♦️ベルサイユ宮殿で国王・王妃ご臨席の晩餐会。幼い子供を射殺したド・ゲメネ公爵も参加していた
■そのド・ゲメネ公爵にアントワネットは言う
「今までの朝の引見と、一般の謁見を取り止めようと思うのですが。ド・ゲメネ公爵どう思いますか?」
「けっこうですな。身分の低い者たちにまでわざわざ謁見をお許しになる必要などございません」
■オスカルはそれを聞いて
「謁見は国王・王后両陛下の義務でございます。はるばる遠方からベルサイユ宮殿に参ります者たちにお言葉をかけることにより、みんなの陛下やな対する理解も愛情も深まり、また陛下も、宮廷の外の地方のことや、国民のことをお知りになられるのでございます」
ド・ゲメネ腹立ち紛れに
「口だけは一人前に理屈を並べおるわ。いくら将軍殿の令嬢かなにか知らんが、女の分際で連隊長など、片腹痛いわ」
オスカル売り言葉に買い言葉
「まだものの善悪もわからぬ子供を、背中からピストルで騙しうちするような男が公爵などとは、こちらも片腹痛いわ」
決闘だ!
おお!オスカル・フランソワうけてたとう
■アントワネット
「オスカル、謹慎を命じます。1ヶ月宮廷には出てこないように(ごめんなさい、オスカル。あの公爵をなだめるためです。このままでは。。)」
♦️オスカルはこの謹慎の機会に、ジャルジェ家(オスカル家)の領地を視察した。
視察中、戴冠式の日にルイ・ル・グランド学院の代表で祝辞を読んだマクシミリアン・ド・ロベスピエール(後のフランス革命の指導者)に偶然再会した。ロベスピエールは平民だが弁護士の家柄で、町の人気者。貧しい者や無学な者に、無料で法律相談をやっている
ロベスピエールは言う
「今、研究科で法律の勉強をしています。いずれ大学に入って弁護士の資格をとるつもりです。このアラスの町は僕の故郷で、時々帰るのです。本当は戴冠式の日に祝辞を述べたことを後悔しているんです。新しい時代になって、新しい国王に少しは期待していたんですが、我々の暮らしは変わりません。物価は日ごとに上がっていくし。アントワネットさまは遊び好きで、国王はそんなアントワネットさまの言いなりになっているとか。。。」