成井豊さんのWSの思い出。その三。
「成井豊さんのWSの思い出。その二。『序盤にジョバンニ』」の続きです。
さて、演劇集団キャラメルボックスの成井豊さんのWSの二日目、8月24日の話です。
朝10時に発表会場である、りゅーとぴあのスタジオBに集合しました。
成井豊さん「皆さん集合しましたね。昨日、配役は変えるかもしれないと言いましたが、昨日のままの配役で行きます。それでは、段取りを付けて行きましょう!」
この日は、10時からWSを行い、16時から発表でした。
お昼と本番直前の一時間ずつの休憩を引くと、4時間しかない!
という訳で、昨日渡された『銀河鉄道の夜』の台本を実際の舞台上で読みながら、段取りを付けていく成井さん。
15人の役者の立ち位置や、動き、それから台詞の言い方やタイミング、感情まで、すごい勢いで演出が進んで行きます。
気付けば、台本はメモだらけに。
発表公演は台本読みながら行うとは言え、動きがたくさんあるのである程度覚えていく必要があって大変です。
さらに、登場人物の感情や口調についての演出も!
成井さんの演出の面白かったところは、お手本になりそうな役者の名前をたくさん出してくれるんですよね。
成井さん「そこの大学士はもっとガンコジジイっぽさを出してみてください。名古屋章さんみたいなイメージでお願いします」
成井さん「鳥を捕る人は、もっと屈託のない闊達なオッサン。石倉三郎さんなんてどうでしょう」
成井さん「その青年は、インテリで意思の強い好青年、そうですね、堺雅人さんなんてどうでしょう。最近のドラマの恐い感じじゃなくて、昔の優しい感じです」
成井さん「牛乳屋の息子はゴツくてガタイのいい、六平さんのような男です」
成井さん「カムパネルラの父は、知的で優しい、紳士的な柄本明さんのようなイメージで。しこふんじゃったの時の柄本さんです」
よくもまあ、次から次へと色んな役者の名前が…
そんな感じで、一人一人に演出を付けていく成井さん。
成井さん「今、色んな役者さんの名前を出しましたが、物真似をしろって言う訳じゃありません。プロの役者さんと同じことをやれっていう訳でもありません。今名前を挙げた役者さんはあくまでそういうイメージでっていうだけで、参考にしてキャラクターを作っていって欲しいです。だからって、アニメみたいな読み方をする必要がありません。コントではそれは面白いですが、これはあくまで演劇なので、現実にこういう人がいるかもしれないなっていうキャラクターを作ってください」
なるほど…ってさり気なく、物凄くハードル高いこと言ってないか、成井さん!?
成井さん「例えば、竹中直人さんなんかは、この現実にいるかいないかのギリギリ面白いところを攻めるのが本当に上手いですよね。でも、それは竹中さんの実力があるから出来ることなので。是非ともこんなキャラクターの人かなっていうのを想像して演じてみてください」
ところで俺は、初日の読み合わせで、「ジョバンニは内面が鬱屈した少年」みたいな演出を受けていたのですが…
成井さん「ジョバンニ、母親と会話するシーンなんですけど、ジョバンニは母親の前では内面の暗さを隠して、明るく振る舞うんですよ!」
なんか、さらに複雑な感情に…!?
発表までに、出来るのか!?
そのまま、何度か休憩を挟みつつ、演出を付けていく成井さん。
午前中の休憩の時間に、成井さんが声をかけてくれました。
成井さん「ジョバンニ、覚えることたくさんあるけど大丈夫?」
俺「あ、はい、頑張ります」
成井さん「大丈夫!発表中に私は前列のあたりに座っているので、分からなくなったら見てもらえれば、こっち!こっち!って指さすので」
えええええ!!??
それアリなのーーーー!!??
怒涛の通し稽古、そして発表公演に続く!
「成井豊さんのWSの思い出。その二。『序盤にジョバンニ』」の続きです。
さて、演劇集団キャラメルボックスの成井豊さんのWSの二日目、8月24日の話です。
朝10時に発表会場である、りゅーとぴあのスタジオBに集合しました。
成井豊さん「皆さん集合しましたね。昨日、配役は変えるかもしれないと言いましたが、昨日のままの配役で行きます。それでは、段取りを付けて行きましょう!」
この日は、10時からWSを行い、16時から発表でした。
お昼と本番直前の一時間ずつの休憩を引くと、4時間しかない!
という訳で、昨日渡された『銀河鉄道の夜』の台本を実際の舞台上で読みながら、段取りを付けていく成井さん。
15人の役者の立ち位置や、動き、それから台詞の言い方やタイミング、感情まで、すごい勢いで演出が進んで行きます。
気付けば、台本はメモだらけに。
発表公演は台本読みながら行うとは言え、動きがたくさんあるのである程度覚えていく必要があって大変です。
さらに、登場人物の感情や口調についての演出も!
成井さんの演出の面白かったところは、お手本になりそうな役者の名前をたくさん出してくれるんですよね。
成井さん「そこの大学士はもっとガンコジジイっぽさを出してみてください。名古屋章さんみたいなイメージでお願いします」
成井さん「鳥を捕る人は、もっと屈託のない闊達なオッサン。石倉三郎さんなんてどうでしょう」
成井さん「その青年は、インテリで意思の強い好青年、そうですね、堺雅人さんなんてどうでしょう。最近のドラマの恐い感じじゃなくて、昔の優しい感じです」
成井さん「牛乳屋の息子はゴツくてガタイのいい、六平さんのような男です」
成井さん「カムパネルラの父は、知的で優しい、紳士的な柄本明さんのようなイメージで。しこふんじゃったの時の柄本さんです」
よくもまあ、次から次へと色んな役者の名前が…
そんな感じで、一人一人に演出を付けていく成井さん。
成井さん「今、色んな役者さんの名前を出しましたが、物真似をしろって言う訳じゃありません。プロの役者さんと同じことをやれっていう訳でもありません。今名前を挙げた役者さんはあくまでそういうイメージでっていうだけで、参考にしてキャラクターを作っていって欲しいです。だからって、アニメみたいな読み方をする必要がありません。コントではそれは面白いですが、これはあくまで演劇なので、現実にこういう人がいるかもしれないなっていうキャラクターを作ってください」
なるほど…ってさり気なく、物凄くハードル高いこと言ってないか、成井さん!?
成井さん「例えば、竹中直人さんなんかは、この現実にいるかいないかのギリギリ面白いところを攻めるのが本当に上手いですよね。でも、それは竹中さんの実力があるから出来ることなので。是非ともこんなキャラクターの人かなっていうのを想像して演じてみてください」
ところで俺は、初日の読み合わせで、「ジョバンニは内面が鬱屈した少年」みたいな演出を受けていたのですが…
成井さん「ジョバンニ、母親と会話するシーンなんですけど、ジョバンニは母親の前では内面の暗さを隠して、明るく振る舞うんですよ!」
なんか、さらに複雑な感情に…!?
発表までに、出来るのか!?
そのまま、何度か休憩を挟みつつ、演出を付けていく成井さん。
午前中の休憩の時間に、成井さんが声をかけてくれました。
成井さん「ジョバンニ、覚えることたくさんあるけど大丈夫?」
俺「あ、はい、頑張ります」
成井さん「大丈夫!発表中に私は前列のあたりに座っているので、分からなくなったら見てもらえれば、こっち!こっち!って指さすので」
えええええ!!??
それアリなのーーーー!!??
怒涛の通し稽古、そして発表公演に続く!