7月6日、自然のみかた研究会の行事で大阪南部岬町の飯盛山に行きました。
大阪自然史博物館の自然観察マップに飯盛山南麓の「孝子」が紹介されていますが、孝子はみさき公園駅より南で電車の本数が少ないことや、去年みさき公園から飯盛山に登ってみてサンコウチョウの鳴き声を聞くなど自然環境もそこそこいいことから淡輪駅から登るコースを選びました。
淡輪駅からすぐのところに大きな宇土墓古墳があります。スイレンやハス、ガマなどが見られ、シオカラトンボやチョウトンボ、コシアキトンボなどが飛んでいましたが、ここでオオマリコケムシを見ました。
古墳の先で府道を渡ったあたりは旧石器時代の遺跡がある場所ですが、何も見られません。別所の住宅地をぬけると旧に山間の雰囲気になります。道路沿いにマント群落があり、いろいろな虫が見られます。カラムシ(ラミー)があり、ラミーカミキリも見られました。きれいなカミキリです。山からはホトトギスの声が聞こえました。
道が畑の集落に至ると、農耕地が多く、道端のヤブガラシの上にヤブキリがいました。ヤブガラシは花の少ない夏場に蜜を提供する昆虫にありがたい植物ですが、ヤブキリは蜜には関係がありません。
畑の集落のまんなかほどでお寺の横から飯盛山登山道がはじまります。道は暗い渓流沿いの登り道です。渓流の奥にはダムがありますが、その少し前に滝の連続する美しいところがあります。オオルリやヤブサメの声が聞こえます。
この渓流から少し先にダムがあり、その上に出ると暗い樹林は終わり、明るい尾根筋の松林になります。ダムではウシガエルが鳴いていました。尾根筋の道には里山の花が見られます。写真はオカトラノオです。
尾根の道ではウバタマムシや不思議な形のアカヒゲドクガの幼虫なども見ました。カビに似せているらしいです。
尾根の道はくだりですが、けっこう急な道でスリルがあります。そのまま行くとみさき公園に出られますが、途中で畑の方向へ降りました。尾根から入ると大きなシイ(コジイ)の木がある谷になり、途中にはかつての農耕の名残が見られました。
泉南の低山帯は自然観察にあまり注目されていませんが、歩いてみると楽しい場所です。