東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

羊毛紡ぎ

2024-06-15 17:24:21 | ノルウェーの村で bygd
羊毛紡ぎの講習会があるけど来ない?
と、ご近所さんが声をかけてくれたので
参加してきました

主催は村の婦人会
集まった人のほとんどが顔見知りです

会場に入ると
テーブルにはクラッカー類と何種類ものチーズ
それから季節の果物が並べられてお出迎え
しばらくしてホームメイドのチョコレートケーキとルバーブタルトも登場



平日の夜でみんな夕飯を済ませてから集まっているので
デザートを用意してくれたようです

教えてくれるのはスコットランドから移住してきた男性で
地元でもナチュラリストとして有名な人

羊毛を紡ぐのはノルウェーに来てから始めたそうで
近所の羊農家さん(彼女もこの会に参加)から仕入れた羊毛と
糸を梳く道具、そして古い糸車を持参


(ノルウェー語でrokk(ロック)と呼ばれる糸紡ぎ車)

参加者の何人かも
自分の糸車を持ってきていて
複数の人が同時に体験できました



洗って乾かしただだけの羊毛は
硬いトップコートを取り除いてアンダーコートだけを紡ぐのが一般的のようですが
手間を省き、かつ防水性と強度の高い毛糸にするため丸ごと使用

まずは少量ずつkarder(カルデル)という大きめのブラシ2本を使って
繊維の方向を整えていきます



先生がやっているのを見ると簡単そうですが
実際にやってみるとけっこう腕が疲れる…
これはわたしにはムリかも、と思いましたが
慣れてくるとだんだん力を入れずに梳けるように

何度も繰り返して滑らかな感じになったら
ブラシから外して軽く丸めて棒状にします


(ふわふわした棒状のtull)

そしてここからが本番
足踏みのペダルで車輪を一定の速度で回しつつ
両手でそっとtullを引き延ばしながら送り出して
紡いでいきます



む、むつかしい…

でも楽しい〜
家に帰ったら屋根裏を探そう!と決心

そして見つけました



屋根裏部屋ではなく本当にだたの真っ暗な我が家の屋根裏には
もういつの時代のものかわからないような古いものがごまんとあって
引っ越してきてすぐに片付けを諦めた場所なのですが

作業着に着替えてヘッドライト装着で捜索した甲斐あって
毛糸作りに必要なものは全て揃っていました

地元には羊農家さんがたくさんいるので
羊毛もカンタンに手に入ります
あとは練習あるのみ…



松の木で薪づくり

2024-06-02 11:52:53 | ノルウェー山暮らし fjellgård
今年の初夏は本当にお天気に恵まれて
外仕事がはかどります



ふだんは樺の木で作っている薪ですが
今シーズンは家の近くの開拓地の間伐の仕事があって
松の木をたくさん切っているので
それも薪にします



冬の間も葉を落とさない針葉樹の松は
枝のボリュームがすごくて
丸太を切り出した後の片付けが大変ですが
とにかくいい香り



松は良い建築資材になるので
まずは角材に加工する分を選り分けて



残りは薪の長さにカット
だいたい50cmくらい



薪にする丸太は自宅へ運んで
ある程度の量がたまったらスプリッターで割る作業を開始



割ってできた薪は
これまたどんどん運んで
ひと冬のあいだ乾燥させるための場所へ積んでいきます



今年はいつも使っている乾燥場が
もうすでに結構いっぱいになっているので
相方が急きょもう1箇所作ることに


(乾燥場の軒下はウサギのお気に入り)

どこに作るか散々もめた…いえ検討した挙句
(置ければどこでもいい相方と、家からの視界や景観も考慮したいわたし)
昔、乾燥場として使っていた場所に
高さ低めで設置することに決定



パレットで作った土台が残っていたので
比較的カンタンに設営できそうという点でも意見が一致しました



もうすぐ夕立や雷雨が増える時期が始まるので
今のうちに屋根ものせてしまいます

6月に入ってオフィシャルに夏本番のノルウェー
夜がますます明るくなる
不思議な季節です


(夜9時半の通り雨)

初夏の楽しみ

2024-05-20 11:00:28 | ノルウェー山暮らし fjellgård
一気に暖かくなりました
昼間の気温が20度を超えることも



まだ景色に雪は残っていますが
日に日に日照時間が伸びて
ひと晩じゅう周囲の山の端は明るいままです


(夜10時半の夕暮れの青空)

うちから徒歩30分くらいのところにある谷に降りると
滝つぼにはまだけっこう雪が多くて
ひんやりした空気



でも周辺には
春になると1番初めに咲く花のhvitveis(ヴィートヴァイス)が
そこいらじゅうに咲き乱れています



ウサギも絶賛衣替え中で
雪の残る山でも乾いた草の上でも
見事に景色に溶け込む絶妙な色の毛皮
毎年思うけど本当にすごいなあ



5月17日のナショナルデーは晴天に恵まれて
日光浴をしながらこの日の定番のホットドッグとアイスクリームでお祝い


(※ノルウェー人はレタスなどの野菜ははさみません)

今年の夏はルバーブの育ちも早くて
もうすでに何度か収穫して
クランブルケーキ やスープにして楽しみました



自宅とふもとを繋ぐ山道もオープンして
車で行き来できるようになったので
もうすぐヒツジ農家さんが放牧にやってきて
にぎやかな夏が始まります


白い春

2024-04-26 20:33:21 | ノルウェー山暮らし fjellgård
もう5月の足音が聞こえようかというのに
相変わらず雪が降ったりしていて
家からふもとまでの移動は依然としてATV



でも春の雪は晴れた日にはサッと溶けて
シカ達も食事がラクそうです



天気の良い日には外で薪仕事



雪がこれくらい少なくなると
木を切る作業もはかどります



ちなみに
ひと冬に使う量の薪はだいたいこれくらい



常に2〜3年分はストックしておきたいので
可能な限り薪作りに時間を充てます

そして!
今シーズンの薪作りには新戦力が!



