♦️この品では、地獄の提婆達多という悪人と、海中から出た畜生である竜女の成仏を説く
■提婆達多
釈尊の従兄
阿難尊者の兄
始め仏弟子となりながら、ついに釈尊に敵対して、生きながら大地破れて、地獄に落ちた大悪人
提婆達多が生また時、諸天が成長後に三逆罪を犯すことを知って、心に熱脳を生じたので「天熱」と名づけた
釈尊のもとに出家し、学道はおおいに進んだが、心が驕慢で虚栄利欲の俗念強く、深く釈尊を恨むようになり、ついに三逆罪を犯した
★1、釈尊の和合集団を破り、五百の弟子を得た(破和合僧)
★2、釈尊めがけて大石を落としたが、地神がそれを受けとめた。しかしその砕石が釈尊の足指を傷つけた
(出仏身血)
★3、比丘尼がこの出来事を呵責すると、拳で尼を打ち即死させた
(殺阿羅漢)
★悪邪師・富蘭那外道と親しく交わり、善根を断じても恥じ悔いいることはなかった
★阿闍世太子をそそのかし、その父を殺させ釈尊に敵対させた
★毒を指爪につけ、釈尊を傷つけ殺害しようとしたが果たせず、大地が破裂し生きながら地獄に落ちた
■釈尊は過去に阿私仙人に果実を採り、水を汲み、薪を拾い、食を設けて千年間給仕し成仏した。その阿私仙人は、今の提婆達多である
この大権の聖者(偽の聖者)阿私仙人が、業因感果の理(偽の聖者として生きた業を原因として、その結果の筋道)を示すために、自ら五逆の姿を示し、現身で地獄に落ちたが、妙法の功力によって、天王如来の記別を受けた
■竜女
竜の女身
大海の竜王の娘、8歳
この竜女が、文殊菩薩が竜宮城で法華経を説いたのを聞いて菩提心を起こし、次いで霊鷲山で釈尊の説法を聞いて即身成仏の相を示し、女人成仏の証を現した【竜女作仏】
これは一切の女人の成仏を顕したもの