雀ばぁば

おしゃべり雀、孫7人

愛してます

2005-09-29 22:41:58 | Weblog
ある窯元に、二日続けて行く機会があった。
一日目は、特に欲しいものも無く、
何かしら、小さなものを買った。
それは、店の奥の二級品を置いてある所。

二日目、白地に紺で、菊をアレンジした
伝統的な模様の花瓶が目に付いた。

あっ、昨日はなかった!
きれい!
スッと手が伸びた。

どこかに傷が有るはずと
くるくる回して何度も見たが見つからない。

どうしても手放せなくて
家に帰れば目利きがいるからと
思い切って買った。
2000円くらい…。

家の目利き、義父に見て貰った。
傷物のはずなのに、
どうしても分からないのよ。

黙ってみていた義父は、
この口の所に液だれがある…。

ウ~ン、さ・す・が!

筆の勢いも、青の色も申し分ないのに、
まるで作者の無念の涙のように
一滴、はっきりと液だれが。

以来、時折花を生けて居間に置くときは
つくづく、私の幸せと、作者の無念とを
思い合わせるのです。

この花瓶を、愛してます。
制作者に、この思いが届くように…。