
「親らしいこと何にもしてないくせに、偉そうなこと言わないでよ!」
そう怒鳴ったのは私。
「一体どこまで娘の幸せ邪魔するの?もうほっといてよ!」
こういったのも間違いなく私。
「私とお父さんは相性が合わないんだから仕方ないでしょ。
そう割り切って付き合っていくしかないじゃない。」
『そんなこと言うな、お父さんは、小さい頃のお前のことが
可愛くて可愛くて仕方がなかったんだ。なんでこうなっちゃったんだ?』
「そんなこと言ったってしょうがないでしょ!」
お父さんごめんなさい、本当にごめんなさい。

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実家の片付けが進むにつれて、小さい頃の思い出が
タンスの引き出しから、しまい込まれた段ボールの中から
あふれだしてきます。
大事に取っておいてくれた通知表、連絡帳、私たちが書いた手紙。
全く覚えていない出かけ先のたくさんの写真。
私が中学1年生、妹が年長さんの時お母さんが家を出ました。
その後はずっとお父さんが男手ひとつで育ててくれて。
さみしい気持ちはあったけど、不自由を感じた覚えがないのは
お父さんが手をかけてくれたからだよね。

小さかった妹はお母さんとの思い出があんまりない。
その分お父さんが大事に育ててくれたんだよね。
連絡帳、先生に宛てたお父さんからの手紙。
丁寧な文章、しっかりした文字。
そのお父さんが、今は字が書けなくなっちゃったなんて信じられないよ。
写真や思い出の品が出てくると、片付けの手が止まっちゃう(笑)
業者さんが入る16(水)まで片付けに行かれるのは後2回。
落ち込んでないでがんばらなくっちゃ。
後悔してもどうしようもないから、前を向いてがんばらなくっちゃ。
今までの私たちのこと、許してねお父さん
