東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

静かなクリスマス

2020-12-27 12:09:43 | ノルウェー山暮らし fjellgård
大規模なイベントや集まりが制限されているので
なにかと例年とは異なる様子の今年のクリスマスシーズンですが
我が家はほぼ去年と同じです



ペッペルカーケをたくさん焼いて
イブに相方の実家へ行ってクリスマスディナー
(相方はひとりっ子なので合計4人で集まる分には問題ナシ)
メニューは去年のイブと同じくルーテフィスク


(画像はMatprat.noより拝借)

このルーテフィスクはこの辺りでは一般的ですし
義母は料理上手なうえに最良の食材を選ぶので
わたしはまあまあ美味しいと思うんですけれど

ノルウェー人の相方は「1年に1度でじゅうぶん」と言うし
職場の人や知人の中にも敬遠する人がチラホラいて
肉料理ほど人気がないようです

たしかに単品で口にすると食感が独特(少しぷにょぷにょ)ですが
カリッと焼いたベーコンやグリーンピースのマッシュと一緒に
バターを塗ったレフセで包んで食べるとただのタラ

逆に肉料理メインのクリスマスディナーだと
なぜここまで肉ばかりなのかと驚くほど副菜が少なくて
食べ切るのに往生するほどなので
ルーテフィスクを好む義父母宅への招待はありがたい限り

ついでに言うとこのメニューは
調理にかかる時間も肉料理陣に比べるとうんと短いです

いちおう手伝うつもりであらかじめ義母に予定を聞いた時も

「ディナーは4時頃のつもりだから、そうねえ、3時から始めようかしら」

とのんびりした返事

本当は午前中のうちから訪れて
みんなでテレビのクリスマス定番プログラムを見たりおしゃべりしたりして
一日中過ごせればいいようなのですが
前日にまとまった雪が降ったためトラクターで山道の除雪をして
着いた時にはもうテーブルセッティングも済んでいました



エプロンをつけてキッチンへ行くと
コンロの上には鍋が4つスタンバイ
乾燥フルーツ(プルーン、アプリコットなど)の甘いスープはもうほぼできていて
あとはSagogryn(タピオカ粉)でとろみをつけて仕上げるだけ



タラをオーブンに入れて蒸し焼きにしている間に
ベーコンを炒めてグリーンピースのマッシュを作りじゃがいもを茹でます
実務はすごく少ないのでほぼ義母とのおしゃべりタイム

義母が結婚した最初の年のクリスマスに義父が急に病気になって
後日5キロのルーテフィスクを食べ切るのに苦労した話とか
昔は赤いSagogryn(昔はタピオカではなく本物のサゴヤシの澱粉だったらしい)を
着色剤があまり身体に良くないと知らずによく使っていた話とか
おおむね昔話です


(手作りクリスマスカレンダーも相方が子どもの時から愛用)

ここの人たちは本当に古いものに愛着を持っていて
昔の話も繰り返し話しています

何度も聞いているうちに覚えてしまって
なんだかお伽話のようにさえ感じる今日この頃です


(そりで木を運ぶ義父)

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