『合コン』で出会った男性お二人と一緒にラウンドし、”ゴルフをはじめて3年、100くらいでまわれる女の子”を演じきったティーチングプロのSさん。
ラウンド後の、ひとときのティータイム中に、お二人の男性から、「週に何回くらい練習するの?」「誰かに習ったの?」「どこで練習しているの?」「よく行くゴルフ場は?」などと、色んなことを尋ねられたけれど、どの質問にも、まともに答えることが出来ず、「いや~、あの~、その~」と、Sさんは、言葉を濁してばかりだったそうだ。
(この日のラウンドは、”いつも”に比べれば、数倍も疲れ果て、頭もまわらなかったそうだ)
それでも、Sさん苦心のラウンドが功を奏したのか、「ゴルフをはじめて3年の女の子」だと信じ続けてくれた、それなりさんとあっちこっちさん。
お別れの時が近づくにつれ、あの日の『合コン』で、かわいこぶりっ子して「ゴルフをはじめて3年」なんて言わなきゃ良かったと思う、申し訳なさで一杯になってしまったらしい。
「ごめんね。私がかわいこぶりっ子さえしなければ…もっと、正直に色んなことが話せたのにね。」
「一日だけ違う自分になってみたいと思ったの。こんな嘘つきの私に付き合ってくれて、ありがとう。」
「今日は、一日、楽しい夢を見せてもらったわ。」
「ゴルフをはじめて3年のOLの私は、今日でいなくなるし、また会うことも無いと思うけれど、これからもゴルフ頑張ってね。」
そう思うと、何だか胸がキュンとなったそうだ。
別れ際、お二人の男性が「また、機会が有れば一緒にまわりましょう」と、言ってくれたらしいけれど、Sさんは、首を縦に振らなかったらしい。
「かわいこぶりっ子ゴルファーは、一日で、もうたくさん。嘘をつき通すなんてできないわ……さよなら~ありがとう~」
そう思いつつ、ゴルフ場を走り去るそれなりさんとあっちこっちさんの車に向かって、いつまでも手を振り続けたらしい…。
………
「ラウンドの後半で仲良くまわったあっちこっちさんとは、その後、何の進展も無かったの?」
「有るわけないやん…」
「本当のOLの友達と、それなりさんは?」
「何の進展も無かったみたい…」
「親切に面倒見ていたのに?」
「うん。付き合うまでには至らなかったみたい」
「ふ~ん…」
「……………逆だったら、ちょっと嬉しかったかも」
「エッ?!逆だったら…???」
「うん。逆…」
「逆?ギャク?ぎゃくとは??エ~~~ッ!!それなりさん?!!」
「そう…(照れながら…)『合コン』に行った時、一番良いかな~?と思ったのが、それなりさんだった。」
「だから、ゴルフに誘われた時、断らなかったんやぁ!」
「一番良いかな~と思った人が、誘ってくれたから、行ってみようかな~って思った」
「だから、余計に、ブリブリぶりっ子したんやぁ~!前半のバンカーでスコア調整したのも、後半で、本当のOLの子の面倒見始めた時に、良い気がしなかったのも、そのためやったんやぁ!」
「そうかもしれないわ…」
「本当のOLの子は、Sさんの気持ち知ってたの?」
「ううん、(首を横に振って)言ってない…」
「良いな~と思っていたんだったら、尚更、本当のことを言えば良かったのに…」
「いいの、いいの…一夜限りのOLの、一夜限りのときめき。それが、ラウンドのおまけも付いたけど…。でも、何か『合コン』って、やっぱり面白かったわ~!ハハハハッ!!」
最後は、ぶりっ子してたなんて、とても信じられないくらいの勢いで、豪快に笑っていたSさんなのでした。
The END
この『友達の”合コン”話』は、限りなく実話に基づいたフィクションです。
ラウンド後の、ひとときのティータイム中に、お二人の男性から、「週に何回くらい練習するの?」「誰かに習ったの?」「どこで練習しているの?」「よく行くゴルフ場は?」などと、色んなことを尋ねられたけれど、どの質問にも、まともに答えることが出来ず、「いや~、あの~、その~」と、Sさんは、言葉を濁してばかりだったそうだ。
(この日のラウンドは、”いつも”に比べれば、数倍も疲れ果て、頭もまわらなかったそうだ)
