悠翠徒然

画像中心

新聞に載っている手書き文字

2019-03-01 15:47:43 | Weblog
活字の中で見かける手書き文字は、良きにつけ悪しきにつけ目立ちますよね。


まずはこちらの題字から



故郷に住んでいる私にとってはイマイチピンとはのないのですが、故郷から遠く離れて暮らしている方にとっては、とてもほっこりする書体なのではないでしょうか。

私ですらほっこりするのですから。


次はこちらの題字



調べてみると、角元正燦氏は、読売書法展や日展で活躍なさっている書家とのこと。

品格があるように感じるのは、きっと結体が崩れていないからだろうと思います。

奇をてらわず、もちろんあざとさもなく、すっと入ってくるのは、良い意味で書家が書いた書らしくないからかもしれません。


次はこちらの広告



おどろおどろしいですねぇ〰

昔の芝居小屋や映画館にかけてあった、あった怪奇物の広告看板を思い出しますよね!

え?知らない?

ですよね〰、、、、

近代日本の大衆文化のにおいがする書き文字ですね!


さて最後はこちら



アイススケートショーの広告のようですが、、、

書体が不自然にうねうねしてますよね。

魯山人はこう言う書体、嫌うでしょうねぇ(笑)

私も苦手です。

『気流』と比べると、真逆のところにいるようです。


良きにつけ悪しきにつけ、活字の中にある手描きは、そのエネルギーの分だけ目立ってしまう物ですね。








『今年かな』

2019-03-01 07:30:28 | Weblog


グッと右側に曲げてますね。

『な(那)』に至っては、『と』の下まで伸びています。

墨継ぎはここで行うので、潤渇の対比を出しましょう。

『年』は細井部分と太い部分を書き分けてください。
ゆっくり書くと良いでしょう。

『な』の最終画は少し筆速早めて渇筆にしましょう。

繋がりはきちんとつけてくださいね。



ここが渇筆になっているので、『る』の流れにも乗っているぐらいです。

全体を見ると、『散らし』なのに一つの塊になっていることがわかります。



たおやかな線で書かれていますが、意思の強さを感じる散らし方ですよね。

『不言実行』を強く感じます。

『言』『行』『今』の潤沢な墨量の漢字が斜めに並び、『より』と『する』がそれらと対照的な呼応をみせています。



崩し様がない完璧な散らしです、、、

面白がって何度も何度も書き直して到達する、計算され尽くした作品です。

一級の方々は散らしを変えたものを提出していただいておりますが、とても楽しみです。


かな課題私的考察最終回でした!