1/28(日)、『カレーライスを一から作る』の上映会に行ってきましたが…
「コミュニティシネマにいがた『カレーライスを一から作る』上映会に行って来ました。」
その後で、りゅーとぴあで行われた、『Noism2 定期公演 vol.9』を観て来ました!
Noismはりゅーとぴあの専属舞踊団ですが、正式メンバーで構成されるNoism1と研修生が所属するNoism2があるということで、それぞれ定期公演や合同公演などで活動しています。
個人的には、Noism1と2の合同公演の劇的舞踊などは好きでよく観に行っていますし、対してNoism1、2それぞれの公演はちょっと実験的な作品が多いなあと思っているのですが、それはそれで面白さがあるなあと思っていて、観に行ける範囲で観に行ったりしています。
しかし、色々あって昨年2017年は一度もNoismを観に行くことが出来なかったので、この日は、本当に一年以上振りのNoismで、わくわくしながら観に行きました。
この日の演目は、前半は「Noismレパートリー」、後半は新作「私を泣かせてください」の二部構成になっていました。
前半の「Noismレパートリー」は、Noism芸術監督の金森穣さんが過去にNoism1に振り付けした作品の中から、様々なシーンを抜粋したもので、今回はそれをNoismリハーサル監督の山田勇気さんがNoism2に振りつけたものということでした。
なので、今回の公演は一つの物語としての繋がっているものではなく、Noismの過去作のハイライトというか良いとこどりというか、色んなNoismの美味しいところを堪能できるような内容だったと思います。
僕が特に好きだったのは、一番最初のダンスなんですけど、開演とともに壮大な音楽が大音量で鳴り響き、暗闇の中から足音だけ聞こえてくる…と思ったら徐々に照明が明るくなっていき、一斉に足踏みをする舞踊家たちの姿が浮かび上がる…というもの。
久し振りに見たNoismのオープニングがこれだったので、テンション上がりましたね!
それから、音楽に合わせて全員が同時に踊り出すのですが、途中、何度か音楽が止まり、それでも舞踊家たちは止まらずに踊り続け、と思ったら再び音楽が元に戻り、音楽に合わせて踊り出す…という演出があったのですが、音楽が止まる度に「あれ…?」と一瞬どきっとするのですが、音楽が戻ると「ああ、そういう演出か」と気付かされるという、いい意味でハラハラするものだったなあと思います。
しかもこれ、よく考えたら途中で音楽が途切れても全員が同じリズムで一糸乱れずに踊り続けないと成立しないものなので、凄まじいなあと思いました。(三浦大知さんもこういうことをやっていましたよね)
その後も、過去のNoismの様々な作品の断片的なシーンが続いていくというもので、シーンとシーンの繋がりはないので、一続きの物語にはなっていないものの、短編集とかオムニバスみたいな楽しさがあったなあと思いました。
例えば、2人が同時に踊るものや、2対2に分かれた4人が踊るものなど様々なシーンが登場するのですが、その度に「これは一体どんな作品のワンシーンなんだろう?」「この登場人物たちはどういう関係なんだろう?」と、短いシーンから様々な想像力が膨らみました。
そして、後半は新作「私を泣かせてください」、これは、ゲスト振付家の島地保武さんを招いての作品でした。
島地保武さんは2015年にNoism2に「かさねのいろめ」という作品の振り付けも担当されていて、この作品は僕も観ていて面白かったので、今回も楽しみでした。
開演前にパンフレットを読むと、登場人物の紹介が載っていたので、今回の作品は物語仕立てになっているのかなあと思いました。
しかし、その登場人物紹介を読んでみたところ、あまりに衝撃的な内容だったので、ちょっとここで紹介させていただこうと思います…
な、何なんだこれは…!? 超戦士とか魔女王国とか老師とか、なんか衝撃的な単語が並ぶぞ!
この人物紹介の時点でものすごく壮大な設定だし、ものすごい情報量だけど、果たしてどんな作品になるのだろうか…?
