http://the-liberty.com/article.php?pageId=2&item_id=14058& (幸福の科学出版)より転載
狙いは朝鮮半島の統一
実は、狙いは非常にシンプル。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との直接交渉です。
文氏の悲願は、「朝鮮半島の統一」です。そのため、北朝鮮への人道支援を行い、金氏が中止を求めていた米韓合同軍事演習の延期をアメリカに働きかけ、延期にこぎつけました。
南北統一を目指す姿勢は、2月の平昌五輪でも一貫しています。韓国は、南北合同のアイスホッケー女子チームを結成し、「統一旗」を掲げる計画を進めています。これは五輪の政治利用に当たります。
対するアメリカは、「対話の間は軍事介入しない」ことを韓国に約束し、対話の行く末を見守るとしています。
核・ミサイル開発を進めたい北朝鮮にとって、韓国からの対話の提案は渡りに船。その間、開発の時間を稼ぐことができます。だからこそ、棄権の可能性があった五輪への参加を1月になって表明し、主催国である韓国のメンツを立てたのです。
南北は反日で共闘
さらに、韓国が日韓合意を方針転換させた背景には、日本を"仮想敵国"にし、韓国と北朝鮮は共闘しようという裏メッセージも透けて見えます。
反日外交であれば、韓国国民の歓心も買え、支持率アップにもつながり、一石二鳥です。
文氏は、アメリカ主導の制裁で圧迫されている北朝鮮に恩を売り、南北統一に向けて具体的な成果を上げたいのです。これが文氏の狙いです。
しかし、肝心の核開発について、北朝鮮からは「ゼロ回答」。大方の予想通り、完全に北朝鮮ペースで進んでいます。
しかも、文氏は金体制の崩壊に言及しておらず、北朝鮮が主導する形での南北統一の可能性も否定できません。民主主義的ではない反日国家が新たに誕生すれば、日本や世界の脅威となります。つまり、文氏が考える南北統一も認められないのです。
いずれにせよ、北朝鮮は核・ミサイル開発を断念するつもりはありません。国際社会は、文氏の野望を見抜き、北朝鮮への制裁路線を堅持しつつ、金体制の崩壊を目指すべきです。