/19(土)~2/1(金)に上映していました。





予告編はこんな感じです。



アルゼンチンの88歳の頑固じいさんが、家の相続や老人ホームへの入居などを巡って家族と揉める中、家族の話をすべて断ち切って、突然のヨーロッパ一人旅に出る、という物語です。
実はじいさんはユダヤ人で、ホロコーストから逃げ出した過去があり、ポーランドの恩人に数十年ぶりに会いに行こうとしていたのです。

旅先では、一癖も二癖もある色んな人が出てきて、一人一人に細かい説明はないんですけど、それぞれにその人なりの色んな人生があるんだなあ…って何となく感じられるあたり、これぞまさに旅!って感じがしました。
主人公のじいさん含めて、基本的に悪い人は出てこないあたりも、世の中捨てたもんじゃないなという気持ちにさせられる、温かいロードムービーでした。

そして、僕が感動したのが、主人公の頑固じいさんが、旅先での出会いによって少しずつ、変わっていく姿を丁寧に描いていることなんですよね。
例えば、彼はホロコーストから逃げ出した過去があるため、ドイツという土地に対して著しく嫌悪感を抱いていて、最初はドイツを通過することさえ全力で拒絶しているんですよね。

しかし、止むを得ず電車で通らざるを得なくなるんですが、それでも今度は電車の乗り換えでドイツの土地を踏むことさえも拒絶します。
そんな時、ある人物と出会うのですが、その人が取ったアイディアが、電車の乗り換えで移動する駅のホームに、絨毯みたいに服を並べて道を作る、というものだったんですよね。

このアイディア、一見するとバカバカしいものなんですが、主人公のじいさんの気持ちを否定せずに、道を探している感じがしてすごく感動したんですよね。
さらにその後、その体験で何らかの心境の変化があったじいさんが、なんとついに自分の意志でドイツの土地に足を降ろす、というシーンに繋がるんです。

主人公の複雑な気持ちを否定しない優しさと、その優しさに触れることで88歳にして新しい一歩を踏み出せた主人公。
何歳になっても人は変わっていける、新しい自分になっていけるんだなあと、本当に感動したシーンでした。

様々な出会いによって、新しい自分に出会っていける主人公を見て、何歳になっても人は変わっていけるんだな、そしてもしかしたら、どんな人の人生も旅みたいなものなのかも知れないな、なんて思ったりしました。
そして、ネタバレになるので書きませんが、静かな感動に包まれるラストシーンも本当に良かったんですよね…いい映画でした!
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