テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

地震の影響リターンズ

2011-12-29 21:51:58 | 脱線して底抜け
昨日の記事では、さわり(導入)の話だけで終わっちゃいましたので、別の書きたかったコトをあらためて。(当時の憤激に委ねてつらつらと書いてしまい、削除しようかとも思ったのですが、コレも影響の一つだなと思い直したのです。)
20世紀の末から、置き時計、腕時計に、電波時計なるモノが登場し、私も時計好きの端くれとして色々購入してます。
電波時計は国内で福島と九州(福岡と佐賀の県境)に標準電波送信所があり、そこから長波帯(数十kHz)の電波に時間情報を載せて変調し(JJY)、それを受信して復調、時間情報を得て時計の時刻を修正する機能を持っています。
構造の基本はクォーツ時計(月差数十秒)に上記の電波受信時刻修正機能を組み合わせたモノで、置き時計で一時間ごと、腕時計で一日に数回、自動で電波受信補正するため、電話やアナログ放送の時報と一秒以内の誤差しか生じません。
当初は電波受信部がケースの外側にはみ出したりしていた電波腕時計も、段々と改良進歩がすすみ、いまでは小型女性用のフルメタルケースの製品も出ています。
私も自分用に、リトバルスキがCMに出ていた、CASIOのオシアナスの初期モデルと、GW-400を普段使いにしていて、家人にも勧めています

この度の震災で、福島の送信所も一部軽微な被害を受け、加えて避難地域に該当したことで、かなり長期間、福島からの電波が停波し、中部地方以東の電波時計は単なるクォーツ時計になってしまいました。
さらに電池交換不要を謳っていたソーラー充電方式も、その2次電池の寿命、不具合が散見し始めるに及んで、機能的には最良かと思われていた、電波ソーラーの腕時計の牙城がゆらいだのです。
そこで見直されたのが従来型クォーツの高精度タイプ、いわゆる年差時計です。
高級タイプに多い年差10~20秒の腕時計は、実用上、精度に問題なく、また、デジタル放送のデコード遅延の問題から、テレビ放送から時報が消え、身の回りで最も精確な時計はGPS機器(携帯電話含む)除けば、コレしかないということになりました。
九州の送信所は稼働していたので、近畿以西には影響が少なかったのですが、ウチにある古い電波置き時計のように40kHzの福島の電波にしか対応していない製品は、徐々に秒単位で狂いはじめました。
ワタシは、上記の2機種の腕時計に加え、昔に買ったSEIKOのSBCM021という年差20秒、10年電池、パーペチュアルカレンダーの製品を再評価することになりました。
置き時計は、JJYシミュレータというソフトで、疑似的に電波による時刻補正をやってみたりしました。