丸太を入れると
カットとスプリットを同時にやってくれるという優れもの(らしい)

比較的新しい機械なので
思ったように働いてくれるのかドキドキです

ところで
こういう機械や重機が一般家庭にあるというのは
わたしの住む田舎のこのあたりでは珍しくなくて
小さな子供たちももれなくマシーンを複数所有しています



義父母宅のお隣に住む1年生の男の子は
芝生の境界ギリギリをパーキングエリアにしている模様
(縁石より手前は義父母の敷地)

何か考えがあるんですね、きっと…
今度会ったら聞いてみよう


気がつくともう夜の10時まで薄明るくて
職場のボードには夏休みの予定表(誰がいつ休みを取るか)が貼られていて
景色に雪は残るものの夏の気配を感じずにはいられません


一時帰国2024春

2024-04-24 11:51:16 | 一時帰国 temp. return
先月の半ばから1ヶ月ほど日本に帰っていました

前回から半年しか経っていないのに
オスロ空港ではさらにオートメーション化が進んでいて
チェックインだけでなく預け入れて荷物のタグも自分で発券するように



カウンターに1人だけいた係の人に
座席のことで問い合わせたかったのですが
セルフチェックインの機械ができること以上のことはできないとキッパリ
そ、そうですか

そう遠くない将来
この窓口の人もいなくなっちゃうのかも…

乗り継ぎ地のヘルシンキでは
折悪しく政治的ストライキにぶつかってしまい
長距離便は燃料を満タンで離陸しないというトラブル回避策をとっているとかで
行く先とは逆方向のストックホルムへ逆戻りして給油
そこから南回りで一路日本へ



いつもより長い15時間ほどのフライトでしたが
時差ぼけ解消にはこれくらいが良いようです



15歳になったヒコちゃん!
再会できて嬉しい〜
たくさん一緒にお散歩しようね



3月後半はもうすっかり暖かいだろうと思っていたら
意外と肌寒い日が多くてビックリ

でも桜の開花にちょうど良いタイミングで
春を満喫できました



桜の木は家の近所にもあちこちにあって
出かけなくても十分楽しめるのが嬉しいところ

今回は高齢の両親&愛犬にツボ押し治療をするべく
資料とパソコン(教材の動画を見るため)を持参
他のことは後回しにしたものの
日本に帰ったらこれだけは外せない富山日帰りプチトリップは敢行


(富山のベニスといわれる射水市内川、オススメ)

懐かしい友人たちと
富山湾のとびきりの海の幸とおしゃべりを堪能
こころが生き返る〜

他にも旧友と一緒に映画を見たり


(エンドロールで涙が溢れて静かに感動、オススメ)

転職して時間の取れるようになった息子と
珍しく飲みに行ったり


(三軒茶屋の小さいけどお料理がとっても美味しい「ちるとSAKE」オススメです)

母のお茶教室にも参加させてもらって
美味しいお抹茶をいただいたりと
なかなか充実した滞在となりました


(この日はテーブルと椅子を使う立礼式で足の痺れの心配ナシ)

時々買って帰る製菓用抹茶と違って
ちゃんとしたお抹茶をちゃんと点てていただくと本当に美味しい



いつものことですが1ヶ月はあっという間
後ろ髪をひかれつつ
ヒコちゃんとまた会えることを祈りつつ


(眠っていると赤ちゃんの時と変わらないように見えるヒコ)

今回、荷物の重量に余裕があったので
渡航直前に一冊ハードカバーの本を買いました
たまには自分にお土産もいいよね



羽田空港の第3ターミナルは新しくて
外国人の好みそうな趣向を凝らした作り



桜の飾りはきっと今だけで
季節ごとに変えるんだろうなあ。。

一方のヘルシンキ空港は
大規模な改修のあと見慣れないお店も増えていました



中でもセカンドハンドのショップは
洋服を買うつもりがなくてもつい足を止めてしまいたくなるような
お手頃価格で素敵な服飾雑貨がたくさん



乗り継ぎ時間が長い場合には
こんな場所でしばし過ごすのもいいですね

羽田便の帰路は夜発ってヨーロッパに朝着くのですが
それでも時差ボケはけっこう残ります

オスロ近くのホテルで一泊して
朝食を食べる頃はまだしも



長い帰り道の途中
IKEAへ寄って遅めのランチをするあたりで眠気が…



胃腸も続々と入ってくるジャンルの違う食べ物へ
対応を切り替えるので忙しいらしく
身体はじわじわ疲れ気味に

でも
地元が近づくにつれ景色に雪が増えて
ああ、帰ってきたなあと思うとホッとします



この場所にも日本にも居たいけど
体はひとつ

移動を続けられるように健康を維持することが大事ですね

注意書

※このブログの文章・写真・画像を無断で使用することを禁じます。