2/26(水)、シネ・ウインドで「幸福路のチー」を観てきました。
予告編はこんな感じです。
台湾の郊外・幸福路で育ち、アメリカで就職・結婚したチーが、祖母の死をきっかけに故郷に帰省する中で、幼少期の想い出を振り返る…
過去と現代、理想と現実をアニメながらの豊かな表現で行ったり来たりしながら、人が生きること、大人になることを全力で描いた大傑作だと思います!
一人の人間の人生を描きながら、例えば同じクラスの中にも貧富の差があるような社会の現実や、台湾の激動の時代背景、その中での政治や思想の変遷も描き出します。
この感じは「フォレスト・ガンプ」や「この世界の片隅に」を思い出したし、あの頃の私と今の私の物語が交錯するという意味では「おもひでぽろぽろ」を思い出したりもしました。
映画の主人公になるとは思えないような地味な人生だけど、激動の時代を必死に生きてきたチーという人間のいくつもの出会いも別れも成功も失敗も喜びも悲しみも、すべてを生き生きと描いていくのがすごく良かったです。
今の自分があの頃思い描いていた未来と違っていても、今の自分もあの頃の自分も間違っていないと思え、映画を観終わったあとは自分自身の人生も愛したくなるような、優しい映画でした。