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昔の記事を電子ファイル化しているが平成11年9月に発生した感電死亡事故速報。
どうも、第2キュービクル(1,000kVA)分岐引き込み用高圧ケーブル端末接続部に身体がふれて感電した様だ。
選任の電気主任技術者、年齢70才、作業経験年数30年、受電電力2250kW.6,600V。
ヘルメット着用、暑いのは判るが半袖ワイシャツでキュービクルの中に入り背中より電流が入いり左手から抜けた。PASはあったが主真空遮断器DGRが動作とある。
常識的に高圧ケーブルシース以降は感電しないが、テーピングされた端子接続部は、もろに感電する...検電するとピーピーと音が出る。
エフコ.ビニルテープ部分の充電ヶ所は危険だ。受電中のキュービクル内には絶対入らない。

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この時、人体抵抗2kΩ...残暑なので発汗等で、もっと低下している可能性大。
通過した電力は7.2kW、感電電流は約2Aと計算上ではなる。
幾らPAS.DGRが動作しても何せ地絡電流が流れて検知、そして大きな電圧、そもそも余程の運でなければ感電保護など無理...設備保護程度が限界。
何れにしても大きなエネルギーでひとたまりも無い...抜けた左手の裂傷は、かなりのものだろう。以前に同僚が感電死亡した時に見た時は指の骨が見える位、大きな破裂痕跡だった。