先日のスタッフ日記で報告した通り、東京東部労組東横イン首都圏支部は、2月9日に行なわれた団体交渉において、後楽園文京区役所前店のフロントスタッフを1名増員するよう会社側に強く要求しました。
その根拠として提出したのが、「客室稼働グラフ」と、組合員フロントスタッフが昼食時や仕事明けにどれだけ労働しているかを表にした「フロント業務のアンケート資料」の2点です。
この二つの資料をから、東横イン後楽園文京区役所前店でのフロントスタッフの置かれている過重労働・長時間労働の実態が明らかになってきます。
東横インのフロントスタッフは、1回25時間勤務をしたら3日休む「1勤3休」体制です。つまり1人体制店舗ならフロントの総人数は4名、2人体制なら8名のスタッフが必要なはずですが、後楽園文京区役所前店は7名しかいないので、完全な2人体制勤務を取ることができません。その結果、昼の時間帯にフロントが1人しかいない変則的なシフトを組まざるを得ず、昼食を取るどころかトイレに行くのもままならないような状態がずっと続いています。さらに現在、7名中1名が新人スタッフなので、現場の過酷・過密な勤務状態はマックスに達しているのです。
その実態を、先に挙げた資料から明らかにしていきたいと思います。
・「客室稼働グラフ」分析結果
まず、後楽園文京区役所前店の2009年の年間稼働率は92.6%、2010年は92.9%で、この事実だけでも、この店舗が多忙な優良店舗であると誰もが納得するはずです。
さらに、満室(稼働率100%以上)日数が25日以上の月は、2009年はひと月、2010年は3か月でしたが、これに「稼働率90%以上だった日」を加えてみると、2009年は3か月、2010年は5か月となります。「稼働率90%以上の日」は、忙しさは満室の日と同じであると言えるからです。
注目すべきは、年間稼働率、満室日数とも2010年が2009年を上回っていることです。前年同月の稼働率を参考にして設定されると思われる「稼働率目標」をクリアしている月も、2010年が2009年を大きく上回っています。不況にもかかわらず前年度実績を上回って余りあるこの超優良店舗を支えているフロントスタッフが足りていないのですから、私たちは容易にこの超優良店舗が現場フロントスタッフの「犠牲」の上に成り立っていると推測することができます。
・「フロント業務のアンケート資料」分析結果
では、具体的にどのような「犠牲」の上に成り立っているのかを、フロントスタッフ組合員が寸暇を惜しんで記録した「フロント業務のアンケート資料」からわかります。
まず実際の昼食時間は10分から40分で、すぐに来客や電話に対応できるよう、片手で持って食べられるおにぎりやパンを用意しているそうです。
例えば、稼働率が100%(満室)だった2010年10月9日に勤務したフロントスタッフの昼食休憩は12時20分から12時55分までとありますが、この35分間に電話が5件あり、8人の客に対応しなければなりませんでした。このような状態をはたして「休憩」と呼ぶことができるのでしょうか。
では、稼働率が低い日はどうかというと、稼働率48,5%だった2010年10月11日の12時から12時30分までの昼食休憩の間に電話が7件、客対応も3件ありました。その翌日の稼働率が93.3%、2日後・3日後は満室となっていることから、たとえ稼働率が低い日であっても、翌日以降の問い合わせなどの対応に追われている勤務実態が見えてきます。
団交においても、組合員からは「165室のところ、毎日チェックインが100室近くあるので、入れ替えが激しく、稼働率が低い日でも常に忙しい」「料金設定が複雑で、客に説明して納得してもらうのに10分以上かかることもある」といった発言がありました。
それに対して、会社側は「昼の休憩は30分から1時間ソファに座って取っている」との支配人からの報告があったと言ってきました。実態とは全くかけ離れたその発言に、彼女たちは「泣きたくなった」と憤りをあらわにしていました。現状は、5~6年勤務しているベテランスタッフでも対処しきれないほどの、ギリギリの状況になっているのです。
会社側も実態を調査すると確約したので、組合としても、一刻も早く彼女たちの過酷な労働環境を改善すべく、フロントスタッフの増員を求めていきたいと考えています。
東横インで働くみなさん!みなさんの力をかしてください。みなさんの声で過酷な職場環境の改善を実現させましょう!
10時30に交代スタッフきますが、引き継ぎに一時間、そのあとやり残し確認で二時間、残業代なし。給与も手取りでスズメの涙程度だし、2.5日休みうたって2.0人によっては1.0からだもたないですよね。