で、実際に観たこの作品ですが、言葉はほとんど登場しないので物語を完璧に理解することは難しかったのでが、別に完璧に理解する必要もなかったと思いますし、単純に様々なシーン、様々な舞踊を観られただけで楽しむことが出来ました。
しかし、何となく人間と魔女の物語だという設定を頭に入れてから観ることが出来たので、様々なシーンを見ながら、こういう物語なのかな?などと想像力を働かせながら観ることが出来たのが、すごく楽しかったですね。
例えば、公演の途中で舞台の真ん中にブロックが積まれて斜めに壁が作られたのは、それが人間界と魔女界の境界線なのかな…?とか、途中で人間と魔女の戦いみたいなシーンでは境界線のブロックが破壊され、世界の境界線を破壊するくらいの壮大な戦いだったのだろうか…?などと、ワクワクしながら観ることが出来ました。
そんな作品の中で、明らかに一人の人間のキャラクターが死ぬシーンが登場するのですが、そのシーンでは、生きているキャラクターと死んでいるキャラクターが一緒にいたいんだけど、離れ離れになってしまう、みたいなシーンになっていて、人間の死別というシーンをこうやって言葉を使わず舞踊で表現するのは面白いなあと思いました。
その後、ブロックで明らかに死んだキャラクターの墓を表現したり、墓参りみたいなシーンも登場するのですが、最終的に人間と魔女の両方のキャラクターが踊りながら次々とブロックを持ち運び、気付いたら墓の周りにブロックの山が築かれ、その後でちょっと静かなシーンになったかと思えば、先程死んだはずのキャラクターからブロックの山の中から登場し、墓から蘇ってくる、というシーンを見た時は、思わず驚いたしちょっと笑ってしまいました。
そんな訳で、一応大体のキャラクターの設定を頭になんとなく入れていたとは言え、言葉を使わなくとも様々なシーンを表現できているし、それが人間の動きという、なんというか本能に訴えかけてくる表現で伝えてくる舞踊というものは、やっぱり面白いなあと思いました。
面白いと言えば、劇中に何ヶ所か思わず笑ってしまうシーンも登場していたのも印象的でした。
どうしてもNoismと言えば難しい芸術みたいなものを想像しがちだと思うのですが、こうしてところどころにユーモアが登場しているところは、芸術を身近に感じられて好きなところです。
一番面白ったのは、先程も紹介した、ブロックの壁を破壊しながら人間と魔女の戦いが表現されるシーンが終わったあとで、ブロックを片付けるシーンで、突然「魔女は掃除が大好き~」みたいな謎の歌が流れて、それに合わせて魔女のキャラクター達がブロックをモップで片付け始めるのです。
このシーンで「何だよその歌!!」って笑っちゃったんですけど、アフタートークで知ったんですが、なんとその歌は振り付けの島地保武さんが自ら歌って録音したものだったと言っていて、これにはびっくりしました!
そんな訳で、先程も書きましたが、Noismはどうしても難しい芸術みたいなものに思ってしまいがちなのですが、実際に観てみると、様々な自由な発想で作品を作っているとても面白い集団なんだなあということが実感できるなあと思います。
特に、僕みたいな基本的に何でも言葉で説明したり言葉で解決したりしようとしてしまいがちな人間からすると、Noismを観ると言葉を使わなくてもこれこれだけ自由に色んなことを表現できるのか!という発見があり、ちょっとだけ見ている世界が広くなったような気持ちよさがあるなあと思います。
と言う訳で、「Noism2 定期公演 vol.9」観に行けて良かったです!
また機会があればNoismn舞台を出来るだけ観に行きたいなあと思います。
「コミュニティシネマにいがた『カレーライスを一から作る』上映会に行って来ました。」
その後で、りゅーとぴあで行われた、『Noism2 定期公演 vol.9』を観て来ました!
Noismはりゅーとぴあの専属舞踊団ですが、正式メンバーで構成されるNoism1と研修生が所属するNoism2があるということで、それぞれ定期公演や合同公演などで活動しています。
個人的には、Noism1と2の合同公演の劇的舞踊などは好きでよく観に行っていますし、対してNoism1、2それぞれの公演はちょっと実験的な作品が多いなあと思っているのですが、それはそれで面白さがあるなあと思っていて、観に行ける範囲で観に行ったりしています。
しかし、色々あって昨年2017年は一度もNoismを観に行くことが出来なかったので、この日は、本当に一年以上振りのNoismで、わくわくしながら観に行きました。
この日の演目は、前半は「Noismレパートリー」、後半は新作「私を泣かせてください」の二部構成になっていました。
前半の「Noismレパートリー」は、Noism芸術監督の金森穣さんが過去にNoism1に振り付けした作品の中から、様々なシーンを抜粋したもので、今回はそれをNoismリハーサル監督の山田勇気さんがNoism2に振りつけたものということでした。
なので、今回の公演は一つの物語としての繋がっているものではなく、Noismの過去作のハイライトというか良いとこどりというか、色んなNoismの美味しいところを堪能できるような内容だったと思います。
僕が特に好きだったのは、一番最初のダンスなんですけど、開演とともに壮大な音楽が大音量で鳴り響き、暗闇の中から足音だけ聞こえてくる…と思ったら徐々に照明が明るくなっていき、一斉に足踏みをする舞踊家たちの姿が浮かび上がる…というもの。
久し振りに見たNoismのオープニングがこれだったので、テンション上がりましたね!
