壇蜜さん主演映画「地球防衛未亡人」シネ・ウインドにて観てきました。
初めてこの映画のポスターを見た時、「地球防衛未亡人」というどう考えてもB級映画としか思えない潔いタイトル!
しかもそんな映画の主演はあの壇蜜!
そして戦闘服(?)に身を包んだ(寧ろはだけた)壇蜜さんのビジュアルのインパクトも強烈で、B級映画好きとして気になっていました。
さらに監督が河崎実さんで、「日本以外全部沈没」が結構好きだった俺は、B級映画を映画館で見るのもアリだ!という訳で見に行きました。
で、見てきた感想ですが、開始早々ゴジラみたいな怪獣映画への愛を感じるオープニングで、普通にテンションが上がりました。
そしてオープニングに制作関係者の名前がスクリーンに次々登場するんですが、
出演
壇蜜
って文字がスクリーンに大きく登場した時は、なんかもうその時点で、込み上げる謎の感動。
と、同時に謎の笑いが込み上げてきました。
本編は、地球防衛軍の基地にいる隊員が、日本に出現した怪獣を発見するというところから始まります。
この基地の内装とか隊員の制服とか物々しい演技とか、いかにもウルトラマンみたいな特撮モノっぽさが全開で楽しかったです。
そこに壇蜜さんが現れるんですが、名前がなんと「ダン隊員」。
名前聞いた瞬間笑ってしまいました。
しかもダン隊員の長官をやってるのが、あのウルトラセブンでモロボシダンを演じた森次晃嗣さん!
ダン隊員と、ダン隊員の夢の共演…ってマニアックすぎるでしょ!
そのダン隊員が戦闘機で怪獣に闘いを挑むという意外にも王道の怪獣映画っぽく話は進みます。
ここの戦闘シーン、CGとかはほとんど使わずに、怪獣もセットも日本の伝統的な特撮技術で作ってある感じで、特撮への愛を感じました。
これは「パシフィック・リム」にも通じる感動!
方向性は180°違うけど!製作費は3000分の1らしいけど!
と思いきや、ダン隊員が怪獣を攻撃しながら何故か悶絶しはじめるという謎過ぎる展開。
さらに日本の領土問題や原発問題を露骨に笑いのネタにしたブラックなシーンなどが次々と登場。
僕は痛感しました。
これは決して「パシフィック・リム」なんかじゃない!やっぱりB級映画だ!
しかも、これらがただのネタじゃなくてストーリーの大事なところ(というか中心)を占めちゃってるんですよね。
特にブラックなギャグは、これ今の自主規制にうるさい日本でやっちゃって大丈夫なの?ってちょっとだけ心配になったレベル。
だけど大丈夫!だってこれB級映画だから!
という訳で、B級映画だから許される悪ふざけがどんどんエスカレートしていきます。
でも、良かったのは、明らかにあり得ない展開やバカなネタが満載なのに、役者さんの演技がやたらと真剣だったこと。
バカ映画なんだけど、大真面目にバカなことをやっていますっていう真剣さが心地よかったです。
ただ後半は正直余計だなあと感じるギャグも結構多かったと思います。
大真面目にバカなことに取り組んでるのが面白かったのに、そこはふざけちゃダメでしょ!って思ったんですが…まあ、そこは人それぞれですかね。
ただ、主演の壇蜜さんはすごくが良かったと思います!
やっぱり壇蜜さんって存在感があって、何が面白いってあの地球防衛軍っぽいコスチュームが笑っちゃうくらい似合ってるんです。
演技が上手いかって言われたら微妙なんですが、真剣さがすごく伝わってきて、それが映画を面白くしていたと思います。
こんなバカすぎるB級映画に本気で取り組む壇蜜さんはすごく真面目な方なんだろうなあって思います。
更に、この映画で避けては通れないのは、壇蜜のエロさである!
地球防衛軍っぽいコスチュームが笑っちゃうほど似合うって話したけど、それは同時にボディラインが協調されてエロいからでもある。
しかし、そのコスプレっぽいエロさは、壇蜜というキャラクターがそもそも持っている面白さと相まって、もはやギャグなのである。
また、この映画には壇蜜さんのサービスシーンが登場しますが、その度に「何なんだこの無駄にエロい人は!」と面白くなってしまう。
そしてこの映画を見て俺が気付いたのは、度を超したエロさはもはや笑うしかないということです。
壇蜜さんだからこそ作れる面白さだと思います。
だからこれは、壇蜜さんが主演であるという面白さで遊びつくした映画なんだと思います。
だって、もし仮に主演が壇蜜さんじゃなかったら、こんな映画、面白さ9割減だよ!
何と言ってもこの映画最大のネタは「主演・壇蜜」ということ。
それだけに壇蜜さんが登場するとそれだけで「壇蜜が映画出てるよ!」って謎の笑いが。
そして、さっきも言ったように壇蜜さんは真面目でしかも存在感がある。
それが「壇蜜!何なんだこの人!やたらエロいしやたら真剣だ!何か知らないけどすげえ!」と、またしても謎の笑い、そして感動が。
そういう意味で、映画全体の出来は何とも言えないですが、壇蜜さんに対する好感度は僕の中で急上昇しました。
そもそもこんな映画に出てくれたことがすごいですよね。
しかし、そのくらい壇蜜さんが活躍する映画なだけに、もっと見せ場があってもいいんじゃないかと思う部分もありました。
特に後半はもっと話が超絶なバトルとかになって、壇蜜さんが大活躍する展開があって欲しかったなあって思います。
映画を見ながら壇蜜さんの好感度がどんどん上がっていただけに、それだけが心残りでした。
なので超絶オススメの映画って訳じゃないですが、何だかんだで嫌いになれない映画です。
B級映画や壇蜜映画が観たい人は行けばいいと思います。
3月28日までシネ・ウインドでやってるそうです。