舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

サイゼにまつわるエトセトラ。

2022-02-13 23:49:18 | Weblog
2/11(金)~12(土)あたりから、突然Twitterのトレンドに「サイゼリヤ」が上がり、TLにも本当に知り合いから芸能人やタレントまで「サイゼリヤ」についてのツイートが次々と流れてきて、何かと思えば「デートでサイゼリヤに連れて行く男はどうなんだ」「サイゼリヤで喜ぶ女はどうなんだ」などの議論が巻き起こり、そういう発言をした人が無駄にバズったり炎上したりするということが起こっていたようですが、正直どうでもいい話!!
この手の議論、長くTwitterをやっていると数年に一度は起こっている印象があるので本当にどうでもいいのですが、とはいえ、ファミレスという身近なファミレスの話題がTwitterで盛り上がれば、それについて何か言いたくなってしまった人達がツイートをし、さらにサイゼリヤの話題が盛り上がってトレンド入りする、という、まあTwitterでよく見るいつもの流れになっていたようです。

と言いつつ、僕もその流れでサイゼリヤについて思い出してしまったことがあって、ツイートしてしまったのですが、それは大学3年生の時の思い出。
当時、僕は大学の研究室に入ったばかりだったのですが、研究や就活が原因で鬱や不登校が始まったばかりだったのに加え、同じ研究室の3人の4年生の先輩も同期の3人の3年生も、教授と自分以外が全員女性だったので、なんとなく肩身の狭い思いをしていました。

15年前、大学3年生の夏休みに、教授の研究発表で信州から金沢大学に向かうことになり、教授の車に先輩達3人が乗り、自分を含む3年生達はその中の1人の車に乗って、その後ろを向かいました。
途中、富山でお昼休憩を取った際、教授の車を追って、サイゼリヤに寄りました。

僕は別に、お昼に何を食べようが別にまったく気にしなかったのですがが、昼食を終えて再び車に乗り込んだ時、同期の女子の1人のが「せっかく富山まで来たのにサイゼリヤとかないよね。海鮮とか食べたかったよね」と教授の愚痴を言い始めると、他の2人の女子も「そうだよね」と、その話に便乗していきました。
僕はサイゼリヤの何がそんなに不満なのか、本気で理解できなかったんですよね。お昼なんて普通に食べられればいいし、別に海鮮特別が食べたいなんて思っていなかったわけです。

でも、自分以外の女子3人が「サイゼはないわー」で意見が一致していたので、何となく自分の意見を言えない雰囲気があって、「これが女子特有の悪口というやつなのだろうか…」気まずい気持ちで黙っていました。
また僕は当時、その研究室の中で唯一就活に挫折し学校にもまともに通えない落ちこぼれのメンヘラ学生だったので、時々教授にもそのことを相談に乗ってもらっていたので恩を感じていて、教授が悪く言われてるのが嫌だったんですよね。

なんとも切ない思い出ですが、最近の「デートにサイゼリヤは云々」みたいな話題を目にすると、なんとなく当時の女子3人のトークと重なってしまう、ということです。
正直僕には全然ない感覚ですが、旅行にしろデートにしろ「特別な日の食事はいいものを食べたい」という感覚の人は多いのかもしれないし、もしかしたらそういう人がサイゼリヤに対して批判的なのかもしれません。

でも、僕は贅沢や高級料理になんてまったく縁のない、ファミレスに馴染んだ人間なので、サイゼリヤに何の疑問も抱かないんですよね。
寧ろ、お金がない人間にとって、気軽に美味しい料理を食べたりゆっくりできるファミレスには本当にお世話になっています。

というわけで今回は10年前、就職しないまま大学を卒業し、松本でアルバイトをしながら演劇をしていた時の話に飛びます。
当時、一緒に演劇をしていたBLUESのメンバーと、よく深夜のサイゼリヤやガストなどのファミレスに行っては、次回作の演劇やコントの脚本のアイディアを出し合っていました。

これ、まさに昨年放送していたコントユニットの3人組を描いた青春ドラマ「コントが始まる」の世界なんですが、本当にあのドラマみたいな青春が僕にもあったんです。
デートはいい店にするべきとか男が奢るべきだとか、そういう世界で生きている人達にはまったく理解されない世界の出来事なのかもしれませんが、そんなバブルの恋愛みたいな価値観では図れない泥臭くも輝かしい青春が、ファミレスにはあるんですよ!

それにしてもですよ、デートは男が女に払うものだとか、自分の中ではもう老人しかそんなこと気にもしていない古の価値観だと思っていたんですが、ここまでサイゼリヤ議論が盛り上がるのを見ると、そういう価値観ってまだあるんだなあと思います。
もうここまで来ると、完全に自分とは違う世界の出来事だなあ…としか思えないのですが、なんとなく思い出してしまったのでこうしてブログに思い出を書いてみました。

それと、2/14(月)はバレンタインデーですが、個人的にはバレンタインデーのチョコレートも、もう老人しか気にしてない古の習慣だと思ってたんだけど、世間の盛り上がりを見ると、まだまだ根強く残っているんだなあと思ってしまうんですよね。
個人的にバレンタインデーと言えば、大学4年生の2月14日に、僕が鬱で卒論が書けなくなりアパートに引きこもっていると、友人の與那覇くんが「チョコレイト・ディスコ、チョコレイト・ディスコ…」と歌いながらやってきて、「ちひろ、一緒に『鉄道員』見ようぜ!」と言って、一緒に『鉄道員』のDVDを見て泣いたという思い出が忘れられないのですが、あれから気付けば13年…

正直、僕はバレンタインデーの習慣なんて昔からまったく興味がないので、完全に自分とは無縁の世界の出来事なんですが、そういう自分の流行に流されないところは長所だと思っているので、これからもそういう自分を大切にしていきたいです。
寧ろ、世間の流行よりも、與那覇くんの思い出みたいな、自分にとって大切なことの方を語り継いでいくことをこれからも続けていきたいですね。

そんなことを思っていたところ、2/11(金)におもケンのラジオを聞いていたら、「バレンタインが近いですが、僕は子供の時に読んだ『かいけつゾロリ』に出てきたチョコレートがすごく美味しそうで…」と、バレンタインの時事ネタを話すかと思いきや自分の好きな「かいけつゾロリ」の話題に変えていったではないか!
ああ、BLUESの人だと思ったし、自分もこういう風に、世間の流行よりも自分の好きなものを大切にしていこうと思いました。






ところで、サイゼリヤの時代で思い出したことがあって、ブログの昔の記事を探していたら、10年前に松本のサイゼリヤで演劇の打ち合わせした時の落書きを見付けました。





元ネタはもちろん、サイゼリヤに飾ってある天使の絵なのですが…





調べてみたら、元はラファエロの「システィーナの聖母」というこんなに大きな絵の一部らしい!
いやー、サイゼリヤは奥が深い!(サイゼリヤはもはや関係ない)





ちなみにこの天使の絵は、江國香織さんの「なつのひかり」のハードカバー版の表紙にも使われているので、サイゼリヤに行ったらこの本を思い出してみよう!(もはや完全にサイゼ関係ない)
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