完全燃焼

マラソンの高橋尚子選手が、引退発表。
その記者会見の中で「完全燃焼できたかなと思う」と言うようなことを言っていた。

”完全燃焼”かぁ～。
私も”完全燃焼”って言葉、好きだったなぁ～。

高校時代、部活中に付けていたハチマキに”完全燃焼”と書き、グローブにも”完全燃焼”と書いていた（笑）。

何故、”完全燃焼”だったのか？
これは、当時の西武ライオンズのショートで、好きでもあり尊敬していた（←一方的にですよ）石毛宏典さんの好きな言葉が”完全燃焼”だったから。
私は、単に、それを”真似っこ”していただけ（笑）。

でも、一日の練習に自分の持てる力を全て発揮し、”完全燃焼”する。
試合の時も、悔いの残らないプレーを心掛けて、”完全燃焼”する。
そういう意味合いで、良い言葉じゃないかなと思いつつ、使っていた。

「応援して下さっていたファンの皆さまの前で、もう一度走りを見せたい」
そんな気持ちで、高橋選手は、必死に今まで、自分の身体と心を鍛え続けて来られたんだろうな。
生半可な気持ちや練習じゃなかっただろうな。
トップアスリートだったからこその苦しみや意地、「Ｑちゃん、Ｑちゃん」とファンから愛される選手だったからこその重圧みたいなものも有っただろうな。

記者会見の後、集まった記者さん達からの拍手に、涙していた高橋選手。
”完全燃焼”出来たから流せた、美しくて、清々しい涙のように思えた。