テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

ひつまぶし

2013-06-14 22:51:36 | 脱線して底抜け
昔、この時期になると、名古屋西部のとある企業(と工場)によく訪れていたのですが、その際に初めて食して、一気にファンになったのが”ひつまぶし”。
関西地方ではひつまぶし(まむし)というと俗にうなぎまぶしという、ご飯の上にうなぎの蒲焼きを載せるだけでなく、ご飯の間にもうなぎをはさんだどんぶりのおひつバージョンですが、中部地方のひつまぶしは、そのおひつに加え、空のお茶碗、大量の薬味と山葵、鰹風味の熱い出汁の入った急須、お吸い物がセットになってきます。
”ひつまぶし”というのは「あつた蓬莱軒」の登録商標らしいのですが、まずおひつから1/4をそのままお茶碗によそって食べ、つぎに薬味と山葵で食べ、さらに、出汁をかけてお茶漬けで食べ、最後に一番気に入った食べ方で食べる、というのが常道らしいのです。私は1/3ずつ、最後にお茶漬けを食べるのが好みです。

鯛茶漬け、鰹のたたき茶漬け、しめ鯖茶漬けなどは食べたことがありましたが、このように、濃い味のついた焼き魚(?)を出汁茶漬けで食べるというのは、あまり経験が無く、その後、鮭の西京焼き、秋刀魚の蒲焼き、鯵の南蛮漬けなどでも試して、まぁまぁの結果を得ています。
なにより、うなぎやさんの場合、最低でも30分以上待たされるので、空腹と香りという調味料が加わり、余計に美味しく感じる部分もあるでしょう。
そういえば、食用のうなぎに欠かせない、シラスウナギの漁獲が壊滅的に減り、もしかしたら遠くない将来にはひつまぶしも食べられなくなるかもしれません。
小学生の頃、行動範囲のぎりぎりにあった、とある河口で、シラスウナギの個人漁をしていたじいさんが居まして、たまにノレソレっぽく生で喰わせて貰ったことがあるのですが、今なら、貴金属を食べているのと対して差異はない、ってことでしょうか。