舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

映画「リトル・ジョー」観てきました。

2020-08-11 23:33:15 | Weblog


8/11(火)、ユナイテッド・シネマ新潟で「リトル・ジョー」を観てきました。
新潟市内ではユナイテッド・シネマ新潟のみでの上映でした。





予告編はこんな感じです。



夫と別居し、仕事が忙しくて息子ジョーにもなかなか会えないシングルマザーで植物学者のアリスは、人間を幸せにする香りの花を開発し、リトル・ジョーと名付ける。
しかし、その香りを嗅いだ人達が一人また一人と少しずつ何かがおかしくなっていく…という非常に不気味な物語でした。

まず、おそらくCGで表現されたリトル・ジョーの花は、葉っぱもない茎の上に真っ赤な花が咲いていて、それが研究所の中に不気味なくらい規則正しく並んでいて、人が現れるとまるで人間に反応したかのように次々とカサカサと音を立てて開いていき、花粉をまき散らしていく…
もうこの場面からして、植物というよりまるで人間を狙う生物のようで本当にグロテスクで怖かったです。

そんなリトル・ジョーの花粉を、研究所の人達や、自分の息子やその彼女などが嗅いでいくと、一見今までと変わらないのに、何かが今までと違っておかしくなっていきます。
しかし、それが何がおかしいのかうまく言葉にできない…という状態がずっと続いていくのが本当に不気味なんですよね。

重要なネタバレはギリギリ避ける感じて少しだけ言及すると、花粉を嗅いだ人間はリトル・ジョーの花を、周りの人間関係などの他の大切なものよりも優先的に愛するようになっていく、という感じだと思うんですよね。
途中からその異変に気付いた主人公のアリスは、ずっと花を危険視しているんだけど、花粉を嗅いだ周りは「花なんて危険じゃないよ!」って感じで花を擁護するから、どんどん孤立無援になっていきます。

でも、そんなアリスも最終的には最終的にはある暴力的な展開によって花粉を嗅いでしまい、花の虜になってしまうわけです。
この、主人公の周りの世界が少しずつ何かが狂っていって、最初は恐怖していた主人公も最終的にはそっち側に染まってしまう、という物語は「ミッドサマー」をちょっと思い出したりもしましたね。

異様なまでに清潔感がある研究所や、理路整然と並んだリトルジョーの温室の中を、俯瞰で淡々と撮っていくカメラワークや、花が開く時に流れる音楽が何故か雅楽のような和風の音楽で、そういうものの一つ一つが妙に不気味で、不安を煽る映画だったなと思いました。
極めつけはエンディングで、雅楽の調べに重低音のビートに乗って、リズミカルに「ハピネスビジネス…ハピネスビジネス…」って歌っていてマジで洗脳されるんじゃないかと思いました。
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