それから、音楽に合わせて全員が同時に踊り出すのですが、途中、何度か音楽が止まり、それでも舞踊家たちは止まらずに踊り続け、と思ったら再び音楽が元に戻り、音楽に合わせて踊り出す…という演出があったのですが、音楽が止まる度に「あれ…?」と一瞬どきっとするのですが、音楽が戻ると「ああ、そういう演出か」と気付かされるという、いい意味でハラハラするものだったなあと思います。
しかもこれ、よく考えたら途中で音楽が途切れても全員が同じリズムで一糸乱れずに踊り続けないと成立しないものなので、凄まじいなあと思いました。(三浦大知さんもこういうことをやっていましたよね)
その後も、過去のNoismの様々な作品の断片的なシーンが続いていくというもので、シーンとシーンの繋がりはないので、一続きの物語にはなっていないものの、短編集とかオムニバスみたいな楽しさがあったなあと思いました。
例えば、2人が同時に踊るものや、2対2に分かれた4人が踊るものなど様々なシーンが登場するのですが、その度に「これは一体どんな作品のワンシーンなんだろう?」「この登場人物たちはどういう関係なんだろう?」と、短いシーンから様々な想像力が膨らみました。
そして、後半は新作「私を泣かせてください」、これは、ゲスト振付家の島地保武さんを招いての作品でした。
島地保武さんは2015年にNoism2に「かさねのいろめ」という作品の振り付けも担当されていて、この作品は僕も観ていて面白かったので、今回も楽しみでした。
開演前にパンフレットを読むと、登場人物の紹介が載っていたので、今回の作品は物語仕立てになっているのかなあと思いました。
しかし、その登場人物紹介を読んでみたところ、あまりに衝撃的な内容だったので、ちょっとここで紹介させていただこうと思います…
な、何なんだこれは…!? 超戦士とか魔女王国とか老師とか、なんか衝撃的な単語が並ぶぞ!
この人物紹介の時点でものすごく壮大な設定だし、ものすごい情報量だけど、果たしてどんな作品になるのだろうか…?
で、実際に観たこの作品ですが、言葉はほとんど登場しないので物語を完璧に理解することは難しかったのでが、別に完璧に理解する必要もなかったと思いますし、単純に様々なシーン、様々な舞踊を観られただけで楽しむことが出来ました。
しかし、何となく人間と魔女の物語だという設定を頭に入れてから観ることが出来たので、様々なシーンを見ながら、こういう物語なのかな?などと想像力を働かせながら観ることが出来たのが、すごく楽しかったですね。
例えば、公演の途中で舞台の真ん中にブロックが積まれて斜めに壁が作られたのは、それが人間界と魔女界の境界線なのかな…?とか、途中で人間と魔女の戦いみたいなシーンでは境界線のブロックが破壊され、世界の境界線を破壊するくらいの壮大な戦いだったのだろうか…?などと、ワクワクしながら観ることが出来ました。
そんな作品の中で、明らかに一人の人間のキャラクターが死ぬシーンが登場するのですが、そのシーンでは、生きているキャラクターと死んでいるキャラクターが一緒にいたいんだけど、離れ離れになってしまう、みたいなシーンになっていて、人間の死別というシーンをこうやって言葉を使わず舞踊で表現するのは面白いなあと思いました。
その後、ブロックで明らかに死んだキャラクターの墓を表現したり、墓参りみたいなシーンも登場するのですが、最終的に人間と魔女の両方のキャラクターが踊りながら次々とブロックを持ち運び、気付いたら墓の周りにブロックの山が築かれ、その後でちょっと静かなシーンになったかと思えば、先程死んだはずのキャラクターからブロックの山の中から登場し、墓から蘇ってくる、というシーンを見た時は、思わず驚いたしちょっと笑ってしまいました。
そんな訳で、一応大体のキャラクターの設定を頭になんとなく入れていたとは言え、言葉を使わなくとも様々なシーンを表現できているし、それが人間の動きという、なんというか本能に訴えかけてくる表現で伝えてくる舞踊というものは、やっぱり面白いなあと思いました。
面白いと言えば、劇中に何ヶ所か思わず笑ってしまうシーンも登場していたのも印象的でした。
どうしてもNoismと言えば難しい芸術みたいなものを想像しがちだと思うのですが、こうしてところどころにユーモアが登場しているところは、芸術を身近に感じられて好きなところです。
一番面白ったのは、先程も紹介した、ブロックの壁を破壊しながら人間と魔女の戦いが表現されるシーンが終わったあとで、ブロックを片付けるシーンで、突然「魔女は掃除が大好き~」みたいな謎の歌が流れて、それに合わせて魔女のキャラクター達がブロックをモップで片付け始めるのです。
このシーンで「何だよその歌!!」って笑っちゃったんですけど、アフタートークで知ったんですが、なんとその歌は振り付けの島地保武さんが自ら歌って録音したものだったと言っていて、これにはびっくりしました!
そんな訳で、先程も書きましたが、Noismはどうしても難しい芸術みたいなものに思ってしまいがちなのですが、実際に観てみると、様々な自由な発想で作品を作っているとても面白い集団なんだなあということが実感できるなあと思います。
特に、僕みたいな基本的に何でも言葉で説明したり言葉で解決したりしようとしてしまいがちな人間からすると、Noismを観ると言葉を使わなくてもこれこれだけ自由に色んなことを表現できるのか!という発見があり、ちょっとだけ見ている世界が広くなったような気持ちよさがあるなあと思います。
と言う訳で、「Noism2 定期公演 vol.9」観に行けて良かったです!
また機会があればNoismn舞台を出来るだけ観に行きたいなあと思います。