コナカを自由にものが言える会社にしよう！第２２回団交報告

私たち全国一般東京東部労組コナカ支部は昨日（７月２２日）、株式会社コナカとの第２２回団体交渉を東京都内の会議室で持ちました。組合側は松田委員長ら３人、会社側は鈴江人事部長代理ら４人が出席しました。

会社の差別評価を許さず基準の公平化と透明化を要求

前回の団交に引き続き今回も各社員の賃上げ額を決める会社査定の根拠を明らかにするよう求めました。会社側は７段階（Ｓ～Ｄ）の最終評価を本人に知らせるのみで、それぞれの評価項目の結果やその理由については何ら説明しようとしません。ボーナス（賞与）の評価においても同様です。

コナカ店舗社員の評価制度は、成績評価（個人予算の達成率など）という販売内容と意欲評価（チャレンジ目標含む）の大きく２つです。とくに問題なのは意欲評価です。評価項目には「積極性」「協調性」などがあげられていますが、経営陣や上司（店長・ＡＭ・ＧＭ）の主観が入りやすいものです。

その結果、何がもたらされているでしょうか。社員が職場で会社側や上司に対してものが言えない風潮が広がっています。心の中でいろいろと言いたいことがあっても、評価を良くしてもらおうと上司に卑屈な態度をとってしまいます。

当然、組合差別の温床にもなっています。コナカ支部の松田委員長の販売内容については会社側も「まずまずだった」と認めながらも、意欲評価で低い査定を受けているのです。

私たちコナカ支部はだれもが堂々と胸を張って会社にも上司にも自由にものが言える人間らしい職場にする必要があると考えています。そのために今回の団交では評価基準を公平なものに見直すことと、その透明化を会社側に求めました。

パワハラ（職場のいじめ）防止の徹底を要求

コナカ支部のもとには、上司からいじめられた、暴言を言われた、暴力を受けたといったパワーハラスメントの相談が多く寄せられています。

松田委員長が「上司から胸ぐらをつかまれるなどパワハラを受けても会社が怖くて表立って声をあげていない社員がいる」として、パワハラ防止の徹底を求めました。

会社側は「ＧＭ対象の勉強会や店長会議などでもハラスメント予防は力を入れている」と回答しました。しかし、松田委員長がかつてパワハラを受けた時に団交で告発した際、会社側はあいまいな対応しかしませんでした。そうした体質が払拭されない限りコナカからパワハラはなくなりません。

コナカ支部では引き続きパワハラ撲滅をめざします。上司からパワハラを受けた社員は勇気をもって声をあげてください。私たちがいっしょに加害者の謝罪や職場環境の改善を求めていきます。

社員へのしわ寄せ＝人件費カットを許さないぞ

この間、コナカ支部が問題にしてきた残業代カットについて今回も追及しました。「そもそも人件費をカットする狙いがあるのか」という組合側の問いかけに対して、会社側は「売り上げが下がる中でも社員の雇用を守り、基本給には手を付けていない。残業を効率的にする形で対応している」として、人件費を削減する方法として残業代を抑制していることを認めました。しかし、会社側の別の出席者はすぐに「会社に人件費をカットする意図はありません」と述べて発言がブレました。

人件費カットを意図してやっているのなら、とんでもない話です。業績悪化の責任は何よりも経営陣にあります。その犠牲を社員になすりつけることは許されません。その一方でカットを意図していないのなら、会社側として現実に起きている社員の収入減をきちんと見すえるべきです。目減り分を補てんするなど何らかの対策を講じるべきです。

コナカ支部は「みなし残業がつく５等級には営業時間の短縮は関係なく仕事をさせ、４等級以下にはシフトを徹底して残業代がつかないようになっている」と指摘したうえで「会社がワークライフバランス（仕事と生活の調和）を主張するのなら、残業代がなくても生活できるだけの賃金を保障するべきだ」と訴えました。

その他の主な要求・協議の内容は次のとおりです。

●３６協定や労働者代表の選び方などの説明が不十分である。

●ガソリン代が１リットル１２０円に引き上げられたが、すでに市場価格がそれを超えている地域がある。交通費で社員が自腹を切らないで済むように対応すべきだ。

●社員の安全のためにも夜間金庫の預け入れを２人態勢で行わせるべきだ。

●「名ばかり店長」問題について同業の「洋服の青山」は原告の訴えを認める内容で和解した。なぜコナカは是正・解決に動かないのか。すべての店長に未払いの残業代を支払うべきだ。

●第２組合（ＵＩゼンセン同盟コナカユニオン）とのユニオンショップ協定の締結は許さない。

●遠方に転勤になった社員が実家に帰省する際の交通費をまかなうための「里帰り手当」を新設するべきだ。