人間は多くの共同体に属しています。
夫婦
家族
親戚
地域
学校
クラブ
会社
サークル
先祖を含む家
国家
地球
宇宙
一応小さな共同体から順にあげて見ましたが、ざっくりなので順番が違う場合や抜けているものもありますし、余計なものもあるかもしれません。
また、年齢や生まれた地域などによって帰属する組織が変化するものでもありますから、そこはそれぞれに当てはめて考えて見てください。
実感の無いものもありますね〜(笑)
人間はそれぞれ悩みを持っています。
ある心理学者は、『悩んだ時にはより大きな共同体の意見を聞け』と言っています。
人はそれぞれにいろんな共同体に属しています。
そしてそれを意識する事で、今抱えている悩みを解決する方法を見つけることが可能だというのです。
電通社員が自殺した事件はとても痛ましく、本人がどれほど悩んでいたのかと考えると、複雑な気持ちになってしまいます。
本人が抱えていた悩みを、より大きな共同体に聞く事で、結果は別なものになっていたのかもしれません。
SNSで発信することで、彼女はより大きな共同体に相談していたのかもしれません。
しかしそれは彼女の属する、会社以外の共同体には届かなかったのかもしれません。
その声を聞いて、親兄弟や友人、恩師などが、直接体温感じる状況で、本人の悩みを聞いてあげることにつながったのかどうか、、、。
SNSを過信しすぎていたのかもしれません。
多くの仲間としっかりつながっているような錯覚、、、。
近況を把握するには便利ですが、やっぱり会って体温感じる距離で顔を見合わせて会話しないと、わからないことは多いのかもしれませんね。
人間それぞれが経験するトラブルの原因は、『他人の課題に土足で踏み込むところにある』と、その心理学者は言っています。
つまり、他人自身が解決しなければいけない課題なのに、アドバイスを越え他人の介入をしたところにトラブルの原因があるというのです。
悩みを抱えている人と、お互いの体温を感じられるような距離で会話をし、相手の悩みを聞いてアドバイスするのは結構なことだが、相手を自分の意のままに動かそうとすれば、そこに新たなトラブルが発生する、という事でしょうか。
悩みを聞いてあげるだけで、悩みを抱えた本人の気持ちの整理をつけることができる。
ならば、軽いアドバイス以上の事は必要ないという事でしょうね。
なぜならば、悩みやトラブルは本人が解決しようと動き出さない限り、解決には向かわないから。
本人にとっては突き放された感じでしょうが、動き出すには痛みも伴うし、それを覚悟する事が必要ともその心理学者は言っています。
亡くなった元電通社員の方の自殺の原因はわかりません。
しかし彼女の属した共同体は、彼女に合わない共同体だった事ははっきりしています。
私だってごめんです。
そして彼女だけでなく多くの人にとっても、合わない共同体だったことも明確です。
高度経済成長時代のやり方でそのまま現代までいこ残ってきた、弱肉強食が当たり前の恐竜が王者として君臨する世界だったように思います。
馬力と体力ある恐竜のような強い者だけが、運があれば定年まで生きのこっていられる会社。
いきのこっていても、心身共にボロボロになる仕事。
それは共同体として正しくなく、仕事としても正しいとは思えません。
能力あるものがその能力をそれぞれに発揮できれば、その共同体で承認され、それがうまく機能することで、人間本来の持つ優越性の欲求、つまり人間性の向上を目指す欲求にエネルギーを与える事ができると思うのです。
不幸にも亡くなってしまった元電通社員の方のご冥福をお祈りいたします。
そしてこんな不幸な事が起こらない事を願います。
『悩んでいたらより大きな共同体の意見を聞け』
共同体を維持管理する者として色々考えさせられます。
書道や音楽をする事が、自分で答えを出せるきっかけになると思います。
そしてそこで出会った仲間は、体温を感じられる共同体の仲間です。
仲間は宝!
宝を大切にしていきましょうね。