ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

微妙な違いを感じる力

2010年04月26日 | ゴルフ理論…私の見解
昨日のブログ、桑田投手の「1球たりとも同じボールを投げたことはない」を読んで、「そう言えば、私も、これまでに1球たりとも同じショットを打ったことがないわ」って、思われた方は、いらっしゃいましたでしょうか?

「スイングが不安定で、同じショットを打てたことがない」のではないですよ(苦笑)。
「同じスイングをしているつもりでも、思い返せば、全く同じスイングだったことはない」と言う感覚です。
同じような弾道のショットでも、ほんの些細な感覚まで感じ取るとしたら、使った筋肉の筋繊維1本の違いまでもを感じ取るとしたら、これまで打ってきたショットは、全て違うと言う感覚。

もしも、こういうことを感じたと言う方がいらっしゃれば、その方は、ご自身の内的フィードバックを受信する能力が、かなり高いと思って頂いて良い…と思います。
また、自分だけが知り得る内なる感覚に敏感になって来られている、些細な微調整を加えながら変化して行くことを楽しめる段階になって来られている…と思います。

ショットの結果だけではなく、素振りの段階でも…。
レッスンの時間によく行って頂いている片手素振り。
時々、「何回やっても、毎回、同じように振れるようになって来たって感じは有りますか?」とお尋ねしてみます。
返ってくる答えとして、レッスンを受け始めて間もない方は、「う~ん…、まだ、毎回同じような感じでは振れない」とおっしゃいます。
これは、ある意味、とても素直で率直な感覚だと思います。
それが、ある程度、レッスン歴が長くなって来られた方は、「毎回、同じように振れるようになってきた」とおっしゃるようになります。
これは、同じと感じられるようになるまで何度も繰り返して振り続けて頂けた証拠であり、上達の過程においては、必ず通って頂きたい段階。

だけど、もう少し先に進めば、また、「何だか、毎回、微妙に違う」と感じるようになると思います。
その段階をクリアすると、また、「同じ」と感じられる段階が来て、その段階を経れば、自分の内なる感覚を研ぎ澄ませて、わずかな微調整を加えながら、日々の変化を楽しめるようになると思います。

この段階まで到達出来ていれば、桑田投手の、「1球たりとも同じボールを投げたことはない」と言う感覚が、かなりよく分かる…と思います。

「相手は超一流のプロのピッチャー。こっちは、アマチュア…」と思う事なかれ…です。
ご自身の動きに神経を集中させてみれば、感じ取れることが多々有るはず。
そこを、「素振りをしろと言われるから、ただ仕方なくやっている」では、本当は感じ取れるはずのことまで、”見落としてしまい”、それでは、せっかく時間を費やして、同じ回数を振ったとしても、”もったいない”ことになると言う事です。

単純な練習のように思われる素振り、スイングを行う際の力加減の調整。
これらは、上達に欠かせない練習なのですが、皆さんの内的フィードバックに頼らざるをえないレッスン。

また、内的フィードバックから受信できる能力は、高めておければ高めておけるほど、「何故、あんなミスショットになったのか分からない」を防ぎ、ラウンド中でも、自分で自分のスイングを調整できる能力に繋がります。

レッスンの時間に、冗談で、「皆さんの身体に力加減を調節できる”調節器”のようなものが付いていれば、いくらでも調節させて頂くんですけどね…」なんて言ったことが有る(笑)。
だけど、こればかりは、皆さんの感覚、内的フィードバックにお願いするより他は無いです(苦笑)。

是非、感性を研ぎ澄ませ、神経を集中して、ご自身の内なる感覚に敏感になろうとしてみて下さいね…。
力加減は、追求すれば追求するほど、奥深くて…でも、奥深いからこそ、それを追求するのは、楽しいですよ。
これで良いと言う終わりが無いと聞く『芸の道』に通じるような面白さを、堪能して行ける思います。

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