♦️仏でなく法の恩徳
仏にるために、四十余年の経経を
無量劫が間行ずる
しかども仏に成る事なかりき
それなのに法華経を行じて仏と成って、今十方世界におはします仏
九界の衆生から仰がれる
衆生が仰がさせてもらえるのは
法華経の恩徳である
【仰がれる仏、仰ぐ仏、ともに法華経の恩徳】
♦️仏の師は法華経
■されば仏は法華経にいましめていわく
「すべからく(当然なすべき事)
舎利(仏の遺骨)を安ずることを
もちいざれ」(ざれ→打ち消し)
【当然なすべき事は、仏の遺骨を安ずることをするな】
■涅槃経にいわく
「諸仏の師とする所
いわゆる法なり
この故に如来恭敬供養す」
■法華経には我が舎利を
法華経に並ぶべからず
涅槃経には諸仏は
法華経を恭敬供養すべし
と説かせ給いき
■仏、この法華経を覚りて仏に成り
しかも人に説き聞かせ給わずは
仏種を断たせ給う失(とが)あり
この故に釈迦如来はこの娑婆世界に出でて説こうとさせ給いしを
元品の無明と申す第六天の魔王が
一切衆生の身に入って仏を怨みて
説かせまいらせじとせしなり
しかれども仏さまざまの難を免れて
御歳七十二歳、仏法を説き始められて四十二年に法華経を説き始められ八年間説かせ給いて御歳八十と申せし二月十五日夜半に涅槃に入らせ給いき
♦️釈迦如来の御魂は法華経の文字
法華経を行ずる人を釈迦如来は守り祈りを叶える
■御覚りをば法華経と説きおかせ給へば、この経の文字は即釈迦如来の御魂なり、一つ一つの文字は仏の御魂なれば、この経を行ずる人をば釈迦如来守り給うべし
人の身に影のそえるが如くそわせ給うらん
いかでか祈とならせ給わざるべき