ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

2006年12月14日 | ゴルフの空 その2
今年の世相をあらわす漢字一文字は、”命”。
悠仁親王のご誕生。
そして、いじめによる自殺や虐待が増え、改めて命の大切さ、重さを語られることが多かったかららしい。

多感な青少年期の子供達が、いじめを苦にして、いとも簡単に自殺をしてしまう。
毎日のように流れて来た、そのニュースを見ていて、「それしか方法は、無かったの?」「自らの命を絶って、一番かわいそうなのは、自分自身の命だよ。自分の中に在る心臓や脳や内臓たちは、無意識のうちにも一生懸命に働いてくれていたのに…」「人間は、苦しいことには敏感に気づけるけれど、嬉しいことは、気づこうとしなければ、気づけないもの…嬉しさに気づくには、嬉しさを見つける訓練をしなきゃいけないのかもしれないよ。1本、1本の指がちゃんと動くことにでも嬉しさを感じることの出来る人は、その他のことにも小さな嬉しさを感じることが出来るようになって、自分自身で自分の命を絶つような方向には、考えが行かなくなると思うんだけどな…」など、私なりに色々思った。

いじめられて辛くて、死んでしまいたくなる気持ちも、分かる。

私自身は、この40年あまり生きて来た中で、精神的に一番きつかったのは、自分を“無”と感じた時だったかな?
思い返してみれば、高校時代はソフトボールに打ち込んでいて、大学に入ってからはソフトボールを辞めた。
この時に、軽いバーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)みたいなものを経験し、その上、私からソフトボールを取ったら何も残らない、私って何と”無”の人間だったんだろう?と思った。
人間として、とても未熟だったことも手伝って、この、自分は“無”だと思った頃が、精神的な落ち込みが一番激しかった頃かもしれない。
「自己嫌悪+自暴自棄=もう、どうでもいいや」みたいな図式も出来上がりそうだった。
だけど、思い直せたのは、自分の“生”の有り難みを、強く感じることが出来たから。

その頃、知り合いの人が入院していた病院で、小脳が段々小さくなる難病に侵されている方を見かけた。
50歳代くらいの男性だったが、病気はかなり進行していて、自分で立って歩くことは出来ない。
大脳は元気な時と同じように働いているらしいが、小脳が働かなくなることで、自分で筋肉を動かすことが出来ない。
そのために、顔の表情も乏しい。食事も出来ない。自分で排泄をすることも出来ない。
筋肉を動かせないから、手足は、棒のように細くなってしまっている。
治る見込みが無い難病のその男性と、看護のために付き添っておられた奥様を見ていて、何て気の毒な病気なんだろうと、本当に泣きそうになった。
そして、改めて、自分は”無”だ、”ゼロ”だとか思って、自己嫌悪に陥っていた私自身の悩みなど、何と小さなものだったのか…と思った。
私は、自分の意思で歩けるじゃない、自分の意思で食べたいものが食べれるじゃない。
自分の意思で、自由に動ける私は、どれだけの幸せを与えてもらっているのか、人間にとって、こんなに幸せなことはないんじゃないかと気付かされた。
自分の意思で、自由に動ける人間は、水前寺清子の『365歩のマーチ』じゃないけど、”幸せは歩いて来ない、だから歩いて行くんだぜ~”が出来るじゃないと思えた。
今、”無”なら、全てにおいて”ゼロ”ならば、何からでも良いから、先ず”1”を築いて行けるように頑張れば良いのかな…と思えた。
(何からでも良いから”1”を…と思った中のひとつにゴルフが有った…。)

この頃に、きっと私は自分自身の多感な年頃と卒業し、自分の意思で自由にあちこちに動き回れることを、神様から与えてもらった何よりの幸せと思いつつ、“生”を嬉しく受けとめながら、図太く生きて来たような気がする。

…「『ちょいイケゴルファーを目指して!』は、終わったの?」と見てくれている人に尋ねられたけれど、終わった訳ではなくて、また、折々、思いつくことを書いて行きたいと思っているのだけれど…。
本当に、『ちょいイケゴルファー』を目指す方々にも、ゴルフが出来る幸せに気づいて、ゴルフが出来る嬉しさを、しっかりと感じて頂けていれば良いなぁ~と思う。
『硫黄島からの手紙』のように、空から爆撃が降って来るかもしれない状況の中で、ゴルフは出来ないのだし。
ゴルフが出来る幸せを、より強く感じることの出来る人が、『ちょいイケゴルファー』になって行けるんじゃないかとも思う。

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