♦️この品から経末までが法華経本門
開近顕遠を大意としている
■開近顕遠(かいごんけんのん)
近を開いて、遠を顕す
近を開く
(始成正覚・この世で修行して、初めて仏になった)
遠を顕す
(久遠実成・久遠の昔にすでに仏であった・長遠の生命)
■釈尊に他方から来た八恒河沙の大菩薩が、この娑婆世界の弘経を請うたが、釈尊は許さず、大地から、四菩薩を上首とした眷属六万恒河沙の菩薩を涌出させた
■大地から涌出の菩薩は、仏の三十二相を具し、多数であることに娑婆の菩薩や、他方から来た菩薩もたくさんの疑念を生じた
これらの地涌の菩薩たちは、どこから来たのか?
何という仏の弟子で、何という仏法を修行したのか?
■大衆の疑念を、弥勒菩薩が代表して釈尊に問うた。いよいよ釈尊は遠寿を顕そうと、【略開近顕遠】を説く
「私は菩提樹下に坐して、最正覚を成ずることを得て、無上の法輪を転じ、衆生を教化し道心をおこさせた。皆不退に住し、ことごとく成仏を得た
私は今から真実を説く
あなたたちは、一心に信ぜよ
私は久遠よりこのかた、これら地涌の菩薩を教化し、自分の第一弟子である」と説いた
弥勒菩薩は「父若く、子老いる」の喩えを説き、「願わくば今、解説を為せ」と、謄疑致請して、ついに寿量品が説かれることになる