分かった方は…？

ひとつ前のブログの、金本選手の投球フォームを見て、「こういう感じで腕を振っているのかな？」って、自分の腕を動かせてみられた方、いらっしゃいます？
上手く、真似ることが出来ましたでしょうか？

これって、肘を前に突き出してボールを投げているんじゃなく、肩甲骨と上腕骨が”かみ合っている”から、肩よりも肘を、若干、前に出しているように見えるんですよね…（多分…金本選手に聞いた訳ではないですが…笑）。

この肩から腕の動きを理解できたら、ゴルフスイングにおいての”肘を締める”とか”脇を締める”と言う感覚も分かると思います。

「肩甲骨から先が腕だと思う感覚で、腕を振れる」ようになるには、先ず、肩甲骨と上腕骨が繋がる感覚やポイントが有ることを知っておくことが大事。
そのために、レッスンでは、骨のイラストなんかもお見せして、『肩のゼロポジション』のお話しさせて頂いた。

『肩のゼロポジション（Zero Position）』を、ウィキペディア（インターネット上の百科事典）で検索してみると、「1961年にインドの整形外科医であるSaha.A.Kによって発見された、腕を脱臼や骨折などをしてしまった患者にあまり資金や手間（手術）をかけずに治療するために見つけた肢位の事である。定義は、肩甲骨の棘突起と上腕骨の長軸が一致し、肩周辺の筋収縮力が均等になり、自発的な筋力発揮では回旋運動が不可能になるポジショニングの事である。」と書いてある。

このポジションと、スポーツのパフォーマンスにおける肩甲骨と上腕骨が一致している感覚、または連動する感覚とは、同一と言いきって良いのかどうか、骨の専門家ではない私には、正直、判断できかねる。
だけど、肩甲骨と上腕骨が一致するところを説明するには、このポジションに腕が挙がった感覚を身体で覚えて頂き、知識としても、一旦、知っておいて頂くべきだろうと思えた。
また、スポーツにおける”肩甲骨⇔上腕骨”の動きを解説するのに、やや拡大解釈かもしれないとは思うものの、”ゼロポジション”と言う、この言葉が、よく使われている。
なので、今期のレッスンでは、この”肩のゼロポジション”を前面に押し出して、肩甲骨と上腕骨の一致を体感して頂こうと思った。

…との説明は、これくらいにして…（笑）。

今期のレッスンの初回を受講下さった方々からのご感想を、覚えている限りで、ざっと書き出せば…。

「難しい…」
「ややこしい…」
「分からない…」
「そんな細かいことまで言われても、身体が動いてくれない…」
「骨の動きなどは理解できたけれど、果たしてクラブを持った時に、それができるかどうか…」
「良い位置と、そうでない位置の違いが微妙…」
「肩甲骨と上腕骨がかみ合った時に、関節の中で”ピッ！”と言う音でも鳴ってくれれば、よく分かるのに…（笑）」
「難しい言葉が出てくると、拒否反応してしまう…」
「良い位置に上がったと思ったところから振ったら、飛んだ」
「良い位置に上がったところから振れば、腕の筋力を使って振っている気が全然しないのに、振れる」
「トップの位置をどこに上げたら良いか、分からなくて迷っていたけれど、この方法でなら、”ここ”って言う位置が、よく分かる」
「こういうこともよく分かって練習した方が良いですね」
「面白い！」
「こういう腕の動かし方ができるようになれば、他のスポーツをする時にも、応用できそう」
など、など…。

全体としては、私が予想していたよりも多くの方々が、（こういう練習を行ってみることを）受け入れて下さったような印象だったので、ちょっとホッとしている。
最初は「難しいな」「分からないな」との印象をお持ちになった方々にも、レッスンの回数を積み重ねて行くうちに、より（アタマと身体で）分かるようになって頂けたら良いな…と思う。

…分かった方は、金本選手の投球フォームの真似もできますよ（笑）。