写真=「名ばかり店長」の実態を講演するコナカ支部の高橋書記長
労働者の権利のためにコナカ支部はたたかう
2年前、私は降格になり副店長で千葉に転勤となりました。木更津店はとても忙しく朝から夜まで働きました。残業時間は店長時代よりも多い月があり、店長の時より給料が良かったほどです。
東部労組コナカ支部ができたのは私がちょうど木更津に入った同じ時期です。そして社員に残業の未払い分を払うことになりましたが、その2年間は私は店長でしたので社員の残業を証明してあげたかったのですが、私にはヒアリングはありませんでした。
当時の店長はよほどのことがない限り週に2回は休めませんでした。売上が悪いのに休むなという理由です。休日出勤しても半年で10日しか休日出勤とは認められず、年間50日ほどは無償で休日出勤しました。
その年の5月は社員には未払い残業代が支払われました。店長には6月に特別賞与という形で不明のお金が支払われました。それは人により差があり100~200万くらいです。私にも100万ほど支払われ、私はもう店長でないので本社に行く機会がないため「これは何ですか」と人事部に聞いたのですが、特別賞与としか教えられませんでした。なぜ私が100万で他は150万とか180万なのか。ますます疑問に思い、個人ではどうしようもないと、その2日後の休日、私は木更津から青砥の組合事務所(東部労組)に向かったのです。そこでこの特別賞与が過去2年分の休日買い取り分だと知り、これにて幕を引きたがる会社の愚行を知ったのです。
コナカは社員に情報を開示しません。都合の悪いことは特にです。それは今も変わってはいません。私は真実を知りたくて組合に入りました。組合に入ると店長は管理監督者ではないから過去の残業代を請求できることを知りました。当時の部下がまだ残っていたので頼んでみると協力してくれるという嬉しい答えが返ってきました。帰りの時間は毎日売上金を銀行に預け入れをしていたので時間が載っています。出社日もわかっていたので、残業代は算出できました。
事実ねじ曲げた会社の陳述書
しかし、この内容証明を会社に送れば自分が組合員とわかり、どんな迫害を受けるかわかりません。そのことでずいぶん悩みました。そんなとき仙台への異動が決まり、東北に戻りました。しかし新しい異動先は東戸塚研修センターを真似たようなパワハラが横行する店舗でした。
日常的な言葉の暴力、新入社員への「しつけ」という名の体罰。ああ、この店舗は時代がちがう、封建的な空気に反発を覚えました。何度か違法性を訴えましたが聞き入れられることはなく逆に発言の場や仕事を奪われました。
このとき会社に内容証明を送り、自分の名前を公表しようと決意しました。このままでは弱い立場の社員がかわいそうだからです。
年が変わり仕事も一段落した昨年1月末、自分の目で会社の対応を見極めたいと思い、団交の席につきました。団交を行うまでは、どこかまだ会社を信用していました。まがりなりにも20年勤めた勤めた会社です。愛着もあります。
でも現実はちがっていました。会社にとって組合は不都合な存在、その視線は敵視という形で表されました。私は過去2年分の残業代を求めました。店長が管理監督者でないなら残業代は発生するはずです。現に辞めた店長には残業代を支払っていますね、と。会社側は管理監督者という認識のため残業は発生しないというのです。
もし私がそこであきらめていたら、この問題は企業の自己防衛に労働者の権利が負けたことになります。私はその場で営業と管理のトップにどちらが正しいか、世論や司法に判断を委ねることを告げました。
しかし労働審判も数々の困難が待ち受けていました。まったく事実を話そうとしない会社、そればかりか審判とは無関係の個人への誹謗中傷。一番ショックだったのが、店長当時の部下への「圧力」です。おそらく会社から陳述書を書くよう強いられたのでしょう。それぞれの社員には家族や生活があります。陳述書は事実とはちがう、会社の意に沿ったものとなりました。
第2組合の社員からもエール
私の起こした裁判で、関係のない部下などを巻き込んだことや会社の不条理さに失望し、裁判をあきらめようとした時もあります。そんな時、電話で励ましてくれたのが、本来なら「敵対」関係にある第2組合の方でした。この組合は私たちコナカ支部に対抗してできた会社寄りの組合です。
彼が私の友人を通して夜中に電話を寄こして、「会社に負けないで闘い抜いてくれ」と言いました。第2組合は私たちの組合がなければできなかった組合です。そんな第2組合の中にも応援してくれる人がいる、私はもう一度、会社とたたかう決心をしました。
