ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

白状したこと

2009年10月18日 | ゴルフ理論…私の見解

先日の研修会で、ラウンド後に、ご参加下さった方々と一緒にお茶を飲んでいた時に話していたことなのだが…。

現在、私は、骨や関節の動かせ方でスイングを説明しながらレッスンを行っている。

でも、レッスンをしはじめた今から13年程前は、クラブの動きでスイングを説明していた。
「スイングの始動では、この位置にクラブを上げましょう」とか「腰の高さまでクラブを上げた時、シャフトはこういう風になっているようにしましょう」など。

そして私自身も、お手本となる人のスイングを見る時には、クラブの動きに目を向けていた。
先輩ティーチングプロにスイングを見てもらいながらの練習でも、「クラブの通り道はこうだ」みたいに言われた。
だけど、そのスイングをしていても何だか違和感を感じ、言われるままのスイングでは身体が気持ち良く動かないと感じた。

研修生からティーチングプロになるきっかけとなったのは、私自身の怪我。
左手首が手根管症候群と診断され、それに加えて、左肘が肩より上に挙がらなくなり、クラブが振れなくなった。
それで、知人の紹介で、怪我の回復のために訪ねたのが、鳥取市内に有るジムだった。
(このことについての詳しいことは、http://aamgolf.com/plofile2.htmを、よろしければご覧下さい)
そこでトレーニングをしながら怪我の治療をし、また、クラブが振れるようにとスイングの矯正もして頂いた。
矯正後のスイングは、それまでスイングをすれば痛かった箇所が痛まなかった。
その時点でも、矯正前のスイングで振れば、やはりズキッとした痛みが背中に走った。

不思議だった。
何故なんだろう?
このスイングを教えてくれた先生は、「ゴルフのスイングを見るのは、はじめてなんです」と言いながら、何故、こういう風に振れば良いと言うのが分かるんだろう?と思った。

この”不思議体験”が、ティーチングプロをやってみたいと思った大きなきっかけになったのだが…。

その時に教えてもらったスイングは、筋肉の収縮する部分、使っていると思える筋肉の箇所などの”筋肉”と、アドレスでのバランスなどの”感覚”とで覚えて帰った。

それから1年後くらいに、ティーチングプロとして”就職”した。

”就職先”で教えてもらったスイングは、表面上からうかがい知ることのできる”クラブの通り道”。
”不思議体験”で覚えたスイングは、自分の身体に向かって問いかける感覚や、”筋肉の使い方”。

ティーチングをはじめて、最初の頃は、自分の中で、この”クラブの通り道”と、”筋肉の使い方”が一致していなかった(正直に白状すれば…)。

”クラブの通り道”を優先させると、”不思議体験”の時に使った筋肉が上手く使えない。
”不思議体験”を優先させると、”クラブの通り道”が上手くいかない。

このことが、自分では腑に落ちなかったけれど、レッスンでは、”クラブの通り道”を優先させた。
その方が、無難だったから。
”筋肉の使い方”を優先させて、「使っている筋肉はココ。ココの筋肉を収縮させて…」と言っても、上手く相手に伝えられなかった。

「何故、”クラブの通り道”と”筋肉の使い方”は、一致しないのだろう?」と、実は、何年間も悩んでいた。

一致しなかった一番の大きな理由は…。
身長や腕の長さが(今、思えば関節の可動域なども)自分とは、全く違う人のスイングをお手本とし、真似ようとしていたから。
だから、”クラブの通り道”を優先させていては、「クラブが振れない」「使いたい筋肉が使えない」と、自分自身の身体が嫌がっていた(笑)。

それでも、「”クラブの通り道”と”筋肉の使い方”が、一致しないのはおかしい」と思い続け、現在の”骨や関節の動き”に意識が向き出したのは、ティーチングプロになってから2~3年後くらいだったと思う。

それから、”骨や関節の動き”でスイングを考えれば、”クラブの通り道”と”筋肉の使い方”が一致するとはっきりと思えたのは、それから更に数年後だった。
”骨や関節の動き”でスイングを覚えて頂ければ、その骨の廻りに在る筋肉が動く。
”骨や関節の動き”が正しければ、スイングする時に使いたい筋肉も、自然と働いてくれる。
結果として、”クラブの通り道”を無理に優先させなくても、”骨や関節の動き”が良ければ、その人に適しているスイングになる。
と、思った。

だから、現在行っている”骨や関節の動き”でスイングを説明するに至るまでは、ティーチングプロになってから6~7年かかっていると言うことになる。
この間は、自分自身ででも納得できないまま、納得できないスイングをレッスンしていたことになるわけで…。
(ティーチングプロになって6~7年目までにレッスンを受けて頂いていた方々、スミマセン…私は未熟でした…分かっていませんでした…って感じです…苦笑)

その6~7年目から現在までには、肩の動きに関して、自分自身ではこういう動きと体感できても、それを人に伝えるとなると、説明しきれない、もうひとつ説得力不足に感じる部分が有ったが、肩甲骨の動きに関して記述してある本、整形外科の先生が書かれた本などを読んでみると、なるほどと分かる部分が有って、現在に至っている。

…と言うようなことを、先日の研究会のお茶飲み会の時に、正直に白状させて頂いた。

どういう風にティーチングを行えば良いかを考えるのに、終わりはないと思っているが、スイングを語るのに、”骨や関節の動き”で説明するのが、一番伝わりやすく、そして、パワーや安定感も発揮して頂きやすいと思っているのが、悩んだ過去からたどり着いた、現在の私の考えです。


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