
「優花のお迎えまでもうちょっとあるから
お父さんのとこ行ってみようっと

」
月曜日は教室でお取り寄せてしているトマトが届く日。
そろそろシーズンの終わりを迎える今、フルーツ並みの
甘さになっていて、そのおいしいことといったら!!
このトマト、父も大好きで、通院時よく作ったお弁当に
入れると 「おいしいな~」 と喜んでくれました。
届きたてを食べてほしくって、お迎えの合間を縫って顔を出したのが今さっき。
でも、中途半端に行かないほうがよかったかな
「お父さん!」
『ああ、来るとは思わなかった』
と最初はよかったものの、そのうち
『今探し物をしてたんだ。この部屋にあったはずのものがなくなって。
一日中こんなことをしていてイヤになる。』
父が探しているものは私たち持っていってない。
だからここにあるはずない。
でもそれを説明しても納得しない。
そうこうしている間に優花のお迎えの時間。
「ごめんお父さん、優花待ってるから今日は帰るね。
また明後日ゆっくり来るからさ。」
『ああ、優花が待ってるなら仕方ないな』
とはいうものの、やっぱり探し物の件気にしてるみたい。
”ちょっと時間があるから顔見せておこう”
これは行く方の勝手なのかもしれない。
そこで待っている父にしてみたらとんだ肩すかしなのかもしれないな。
最近話をしていると、突然、全く関係ない話題に移る父。
だから次に行ったときには、今日のこと自体忘れちゃってるのかもしれない。
ひと山越えてホッとしている私たち。
でも”
アルツハイマー型認知症”との闘いはこれからなんだよね
『お父さん、最近おかしいんだ。自分が自分でなくなっていくようで』
今までの自分と、そうじゃない未知の自分。
今、ちょうどその狭間にいて苦しんでいる父。
お父さんだけじゃなく、私たちもこれからどうなっていくのか予想もできないんだ。
でも一緒に乗り越えていこうね。
一日一日、調子が良かったり悪かったり。
会うたびに違う父がいて、不安じゃないといえば嘘になるけど、
でも、乗り越えなくっちゃ
改めて決心した、月曜日の夕方4時です