阿部ブログ

日々思うこと

ロシアの超高速魚雷 シュクバル

2010年12月05日 | 日記
ロシア海軍は、194ノット(1秒間に100メートル)で移動する超高速魚雷 Shkval(シュクバル)を保有している。
このような高速で移動する海中移動体を日本はもとより欧米諸国海軍にも存在しない。
シュクバルは、先端部から排気システムで生成された超活性化作用を持つ気体を吹き出して、魚雷先端部から本体にかけて気泡空間を形成しその中を移動すると言う。
シュクバルの燃料はHTP(低融点過酸化物)。

このHTPとシュクバル本体は、カザフスタンのアルマアタにある閉鎖都市のマッシュボード工場で製造されている。
このシュクバルは一部中国海軍にも提供されているとの情報もある。

■シュクバルの諸元は以下の通り。

全長:8.2m  直径:534.4mm  重量:2700kg
弾頭重量:210kg (着発信管) 
速力:100m/sec  最大航走距離:10km


 

グーグル村上会長へのヒアリング

2010年12月05日 | 日記
縁あってグーグル・ジャパン村上名誉会長にスマートグリッドなどについてヒアリングを行う事ができた。

グーグル株式会社 名誉会長である村上氏の経歴は、京都大学工学部を卒業後、日立電子株式会社のミニコンピュータ システムのエンジニアとしてキャリアをスタートした後、Northern Telecom のほか、Informix の日本法人最高経営責任者および VP-Corporate、Digital Equipment Corporation (DEC) Japan のマーケティング担当取締役などの重要な役職を歴任し、マサチューセッツの DEC 本社にも 5年勤務し、2003年4月に副社長兼 Google Japan 代表取締役社長として Google に入社。日本における Google の全業務の責任者を務めた後、2009 年 1 月、名誉会長に就任。

村上名誉会長へのヒアリングの概要は、以下の通り。

(1)グーグルの使命は、世界中の公開情報のインデックスを作り、世界の人に無料でアクセスしてもらうことにある。グーグルの主要な収入は広告収入である。その上で、検索サービス、地図サービス、Gmail、YouTube、1000万冊の書籍のデジタル化などのサービスを提供している。

(2)スマートグリッドの本質は、電力網とインターネットが物理的ではなく、論理的に融合する事にあると考えている。グーグルとしてはインターネットの自然な延長としてスマートグリッドを捉えており、人とマシン、マシンとマシンが繋がる世界。このような世界で何がキラーアプリになるか、まだわからない。

(3)Googleは世界中にデータセンターを保有しており(世界第四位の規模)、その消費電力の最小化の為に、様々な取組みをしているが、その関係もありスマートグリッドにはグーグルとして関心がある。このデータセンターを核として「クラウドコンピューティング」を展開している。例えば動画共有サイト「YouTube」ではアップロードされる動画の量は、ハイビジョンに対応しているので、大量のデータが常にアップロードされ、視聴されている。必然的にデータセンターは巨大にならざるを得ない。

(4)Googleは、サーバーを自作しており、壊れたら廃棄するという方法をとっている。修理はしない。現在無料で提供しているサービスを継続するためにもコスト削減が必須になる。ムーアの法則でハードウェアのコストはある程度抑えることができるが、電力は外から買っているため、削減が難しい。データセンターが巨大化するのに伴い、電力コストの削減が課題になっている。長期的に低廉な電力の供給を要請せざるを得ない。ウェスチンハウスには原発1基分の電力が必要と要望している状況。それと可能であればデータセンターには直流で電力が欲しい。

(5)グーグルの面白い取組みとしては、最近タンカーを買って太陽電池を設置し発電させ、その電力でサーバーを動かし、動くデータセンターとする取組みをしている。

(6)スマートグリッドの推進については、コンシューマ寄りの取組みになるだろう。具体的には、通信機能を備えた電力メーター「スマートメーター」の実証実験に参加しており、グーグルはスマートメーターなどスマートグリッド分野ではGEと連携している。GEなどは、白物家電にスマートグリッド対応の装置を実装し販売する事を発表している。

(7)電気自動車については、カーナビへのアンドロイド搭載など見据えており注目している。トヨタからはプリウス8台供与してもらっている。電気自動車で重要な点は、搭載してある蓄電池の充放電サイクルの履歴を蓄積する事。このデータをきちんと保存活用すれば中古車の電気自動車の適正な価格が導き出せるだろう。

(8)スマートメーターが導入されれば、家庭で使用される電力の見える化ができる。また電化製品と接続される事により、スマートな家ができるのだろう。これは住宅産業にとってはビジネスチャンスだと思う。

(9)アメリカのスマードグリッドは第1フェーズで、とにかく年内に4300億㌦を使うことで、それにあわせてNIST(米国立標準技術局)が、とりあえず必要となるであろう技術標準を策定しつつある。
(10)日本におけるスマートグリッドは、現在の系統は世界でも最高水準の安定供給を実現している。これに大量の再生エネルギーを流し込み、逆潮流などの問題解決に多大の投資をするよりも、再生エネルギーは地産地消するべきだと考えている。

グーグルのエネルギー関連分野での取り組みには、トリウムエネルギーを含んで今後も注目していきたい。