みなみの梅やん介護日誌/とくしまの山と介護福祉

アルツハイマー認知症になった母親・みなみの梅やんが12年目を迎えての物語。とくしまの山の暮らしと地域包括ケアを書く。

みなみの梅やん介護日誌 在宅療養のすすめ

2023-01-16 05:34:00 | 日記



昨夜の梅やんは午前0時から4時まで静かに寝ておりました。私が起きてみると、一見余り息をしているようでは有りませんでした。不整脈がひどくて脈拍36、指先の酸素は91%でした。寝返りをさせて、口腔ケアをしてやるとまた静かに寝ております。


さて、私は正木美帆著『青春の架け橋』を読み終えました。著者は「あとがき」で次のように書いてあります。「夫の正木宏は、2018(平成30)年7月、私と息子にその手を握られ、自宅で静かに息を引き取った。満65歳10ヶ月だった。障がいから見て、誰もが驚く長寿だった。最後まで気管切開をしての人工呼吸器を拒否し、亡くなる2週間前まで車いす生活を続け、本人の望み通り自宅のベッドで亡くなった。最後の瞬間まで息子に私のことを頼み、自分の苦しさよりも私のことを気遣った。夫の生き方は、登山に挑戦した時の姿そのものを貫き、その死にざまも見事な最期だった。夫の生きる姿勢は、どんな苦しいことでも悲しいことでも、静かに強くじっとして踏ん張る、雄大な山そのもののようだったと感じる。」この本の主人公は私と同じ昭和27年生まれの人でした。ご冥福をお祈り致します。


木沢の山の中の一軒家で、みなみの梅やんは今、ベッドの上で寝たきりです。石油ストーブの灯油が切れたらしく部屋は冷えてきました。梅やんは、認知症になる前、寝たきり病院で管を入れられてまで生きたくはないと言っておりました。意識レベルは低いけれど、人と会う喜びや風景を見る楽しさがあります。それもまた梅やんの人生だから後少し頑張って生きて行きましょう。
今朝はまだ明けていませんが、梅やんの家の屋根に雨が降る音がしております。それでは今日はこの辺で。