私が会社に未払い残業代を請求したのは一昨年春に退職し、その後会社に未払い残業の件で会社と争った店長とも関係しています。彼とは店長の研修センターにいっしょに入校した仲で、その後彼も福島や仙台に勤務したことからよく知っている関係です。
名ばかり管理職の問題は彼がNHKのテレビに出たことから大きく広がったと思います。会社からのプレッシャーで何十着もスーツを買い、売上不振を理由に「もう一度研修センターに入るか降格するか」を迫られ退職の道を選びました。同情しています。
退職と同時に組合といっしょにコナカと最初に闘いました。当時の営業のトップは10数年にわたり店長を支配し、絶対的な権力を持った副店長です。その会社と闘った勇気はすばらしいと思います。
結果、会社は「和解金」として彼に600万円支払います。もし彼が管理監督者ならば会社は1円も支払う必要はありません。支払ったという事実が非を認めたということではないでしょうか。2年前まで300人以上いた管理監督者は今は一部の店長の40名に減りました。改善すれば過去のあやまちを償わなくていいという話は虫が良すぎます。
彼とは昨年5月の組合の集会で再会し、帰りに食事をしました。仙台に帰りしな「勇さんの件は長引くかもしれないけど、絶対勝てますから」と励ましてくれました。
組合は弱い立場の社員のために
また、裁判や名ばかり管理職の問題を通じていろいろな方々と知り合う機会もありました。マクドナルド、セブンイレブン、ショップ99、すき家……。とくに「すき家」で同じように裁判でたたかっている女性は、同じ仙台ということもあって新聞を通じてですが、お互いにエールを送り合っています。一度夜中にお店に食べに行きましたが、お客さまが多い中で社員と2名で忙しく働いていました。会釈をして帰ってきましたが、コナカと同じようにひどい会社はたくさんあると実感しました。だからその人たちのためにも裁判で闘って労働者の権利を勝ちとらなければなりません。
先月、横浜地裁にて1回目の裁判が行われました。夜行バスで朝早く着き、裁判所の前で東部労組の方やコナカ支部の組合員、ボランティアの大学生、そして同じく裁判でたたかっている添乗員の組合の方々にビラ配りを手伝っていただきました。本当にありがたいことです。
ビラ配りも終わり、全員で裁判所の前で立っていると、1人の外国人の女性が近寄ってきて私に1000円を渡すのです。頑張ってください、あなたたちのことは知っています、この1000円はカンパです、と。見ず知らずの、それも外国の方が身銭を切ってくれるなんて、とても感動しました。
しかし、会社側の対応はその善意の行為とは逆の不誠実であきれた行為でした。会社の関係者はもとより弁護士の人すら1人も来なかったのです。私たちは空いている会社側の席を横に自らの思いのたけを述べました。近い将来、正しい判決が出ることを信じています。
年の瀬も迫った12月30日、店舗のメールに人事部から営業時間を1時間減らすという一方的な通達が届きました。私たちは基本給が15万円しかなく残業をしないと人並みの給料まで届きません。残業がなくなると社員1人3~4万円給料が減ります。社員やパート社員だけが減るのです。またもや弱い者が犠牲になります。
名ばかり管理職の件も今回の営業時間短縮の件も会社は自らの利益のことしか考えていません。組合の目的は組合員をそのような一方的な企業のエゴから守ることだと思います。民間企業とくに私たちのような同族会社はとくに企業は創業者のモノで、従業員は家来のように思われています。本当は労働法によって守られるべき権利が一部の経営者たちによって反故(ほご)にされています。
本格的なリストラが始まるかもしれません。でも逃げ場のない社員のために組合は絶対に必要です。私たち組合はこれからも弱い立場のパート社員や一般社員が不利益にならないよう活動していきます。
けっこうな額になってるよなー(-。-)y-゜゜゜
やってらんねえ!!
育てる気がないからそうしたんだし。
全く業績上がらないAM、みなし残業貰ってる店長!!会社はその方々に何を期待してますか?
赤を増やしてくれる事ですか?
今どうしたいのか、会議報告ではなく、我々全員に話すのが必要でしょう。やってみて結果が出なかったら変える!?シュミレーション何度も繰り返した!?それがこの結果ですよ!!
いい加減現実から目を反らさないで下さい。
ここから先は、この業界の予測は着いてます。
一寸先は闇
売り上げはダウンします。うちだけでなく全体に。やってみなこのままこの布陣で変わらないから…。
部外者から見ても呆れます。こんな会社にお金を落とすつもりはありませんね。
もう辞めます。
泣き寝入りしてはいけません。
東部の須田さんに相談して下さい。
残業代も請求出来ます。
このまま辞めるのは悔しいじゃないですか