それでも、Sさん苦心のラウンドが功を奏したのか、「ゴルフをはじめて3年の女の子」だと信じ続けてくれた、それなりさんとあっちこっちさん。
お別れの時が近づくにつれ、あの日の『合コン』で、かわいこぶりっ子して「ゴルフをはじめて3年」なんて言わなきゃ良かったと思う、申し訳なさで一杯になってしまったらしい。
「ごめんね。私がかわいこぶりっ子さえしなければ…もっと、正直に色んなことが話せたのにね。」
「一日だけ違う自分になってみたいと思ったの。こんな嘘つきの私に付き合ってくれて、ありがとう。」
「今日は、一日、楽しい夢を見せてもらったわ。」
「ゴルフをはじめて3年のOLの私は、今日でいなくなるし、また会うことも無いと思うけれど、これからもゴルフ頑張ってね。」
そう思うと、何だか胸がキュンとなったそうだ。
別れ際、お二人の男性が「また、機会が有れば一緒にまわりましょう」と、言ってくれたらしいけれど、Sさんは、首を縦に振らなかったらしい。
「かわいこぶりっ子ゴルファーは、一日で、もうたくさん。嘘をつき通すなんてできないわ……さよなら~ありがとう~」
そう思いつつ、ゴルフ場を走り去るそれなりさんとあっちこっちさんの車に向かって、いつまでも手を振り続けたらしい…。
………
「ラウンドの後半で仲良くまわったあっちこっちさんとは、その後、何の進展も無かったの?」
「有るわけないやん…」
「本当のOLの友達と、それなりさんは?」
「何の進展も無かったみたい…」
「親切に面倒見ていたのに?」
「うん。付き合うまでには至らなかったみたい」
「ふ~ん…」
「……………逆だったら、ちょっと嬉しかったかも」
「エッ?!逆だったら…???」
「うん。逆…」
「逆?ギャク?ぎゃくとは??エ~~~ッ!!それなりさん?!!」
「そう…(照れながら…)『合コン』に行った時、一番良いかな~?と思ったのが、それなりさんだった。」
「だから、ゴルフに誘われた時、断らなかったんやぁ!」
「一番良いかな~と思った人が、誘ってくれたから、行ってみようかな~って思った」
「だから、余計に、ブリブリぶりっ子したんやぁ~!前半のバンカーでスコア調整したのも、後半で、本当のOLの子の面倒見始めた時に、良い気がしなかったのも、そのためやったんやぁ!」
「そうかもしれないわ…」
「本当のOLの子は、Sさんの気持ち知ってたの?」
「ううん、(首を横に振って)言ってない…」
「良いな~と思っていたんだったら、尚更、本当のことを言えば良かったのに…」
「いいの、いいの…一夜限りのOLの、一夜限りのときめき。それが、ラウンドのおまけも付いたけど…。でも、何か『合コン』って、やっぱり面白かったわ~!ハハハハッ!!」
最後は、ぶりっ子してたなんて、とても信じられないくらいの勢いで、豪快に笑っていたSさんなのでした。
The END
この『友達の”合コン”話』は、限りなく実話に基づいたフィクションです。
お友達の合コン話 楽しませていただきました。
もしも本当のSさんでラウンドしていたら また違った展開になったかも..と思うと 人生の分かれ道を感じますね。
そういえば先生 確か国文科ご出身でしたね?
さすがです!
って言うか、読みやすく、引き込まれる文章にとりこになってましたよ(笑)
このシリーズに限らず、これからも楽しみにしてますので・・・。よろしく(^O^)/
また明日からのレッスン、よろしくお願いします。
コメントありがとうございます!
この話を書き始めた時は、まさか11回も連続して書くとは、思っていませんでした。
皆様からの、コメントで、私も楽しみながら、話を引っ張りました
読んで頂いて、ありがとうございました!
最後まで、ワクワクしながら読ませていただきました。
ゴルフで合コン?も楽しそうですね。
コメント、ありがとうございます。
ゴルフで合コン?
参加したい人、募集してみましょうか?(笑)
ゴルフでプレーをご一緒すると、その人の人柄がよく分かるとか言いますね。
良いかも~ですね